福島県立美術館ブログ

今年も始まりました!「美術館への年賀状展2014」



新春恒例の展覧会「美術館への年賀状展」、今年は771通もの多数のご応募をいただき、質・量ともに充実した展覧会になりました。この展覧会は『生活習慣と美術の関わりを知り、美術により親しんでもらう機会とする事』や『子供の自由な発想と多様な表現の発表の場をつくる事』などを目的に、開かれた美術館づくりの一環として1984年の開館時より開催してきました。

 

絵柄は干支の「午」のキャラクターをモチーフにした作品の割合が高いですが、表現・技法はさまざまで、水彩絵の具・色鉛筆・ペンなど色々な描画材を使用した作品、折り紙や色画用紙などを貼り込んだ貼り絵作品などバラエティーに富んでいます。

 

さらに、モチーフの「馬」の姿もリアルに描かれたものから愛嬌のあるかわいい姿に描かれたものまで様々あり、個性豊かな描写力に優れた作品が揃いました。



ご応募頂いたみなさま、本当にありがとうございました。
展覧会は、1月31日(金)まで開催しております。(休館日は14日、20日、27日)
企画展示室「スタンプで創ろう!大きな絵」作品展(~1月26日(日))とあわせて是非ご覧下さい。
2014年 みなさまに たくさんのいいえがおが おとづれますよう  こころより 
お祈り申し上げます。

(くに)

明けましておめでとうございます

新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、1月5日に開館いたしました。
現在ご覧いただけるのは、年末にご紹介をした福島藝術計画の事業、学校連携共同ワークショップで制作された子供達の作品。それから新年に展示替えをした常設展示です。

今日は、常設展をご紹介しましょう。

第一室は、ダイナミックな展示になりました。



現代日本画を代表する一人、田渕俊夫の《惶I》《惶II》。いずれも10mという大作です。
震災を挟んで制作された作品で、一昨年当館で開催された個展に出品された後、ご寄贈いただいた新収蔵作品です。



その向かいに並ぶのは、戦後の日本画の切り開いた横山操の3点。いずれも重量級。3点そろい踏みというのは、かなり久しぶりの展示だと思います。田渕の白と横山の黒、日本画の二つの表現が好対照をなす、面白い展示になりました。



第二室の最初は、池袋モンパルナスと福島の作家たちの特集です。
昭和前期、東京、池袋界隈には芸術家たちが集まったアトリエ村がありました。吉井忠、鎌田正蔵、若松光一郎、春日部たすく、長沢節など福島の作家たちも多く集まっていました。新収蔵作品も含め、ご紹介しています。



隣には、吉井忠の《広津先生》。
福島の松川事件の被告支援者の一人、作家・広津和郎の肖像画を吉井が描いた作品です。
社会派の吉井は、冤罪事件として被告人支援運動が起こった松川事件にも当然関心を抱いていました。長年、この支援運動に携わってきた所蔵者から昨年度寄贈を受けた新収蔵作品です。



さらに隣には、戦後の具象彫刻が並び、その向こうに関根正二と大正期の洋画が並びます。



第三室に移動しましょう。
アンドリュー・ワイエスの《ガニングロックス》《冬の水車小屋》《農場にて》。



隣にはベン・シャーンが並びます。
今回は、《ラッキードラゴン》、そして『久保山とラッキードラゴン伝説』という本をご覧いただきながら、3月1日にビキニ環礁で被曝をした第五福竜丸の事件にシャーンがどのように関わったのかをご紹介しています。



第四室には、ベン・シャーンのリルケ『マルテの手記』をテーマにした最晩年の版画集も展示しています。



そして、斎藤清の《会津の冬》から11点。
最後に、しっとりと会津の雪景色をご堪能下さい。

A.Y.

除染レポート

2012年の2-3月、美術館・図書館の敷地内の、前庭の芝生を全てはがし、土を剥いで新しい芝生に植え替えるという作業をしました。その様子は以前のブログでご紹介しました。
一昨日、12月21日から、植栽のところを中心とした除染第二弾が始まりました。
今回は、植え込みの部分の落ち葉を取り、土を剥ぐ作業、そしてコンクリートや玉砂利を高圧洗浄します。
初日の21日は、まずは美術館の裏の植え込みから作業が始まりました。

 

植木を痛めないようにしながら、土を剥ぐというなかなか大変な作業です。
これから2月末までこの作業が続きます。
雪や雨が降ったら、作業はお休み。
この厳しい季節に大変ですが、少しでも線量を下げるために皆さん頑張って下さいます。
よろしくお願いいたします。

作業の様子は随時アップしていきたいと思います。

A.Y.

「スタンプで創ろう!大きな絵」展はじまりました!

学校連携共同ワークショップとは、美術家を講師に招き、各学校で児童・生徒対象のワークショップを開催する事業です。今年度は、青山ひろゆき氏(東北芸術工科大学講師)をお招きし、幼稚園から高校まで県内9箇所をまわりました。大きなキャンバスにスタンプを押したり、絵を描いたりしながら、思いっきり絵の具にまみれ、みんなで一緒に創る楽しみを味わいました。この度、下記の通り完成した全作品を美術館で展示いたします。どの作品にも子どもたちのわくわく感や驚きが満ちあふれています。是非ご堪能下さい。

会 場 : 福島県立美術館企画展示室B
会 期 : 2013年12月18日(水)~2014年1月26日(日)
       ただし12月24日(火)、12月28日(土)~1月4日(土)、1月6日(月)、
       1月14日(火)、1月20日(月)は休館
開館時間: 9:30~17:00
主 催 : 福島藝術計画×ASTT、福島県立美術館
観覧料 : 無料
出品校 : 原釜幼稚園
      ふどうの木鏡石栄光幼稚園
      ぼだい樹西こども園西幼稚園
      郡山市立多田野小学校
      白河市立第四小学校
      須賀川市立稲田小学校
      福島市立森合小学校
      郡山市立第二中学校
      福島県立小野高等学校平田校



 

 

 


各学校ワークショップの様子は後日ご紹介いたします。

(くに)

もうすぐバザー

美術館の友の会主催のバザーが、11月17日(日)に開かれます。
なかなか手に入らない他の美術館のグッズとか、掘り出し物がたくさん!
年一回開催していますが、友の会会員以外にもだんだん知られるようになって、楽しみにしている方もいらっしゃるようです。

今年の目玉は…来てのお楽しみでしょうか。

ほんのさわりは、このようなものです。


美術館ホールにて、10時から午後3時まで(予定)。




下は、もう一つのご案内。くわしくは、また。




HY

シシリア展

10月も気がつけばもう終わりに近づきましたが、「ホセ・マリア・シシリア展 ー福島・冬の花ー」を開催中です。

スペインの現代作家の、福島では初となる本格的な展覧会です。
アクシデント、瞬間、はかなさ、記憶、忘却…

3.11 東日本大震災をめぐる表現の可能性です。

12月1日まで。

11月10日(日)14:00~ 講演会があります。入場無料。
「美術においてスペイン的なものとは?」雪山行二氏(富山県立近代美術館長)

ぜひ、おでかけください。

HY

 

 

常設その2

常設展示、まだまだみどころいっぱい。

定番の関根正二と大正期の洋画。



麻生三郎とその周辺。

 



ワイエスとアメリカン・リアリズム。



そして斎藤清の女性像まで。向かいはピカソのリトグラフ、《二人の女》。




秋の深まりとともに、芸術と味覚を求めて、旅に出ましょう!

HY

10月になりました。

若冲フィーバーも一段落。
10月1日から常設展示も装いを新たにしました。
今回の特集テーマは、コレ。
・勝田蕉琴と福陽美術会の画家たち
・麻生三郎とその周辺
・ワイエスとアメリカン・リアリズム
・斎藤清の女性像
このほか定番化している関根正二と大正期の洋画、佐藤朝山(玄々)と福島の彫刻なども展示されています。

今回、特にご紹介するのは、「勝田蕉琴と福陽美術会の画家たち」。
福島県を代表する日本画家、勝田蕉琴(かつたしょうきん、1879-1963)。
没後50年を迎えた今年、蕉琴の代表的作品と、彼が大正時代に結成した「福陽美術会」の画家の日本画をあわせて展示し、明治~大正、昭和戦前の日本画を福島から振り返ります。







 

 

HY

満員御礼

「若冲が来てくれました」展、とうとう最終日となりました。
予想を超えるたくさんのお客様が全国から駆けつけてくださり、最終的な入場者は、
15万5千592人でした!

閉館間際まで快くサインに応じてくださったプライスさんご夫妻も、本当におよろこびでいらっしゃいました。

当方はこれだけのお客様を迎えた経験がなく、いろいろと不手際がありましたが、みなさまの暖かい声援がどれだけはげみになったかわかりません。
本当にありがとうございました。

ご来館のみなさま、ご支援下さったすべての皆様に改めてお礼を申し上げます!!

2013年の夏が、みなさんにとってよい思い出となりますように…。
ありがとうございました。




HY