常設第Ⅱ期 特集「美のおもちゃ箱―河野保雄コレクション展」がはじまりました
6月29日(土)より当館2階常設展示室にて、特集「美のおもちゃ箱―河野保雄コレクション展」がはじまりました。
福島市出身の実業家、河野保雄氏(1936-2013)は、音楽評論家であるとともに近代美術の収集家として知られています。
今回の特集展示では、河野氏より2013年度に当館に寄贈された作品・資料288点の全てをご紹介しています。
*会期中に展示替えがあります
~展示室A~
青木繁や岸田劉生、長谷川利行らの作品が並びます。
長谷川利行は、福島の洋画家である吉井忠から話を聞いたことで興味を持ち、収集に力を入れていました。
他にも野田英夫の《少女》や鳥海青児の《けし》、高橋忠彌作品などが並びます。
資料として、河野氏が描いた油絵も紹介しています。
~展示室B~
井上長三郎、山中春雄、麻生三郎、小山田二郎、そして鶴岡政男の作品が並びます。
鶴岡政男もまた、河野氏が好み、力を入れて収集していた画家の一人です。
今回は奥の壁一面を鶴岡作品でまとめました。
中央には佐藤玄々(朝山)の《青鳩》、梅原龍三郎の小さな彫刻などを展示しています。
鶴岡政男や桂ゆきの彫刻。そしてこけしやだるま、獅子頭など・・・
ジャンルにとらわれない幅広さと自由さは、河野コレクションの魅力のひとつです。
~展示室C~
谷内六郎や中原淳一、竹久夢二や小村雪岱。
そして河野氏が少年期に魅了され、「宝石のような輝き」を感じたというガラス絵が並びます。
きらめく小さなガラス絵の数々はとても美しいです。
ぜひじっくりご覧ください。
~展示室D~
最後の部屋では、初山滋や武井武雄などの愛らしい作品や、藤森静雄、田中恭吉、川西英、谷中安規らの木版画。
そして長谷川潔や浜田知明らの銅版画を展示しています。
最後には吉井忠が描いた河野保雄氏の姿も。
前期は全部で261点の作品が並んでいます。
展示替えで少し作品をかえ、7月17日から後期展示です。
河野氏の「美のおもちゃ箱」の中から、お気に入りを探すような気持ちで、作品をお楽しみいただければ幸いです。
会期は9月1日(日)まで。
入場料は一般・大学生270円、高校生以下は無料です。
*企画展「やなぎみわ展」(7/6~9/1)観覧券で、常設展示もご覧いただけます。
7月28日(日)14時からは、特別講演会「生きている河野保雄コレクション」を開催します。
講師:早川博明(当館館長)
会場:当館講堂
申し込みは不要です。ぜひご来館ください。