実技講習会「シャーンと立つ私の姿」報告

「ベン・シャーン展」開催に併せて、6月9日(土)から現代美術家タノタイガ氏の実技講座「シャーンと立つ私の姿」が行われています。6月の週末を使った計6回連続の講座は、量質ともにかなりのボリュームです。



タノタイガ氏の現在の活動は、地域に潜む社会問題や出来事を自身の作品や制作過程の中で表現しようとするもの。また一方で、東日本大震災以来、独自の取り組み方で被災地のボランティア活動を行うなど、アーティストという枠を越えた幅広い活動を手がけられております。



講座は、べイマツ 【米松】の杙(くい)の先端に自分の胸像を彫り、美術館の庭に立てて鑑賞するもの。行程はいたってシンプルですが、タノ氏曰く「ベン・シャーンがその当時の社会と向き合う作品づくりをしていたように、参加者のみなさんが、震災を経た今の福島や日本、自分を取り巻く環境とどう向き合う自分自身がいるか、その姿をこの作品制作に投影してもらえたら・・・。」ということ。とても深いテーマが込められている講座になっているのです。



参加して頂いた方々は、タノ氏のアドバイスに熱心に耳を傾け、作業は真剣そのもの。さすが6回連続の講座に参加されるだけあって気合いも十分です。



四角い杙の先端に、だんだん人の姿が現れはじめました。木彫は「マイナスの作業」。削るだけの作業で作品づくりを進めます。間違って削ってしまえば、後戻りは出来ません。実習室には緊張感が漂います。
 
来週は、いよいよ完成へ向けて仕上げに入ります。そして鑑賞。

(くに)