創作プログラム「多色木版画の制作」1日目
現在開催されている「斎藤清からのメッセージ」展に合わせて、創作プログラム「多色木版画の制作~木目と色彩のハーモニー~」を開催しました!
全4日間の日程で、講師は市内で版画家として活動している太田隆明先生です。
10月9日(月・祝)、当館実習室にて1回目のワークショップを開催しました。
第1日目は、技法体験。正方形の板1枚を使い、「回転木版画」に挑戦しました。
まずは板の大きさに合わせ、図案を考えます。
太田先生からのアドバイスをもとに修正し、図案を板に写して彫刻刀で彫っていきます。
彫刻刀で彫るときのポイントについてもお話いただきました。
白くしたい部分が大きい場合は、電動糸のこを使って切り出します。
版木に使っているのはベニヤ板。
ホームセンターなどでも購入でき、薄いものであればカッターで切断することもできます。
彫り終わった後は木目に沿ってワイヤブラシをかけ、粉を掃除機で吸い取って木目を際立たせます。
次は刷る作業です。
今回は油性インクを使いました。色は黄色、赤、青、黒の4色。
太田先生の実演で刷り方の手順を確認した後は、受講者の方も自分の版を紙に刷っていきます。
インクをローラーにつけてのばし、ローラーを転がして、版にまんべんなくインクをのせていきます。
版と紙をプレス機に持っていき、刷ります。
色ごとに90度ずつ回転させて3色まで刷るもの、黒を入れて4色まで刷るもの、回転させないで重ねて刷るものの3種類をまずは刷ってみます。
版は1枚だけですが、回転させて刷っていくことにより、思いがけない複雑な重なりが生まれます。
他にも、黒だけで3回刷ったり、2色で刷ったり、グラデーションをつくったり・・・。
インクの色が重なった部分は紫や緑、橙色などになり、多様な色合いになりました。
1日目はここで終了!
今回制作した回転木版画の作品を参考に、次回までに本制作の図案を考えてくることになりました。