アーティストinスクール最終回。
アーティストinスクール~光で遊ぶ メディア・アートの第3回目は、会津若松市にある福島県立会津学鳳中学校・高等学校にお邪魔しました。今回は同じ町にある会津若松市立一箕中学校の生徒さんも一緒に、22名で「光の箱」を作りました。
原広司氏設計の校舎は2007年に完成したばかり…斬新で美しい建築です。
最初は「光」についてのレクチャーからスタート。
色彩の三原色(赤青黄)は混色すると黒に近づくけれど、光の三原色(赤青緑)は混色すると白になる。角度を少しずらした3色の光源を使って影絵遊びをしながら体感します。
同じ原理を応用した松村さんの作品「光の彫刻」を鑑賞しました。
「今日は絵の具で描いたり、木を彫ったりするのではなく、《光》を使って作品を作ってみよう。」…「光の箱」の制作をスタートします。
前面と背面が切り抜かれた白い枠を組み立て、その中に丸・三角・四角・ハート・しずく・雲・星などの形の筒状に加工したフィルムミラーを並べ、組み合わせたりして造形していきました。この「筒」の中に入った《光》が乱反射して、様々な表情を生み出す仕組みです。
さすがは美術部…それぞれが作品全体のイメージを持ちつつ、一つ一つの工程を丁寧にすすめていました。
箱の中が筒で埋まってくると…少しずつ個性的な表情が見えてきました。
制作途中の作品を蛍光灯にかざして確認、調整を繰り返していきました。制作する生徒さん達も、次第にこだわりの表情になっていました。
「筒」を詰め終わったところで、作品背面に4色(赤・青・黄・緑)の帯状のカラーセロハンを自由に組み合わせて貼ります。色同士を重ねたり、筒にテープがかかる割合を調整することで、様々な色彩が生まれます。
同じ材料、同じ時間で作っても、本当に様々な表情の作品ができあがるものです。
最後に作品を合体させて、スポットライト、蛍光灯、間接照明、自然光…さまざまな光を楽しみます。思わず見とれてしまうほどの美しさ…。
最後に生徒を代表して会津学鳳高美術部の部長さんが、お礼の言葉をくれました。
「光を使って作るなんて初めての経験でしたが、とても綺麗な作品ができました。松村先生、素晴らしい時間をありがとうございました。」
今回のワークショップの作品は、しばらく自宅や学校で飾って楽しんでもらった後、1月に福島県立美術館でお借りして展示させてもらう予定です。(詳しくは、また改めて…。)
講師:松村泰三先生のブログでもWSの様子を紹介しています。
http://taizoinfolog.seesaa.net/article/236988297.html
(橋)