福島県立美術館ブログ
スペシャル・ギャラリートークを開催しました!
2月3日(土)、「Gallery F2018 コレクション再発見」展初日、関連イベントとしてスペシャル・ギャラリートークを開催しました。
講師は、喜多方市美術館の後藤學館長です。
今回は「生誕110年 渡部菊二」に合わせ、会津若松市出身の水彩画家、渡部菊二の魅力についてご紹介いただきました。
2007年の生誕100年の際は、喜多方市美術館で回顧展が開催されました。
菊二の独特の色彩感覚や、作品の構図などについても詳しくお話しいただきました。
今回当館の展示では、菊二の他にも会津出身、ゆかりの水彩画家を紹介しています。
後藤館長、そしてご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
「Gallery F 2018 コレクション再発見」はじまりました!
本日より「Gallery F 2018 コレクション再発見」がはじまりました!
展覧会のポスターやチラシ、看板などは明るい黄色で統一されていて、とっても目立ちます。
「Gallery F コレクション再発見」とは・・・
福島県立美術館は、1984年に開館して以来、約3800点の作品をコレクションしてきました。
その中から、今まで紹介できなかった作品や新収蔵品を取り上げたり、テーマを絞って掘り下げたり、小さいからこそチャレンジしコレクションの多様な魅力をご紹介しようという企画です。昨年から始まったこの企画は、今年度3つのGalleryFをオープンいたします。
1940年に春日部たすくらとともに水彩連盟を結成。明快な色彩と斬新な構図で新しい水彩画の方向を模索しました。
また、持ち前の繊細な線描と優れたデザイン感覚で本の装幀や挿絵も手がけています。
本展では生誕110年を記念し、当館所蔵の水彩画20点を中心に、近年新たに発見された挿絵原画などをご紹介し、菊二の画業を振り返ります。
2、小川千甕と門間春雄-福島の文芸と美術-
小川千甕(1882-1971、京都市生まれ)は福島県にゆかりの深い画家です。
福島市瀬上のアララギ派歌人・門間春雄(1889-1919)や、会津若松、喜多方の文芸愛好家たちが、千甕たち画家を支援し、当地から多くの作品が生まれました。
この展覧会では、新規に寄贈された小川千甕の水彩・日本画作品、新規寄託となった門間春雄関係の書簡、「喜多方美術倶楽部」関係資料によって、大正時代の福島を舞台にした、文芸と美術のネットワークをご紹介しています。
アートカードの様々な遊びを通して、多くの子ども達が美術作品に関心を深めていくことを目的とし、2017年度から教育機関への貸出をはじめました。
本展では、このアートカードを使って、桜の聖母学院小学校5年生の児童たちが考えた小さな展覧会「みて、かんじて、あじわう展覧会」を開催しています。
あわせて、子ども達がテーマを元に作品を選び、展覧会が完成していくまでの授業風景などをパネルで紹介しています。
今回は一度に3つの展覧会を楽しむことができます。
会期は3月4日(日)まで。観覧料は無料です。
ぜひお越しください!
館長講座第5回目「スーティンとザッキン」
今回のテーマは「スーティンとザッキン」です。
様々な逸話を織り交ぜながら、それぞれの代表作品などについてお話し下さいました。
次回は「ユトリロとマリー・ローランサン」です。開講日時は以下の通りです。
日時:3月10日(土)
時間:10:30~12:00
場所:美術館講義室(聴講無料)
※今年度の受講ですが、定員に達したため申し込み受付は終了しました。ご了承願います。
次回の講座はいよいよ本年度最終回です!
「学校連携共同ワークショップ参加校作品展」開催中!
現在、当館1階企画展示室にて、「学校連携共同ワークショップ参加校作品展」を開催しています。
福島県出身のアーティストを講師に招き、県内12カ所の幼稚園から高校で、ワークショップを開催しました。
子ども達の作品を全て展示しています。
明日までの展示となっております。
観覧料は無料です。
ぜひご来館ください!
また、今年は2月6日(火)~12日(月・祝)に、いわき市暮らしの伝承郷 企画展示室でも展示いたします。
お近くの方は、ぜひいわき会場にお越しください。
「美術館への年賀状展」はじまりました!
毎年恒例の「美術館への年賀状展」が、12日(金)よりはじまりました!
当館が開館した1984年より、休館の年を除き毎年開催しており、31回目を迎えました。
今年は427通もの年賀状をいただきました!
いただいた年賀状すべてを、現在エントランスホールにて展示しています。
●観覧料:無料
●開館時間:9:30~17:00(最終入館は16:30まで)
●休館日:月曜日
1月31日まで展示しておりますので、ぜひご来館ください!
コレクション展Ⅳオープンしました!
美術館もあらたにコレクション展Ⅳがオープンしました。
まず第一室目。酒井三良と日本画の名品を展示しています。
また、あらたにご寄贈いただいた朝倉摂の日本画を展示しています。本画とともにスケッチもご覧いただけます。
第2室は、いわきの洋画として、若松光一郎と田口安男の絵画をご紹介しています。
田口安男はこのたびご寄贈いただいたスケッチや作品をまとめて展示しています。
第3室はワイエスとベン・シャーン。ベン・シャーンは《ラッキー・ドラゴン》や《リルケ「マルテの手記」より》などを展示しています。
そのほかモネやルノアールも展示しています。
第4室は、「それぞれの黒あるいは闇」と題して、鏑木昌弥、秀島由己男、平野充の作品を展示しています。
技法はそれぞれまったく異なるのですが、黒のなかにあらわれるさまざまな表現に新鮮な驚きがあります。
ホールでは年賀状展も始まっています!
本年も美術館をどうぞよろしくお願いいたします。
「トンテンカンテン!軽銀でつくるキャンドルトレー」開催しました!
12月23日(土)、当館実習室にて「トンテンカンテン!軽銀でつくるキャンドルトレー」を開催しました。
講師は金属工芸作家として活躍している牧野広大さんです。
現在、山形県の朝日町にある工房で制作活動をしています。
今回は軽銀(アルミ)の板を金槌でトンテンカンテン叩いて、キャンドルトレーを作ります。
はじめに牧野さんから制作の流れについて説明していただきました。
道具の使い方や扱うときに注意する点、なぜこの作業をする必要があるのかなどのお話も含め、丁寧に説明していただきます。
みなさん牧野さんが作業する姿を見ながら、真剣に聞き入りました。
説明が終わると、いよいよ自分の作品づくりです。
まずは自分が作りたい形を考え、紙にスケッチします。
次に、アルミの板に作りたい形の輪郭線を油性ペンで書きます。
大きく切る部分は専用のはさみを使って切り、細かい部分は糸のこで丁寧に切っていきます。
大きなハサミは扱うのが大変です。親子で協力しながら切っていました。
形が複雑な方は、糸のこを使ってじっくりと切る作業に取り組みます。
切った後は切断面にヤスリをかけ、きれいにします。
手で触ってつるつるに感じられたら次の工程に進みます。
切断したアルミの板に油性ペンでぐるりと印を付け、耐火レンガの上で火にかけます。
全体にまんべんなく火をかけ、油性ペンの印が消えたら、シンクの上に置き冷ましておきます。
手で触れるくらいの熱さになったら、いよいよ叩く作業です!
金槌を使って、思い思いの形に曲げていきます。
キャンドルをのせるときに安定するよう、平らな部分を作るのがポイントです。
金槌の種類によって、打った跡が異なるため、自分がどのような模様を付けたいか考えながら金槌を選びます。
みなさん夢中になって作業に取り組んでいます。
廊下までトンテンカンテンと金槌で叩く音が響きました。
途中、釘を使って模様を入れてみたり、光を通すための穴を開けたりと工夫を凝らし、それぞれが思い描いた形を作り上げていきました。
最後に作品を沸騰させた液体に浸し、水洗いをして完成です!
完成後、子ども達は叩く作業が楽しかったのか、アルミの切れ端を使って他にもたくさん作品を作っていました。
みなさん素敵なキャンドルトレーが完成しました!
キャンドルはもちろんですが、お香を焚くとお話していた方もいて、アクセサリー入れなど様々な使い方で作品を楽しんでいただけそうです。
牧野さん、ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
受講者募集中です!
12月23日(土)、寒い冬にぴったりのワークショップを開催します!
「トンテンカンテン軽銀でつくるキャンドルトレー」
軽銀(アルミ)の板を金槌でトンテンカンテン叩いてキャンドルト
ハサミや糸鋸で切ったり、火をかけ冷まし
・日時:12月23日(土)10:30~15:30 ※お昼をはさみます
・講師:牧野広大氏(金属工芸作家)
・費用:材料費として1作品1200円必要です
・対象:小学3年生以上の親子、または一般の方10名程度 ※先着順
・申込締切:12月19日(火)
キャンドルトレーとしてだけでなく、アクセサリーなどの小物入れにも使うことが可能です!
締切は来週火曜日です。
HPの申し込みフォームでも受け付けております。
ぜひお申し込みください。
アートなおはなしかいを開催しました!
12月9日(土)、おとなりの図書館さんと一緒に「アートなおはなしかい」を開催しました。
今回のテーマは、「図書館と美術館で冬をみつけよう」です。
まずは図書館の研修室で、「冬」に関連する素敵な絵本のよみきかせをしてもらいました。
冬といえばどんなことが楽しみかな?
もう少しでクリスマス。
まずはクリスマスをテーマに、床下で見つけた小さな箱のサンタの物語『クリスマスのふしぎなはこ』(文:長谷川摂子 / 絵: 斉藤俊行 )や、海外ではどのようにクリスマスを過ごすのかといった本まで、幅広く紹介していただきました。
冬といえば、真っ白な雪。『ふゆのあさ』(作・絵: 村上康成)は、雪が積もった朝のわくわくした気持ちがたくさんつまった絵本でした。
他にも、雪国の暮らしやお正月の行事の由来などをまとめた本も。冬に関連する本をたくさん楽しむことができました!
雪の結晶をみんなは見たことがあるかな?
折り紙を折り、はさみで何カ所か切っていきます。
みんなで「ゆき」を歌いながら、完成を応援します!
歌い終わり、折り紙を広げると、きれいな雪の結晶の切り絵が完成しました。
さて、おはなしかいの後は2館をつなぐ連絡通路を通って美術館へ。
初めてこの通路を通ったという方もいました。図書館さんと美術館がつながっていることは、あまり知られていないかもしれません。
エントランスホールに到着。館内でのやくそくごとを確認した後、まずは2階の常設展示室で作品を一緒に鑑賞しました。
最初に鑑賞したのは斎藤清さんの《秋の只見》(1980年)です。
横幅は約376cmもあり、斎藤さんの作品の中で一番大きな作品です。
版画作品が広く知られていますが、この作品は日本画です。
みんなで作品の前に座り、「何が描かれているかな?」「どんな音が聞こえてきそう?」「季節はいつかな?」スタッフからの問いかけを考えながら、じっくりと作品を鑑賞します。
最後に作者の斎藤清さんについて、簡単に紹介しました。
次は1階の企画展示室へ。12月10日まで開催していた「斎藤清からのメッセージ」展の一室で、<会津の冬シリーズ>をみんなでみていきます。
季節は“秋”の風景から真っ白な”冬”の風景へと変化しました。
部屋一面に展示された会津の冬をみながらゆっくり歩いた後、一つの作品の前に座り、鑑賞します。
作品の中に、何色が見つけられるかな?
斎藤さんの会津の風景には、雪のこんもりと積もった家々が並ぶ風景や、そこで暮らす人々の姿が描かれています。
白や黒、灰色やこげ茶色といった色の中に、橙色の柿が実った木や赤いポスト。青いのれんや色とりどりの洗濯物など、鮮やかな色が使われ、人々が暮らす気配やあたたかみを感じさせます。
他の作品からも、冬の風景の中にある色を探してみよう!
みんなで、モノクロの風景の中にある鮮やかな色をみつけ、指をさしながらみていました。
最後は実習室で工作です。今回作るのはクリスマスカード。冬の風景を、切り絵で表現してみましょう!
黒か灰色の土台を選び、冬の風景のカードをつくります。
ポイントは、斎藤さんの作品でみんなで探した、冬の風景の中の鮮やかな色。
この部分を自由に工夫をこらしてつくっていきます。
今回は時間が短いため、雪や木のかたちに切った紙も少し準備してみました。
並べ方をじっくり考えながら組み合わせて貼りつける子もいれば、家や雪の形を自分で考え、好きなかたちに切って貼る子も。
用意した和紙をちぎって貼り、柔らかい風合いを表現したカードもあり、それぞれ素敵な冬のカードが完成しました!
参加いただいたみなさま、図書館スタッフのみなさまありがとうございました!
最終日
多くの方に来ていただきました。ありがとうございました。
斎藤清の作品は、今後も常設展示室でご覧いただけます。