福島県立美術館ブログ

除染レポート

こんにちは。
今日は比較的暖かく、土曜日の今日も除染作業が着々と進められています。
除染レポート第3回です。

植え込みの除染もずいぶん進みました。
現在、美術館西の日本庭園側で作業が行われています。



植栽の下の落ち葉を掻き出し、土をはぎ取る作業。



それらの土を入れた除染袋も膨大な量になりつつあります。
美術館駐車場に積み重ねられていますが、三段になりました。

これらを、これから庭に埋めるのです。



美術館の庭にはフェルナン・レジェの《歩く花》という彫刻が設置されていますが、その前のスペースを予定しています。
除染袋は最初800個を想定していたようですが、それ以上になるとのこと。
穴もかなり深く掘る必要があるということでした。



美術館の外壁の下には、場所によって玉砂利が敷かれています。
そこも放射線量がかなり高いのです。
まず玉砂利を取り除いて、その下の側溝を除染。
それから、玉砂利を高圧洗浄し、きれいにしていきます。
今日は作業員の方々が手作業で玉砂利を一つ一つ除け、側溝洗浄の準備をしていました。



除染とともに、敷地内の石組みの修理も進めています。
震災で亀裂が入ったり、ずれたところが随所にあって、そのままになっていました。
今後、そういうところもきれいになる予定です。

A.Y.

除染レポート

こんにちは。
一年で一番寒い季節を迎えましたが、美術館の除線作業は、雪のちらつく日も着々と進められています。今朝の作業のようすをレポートしましょう。

今、進められているのは植え込みの除染です。

 

まずは、植栽のまわりの落ち葉を掃き出し、土を丁寧に掻き出す作業です。
木々を傷めないように、一つ一つ丁寧に作業が進められています。



作業の後は、こんなにきれいになります。



そうして集められた土や葉を、小型のショベルカーを使って黒い袋の中に入れていきます。



その袋は一旦、周辺にまとめて置きます。



それらは美術館駐車場に移動。現在、それが日々増えつつあります。



いずれ、美術館の庭に設置されているレジェの《歩く花》の前に、大きな穴を掘り埋められることになります。



ここはまだ除染されていないところ。大きな木の下をはう蔦は、もうすぐきれいにはがされていくでしょう。

寒い中の作業。たくさんの方々の手で順調に進んでいます。

A.Y.

今年も始まりました!「美術館への年賀状展2014」



新春恒例の展覧会「美術館への年賀状展」、今年は771通もの多数のご応募をいただき、質・量ともに充実した展覧会になりました。この展覧会は『生活習慣と美術の関わりを知り、美術により親しんでもらう機会とする事』や『子供の自由な発想と多様な表現の発表の場をつくる事』などを目的に、開かれた美術館づくりの一環として1984年の開館時より開催してきました。

 

絵柄は干支の「午」のキャラクターをモチーフにした作品の割合が高いですが、表現・技法はさまざまで、水彩絵の具・色鉛筆・ペンなど色々な描画材を使用した作品、折り紙や色画用紙などを貼り込んだ貼り絵作品などバラエティーに富んでいます。

 

さらに、モチーフの「馬」の姿もリアルに描かれたものから愛嬌のあるかわいい姿に描かれたものまで様々あり、個性豊かな描写力に優れた作品が揃いました。



ご応募頂いたみなさま、本当にありがとうございました。
展覧会は、1月31日(金)まで開催しております。(休館日は14日、20日、27日)
企画展示室「スタンプで創ろう!大きな絵」作品展(~1月26日(日))とあわせて是非ご覧下さい。
2014年 みなさまに たくさんのいいえがおが おとづれますよう  こころより 
お祈り申し上げます。

(くに)

明けましておめでとうございます

新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、1月5日に開館いたしました。
現在ご覧いただけるのは、年末にご紹介をした福島藝術計画の事業、学校連携共同ワークショップで制作された子供達の作品。それから新年に展示替えをした常設展示です。

今日は、常設展をご紹介しましょう。

第一室は、ダイナミックな展示になりました。



現代日本画を代表する一人、田渕俊夫の《惶I》《惶II》。いずれも10mという大作です。
震災を挟んで制作された作品で、一昨年当館で開催された個展に出品された後、ご寄贈いただいた新収蔵作品です。



その向かいに並ぶのは、戦後の日本画の切り開いた横山操の3点。いずれも重量級。3点そろい踏みというのは、かなり久しぶりの展示だと思います。田渕の白と横山の黒、日本画の二つの表現が好対照をなす、面白い展示になりました。



第二室の最初は、池袋モンパルナスと福島の作家たちの特集です。
昭和前期、東京、池袋界隈には芸術家たちが集まったアトリエ村がありました。吉井忠、鎌田正蔵、若松光一郎、春日部たすく、長沢節など福島の作家たちも多く集まっていました。新収蔵作品も含め、ご紹介しています。



隣には、吉井忠の《広津先生》。
福島の松川事件の被告支援者の一人、作家・広津和郎の肖像画を吉井が描いた作品です。
社会派の吉井は、冤罪事件として被告人支援運動が起こった松川事件にも当然関心を抱いていました。長年、この支援運動に携わってきた所蔵者から昨年度寄贈を受けた新収蔵作品です。



さらに隣には、戦後の具象彫刻が並び、その向こうに関根正二と大正期の洋画が並びます。



第三室に移動しましょう。
アンドリュー・ワイエスの《ガニングロックス》《冬の水車小屋》《農場にて》。



隣にはベン・シャーンが並びます。
今回は、《ラッキードラゴン》、そして『久保山とラッキードラゴン伝説』という本をご覧いただきながら、3月1日にビキニ環礁で被曝をした第五福竜丸の事件にシャーンがどのように関わったのかをご紹介しています。



第四室には、ベン・シャーンのリルケ『マルテの手記』をテーマにした最晩年の版画集も展示しています。



そして、斎藤清の《会津の冬》から11点。
最後に、しっとりと会津の雪景色をご堪能下さい。

A.Y.

除染レポート

2012年の2-3月、美術館・図書館の敷地内の、前庭の芝生を全てはがし、土を剥いで新しい芝生に植え替えるという作業をしました。その様子は以前のブログでご紹介しました。
一昨日、12月21日から、植栽のところを中心とした除染第二弾が始まりました。
今回は、植え込みの部分の落ち葉を取り、土を剥ぐ作業、そしてコンクリートや玉砂利を高圧洗浄します。
初日の21日は、まずは美術館の裏の植え込みから作業が始まりました。

 

植木を痛めないようにしながら、土を剥ぐというなかなか大変な作業です。
これから2月末までこの作業が続きます。
雪や雨が降ったら、作業はお休み。
この厳しい季節に大変ですが、少しでも線量を下げるために皆さん頑張って下さいます。
よろしくお願いいたします。

作業の様子は随時アップしていきたいと思います。

A.Y.

「スタンプで創ろう!大きな絵」展はじまりました!

学校連携共同ワークショップとは、美術家を講師に招き、各学校で児童・生徒対象のワークショップを開催する事業です。今年度は、青山ひろゆき氏(東北芸術工科大学講師)をお招きし、幼稚園から高校まで県内9箇所をまわりました。大きなキャンバスにスタンプを押したり、絵を描いたりしながら、思いっきり絵の具にまみれ、みんなで一緒に創る楽しみを味わいました。この度、下記の通り完成した全作品を美術館で展示いたします。どの作品にも子どもたちのわくわく感や驚きが満ちあふれています。是非ご堪能下さい。

会 場 : 福島県立美術館企画展示室B
会 期 : 2013年12月18日(水)~2014年1月26日(日)
       ただし12月24日(火)、12月28日(土)~1月4日(土)、1月6日(月)、
       1月14日(火)、1月20日(月)は休館
開館時間: 9:30~17:00
主 催 : 福島藝術計画×ASTT、福島県立美術館
観覧料 : 無料
出品校 : 原釜幼稚園
      ふどうの木鏡石栄光幼稚園
      ぼだい樹西こども園西幼稚園
      郡山市立多田野小学校
      白河市立第四小学校
      須賀川市立稲田小学校
      福島市立森合小学校
      郡山市立第二中学校
      福島県立小野高等学校平田校



 

 

 


各学校ワークショップの様子は後日ご紹介いたします。

(くに)

もうすぐバザー

美術館の友の会主催のバザーが、11月17日(日)に開かれます。
なかなか手に入らない他の美術館のグッズとか、掘り出し物がたくさん!
年一回開催していますが、友の会会員以外にもだんだん知られるようになって、楽しみにしている方もいらっしゃるようです。

今年の目玉は…来てのお楽しみでしょうか。

ほんのさわりは、このようなものです。


美術館ホールにて、10時から午後3時まで(予定)。




下は、もう一つのご案内。くわしくは、また。




HY

シシリア展

10月も気がつけばもう終わりに近づきましたが、「ホセ・マリア・シシリア展 ー福島・冬の花ー」を開催中です。

スペインの現代作家の、福島では初となる本格的な展覧会です。
アクシデント、瞬間、はかなさ、記憶、忘却…

3.11 東日本大震災をめぐる表現の可能性です。

12月1日まで。

11月10日(日)14:00~ 講演会があります。入場無料。
「美術においてスペイン的なものとは?」雪山行二氏(富山県立近代美術館長)

ぜひ、おでかけください。

HY

 

 

常設その2

常設展示、まだまだみどころいっぱい。

定番の関根正二と大正期の洋画。



麻生三郎とその周辺。

 



ワイエスとアメリカン・リアリズム。



そして斎藤清の女性像まで。向かいはピカソのリトグラフ、《二人の女》。




秋の深まりとともに、芸術と味覚を求めて、旅に出ましょう!

HY