福島県立美術館ブログ
オオカミ天井絵をめぐるフォーラム
初日午後はフォーラム「山津見神社のオオカミ天井絵をめぐって」を開催しました。
こちらもたくさんの方が参加してくださいました。
加藤久美氏、サイモン・ワーン氏には、「山の神のみえない力」として
オオカミの絶滅とその信仰についてご紹介いただき、
山津見神社の旧天井絵を撮影した状況や、
この復元プロジェクトに至る経緯をお話いただきました。
荒井経氏には、「オオカミ絵の復元から継承へ」として、
具体的な復元のプロセスと方法、技法、
文化財保存の観点から、どのような復元を意図したかをご説明いただきました。
また、会場に同席された、復元を担当された20名の方々をご紹介いただきました。
石黒伸一朗氏には、「山津見神社と南東北のオオカミ信仰」として、
山津見神社の由緒や旧天井について詳しくご報告いただき、さらに
福島県や宮城県のオオカミのお札や石碑などをご紹介いただきました。
佐藤俊雄氏には、「飯舘の山の神様」として、まず飯舘村の現況をご説明いただき、
新しく発見された江戸期の飯舘村の地誌などをもとに、
地域の山の神、オオカミ信仰についてお話いただきました。
飯舘の山津見神社をめぐる信仰や文化がどのようなものであったのか、
あらためて掘り起こすとともに、
それを今後どのように継承していくのか、
様々な視点からの、心のこもった提示がありました。
すばらしいフォーラムでした。
ご登壇くださった先生方、また当日ご参加くださった皆様、ありがとうございました。
こちらもたくさんの方が参加してくださいました。
加藤久美氏、サイモン・ワーン氏には、「山の神のみえない力」として
オオカミの絶滅とその信仰についてご紹介いただき、
山津見神社の旧天井絵を撮影した状況や、
この復元プロジェクトに至る経緯をお話いただきました。
荒井経氏には、「オオカミ絵の復元から継承へ」として、
具体的な復元のプロセスと方法、技法、
文化財保存の観点から、どのような復元を意図したかをご説明いただきました。
また、会場に同席された、復元を担当された20名の方々をご紹介いただきました。
石黒伸一朗氏には、「山津見神社と南東北のオオカミ信仰」として、
山津見神社の由緒や旧天井について詳しくご報告いただき、さらに
福島県や宮城県のオオカミのお札や石碑などをご紹介いただきました。
佐藤俊雄氏には、「飯舘の山の神様」として、まず飯舘村の現況をご説明いただき、
新しく発見された江戸期の飯舘村の地誌などをもとに、
地域の山の神、オオカミ信仰についてお話いただきました。
飯舘の山津見神社をめぐる信仰や文化がどのようなものであったのか、
あらためて掘り起こすとともに、
それを今後どのように継承していくのか、
様々な視点からの、心のこもった提示がありました。
すばらしいフォーラムでした。
ご登壇くださった先生方、また当日ご参加くださった皆様、ありがとうございました。
よみがえるオオカミ展スタート!
焼失してしまった、飯舘村山津見神社のオオカミ天井絵が、このほど復元されました。
この展覧会で全242枚をお披露目いたします。
28日初日には、開会式が行われました。飯舘村の方はじめ、多くの方に来ていただきました。
和歌山大学の加藤久美氏と、サイモン・ワーン氏が天井絵を一枚一枚、撮影記録していました。
2013年4月の火災の数ヶ月前のことでした。
加藤氏、ワーン氏が復元プロジェクトが立ち上げ、飯舘の支援にかかわるNPOふくしま再生の会などが協力しました。
復元事業を受託したのが、東京藝術大学大学院の荒井経氏と保存修復日本画研究室でした。
以前当館でワークショップをやっていただいた、荒井先生です。
多くの関係者の尽力で完成にこぎつけました。
開会式には、復元を担当した東京藝術大学大学院の皆さんもかけつけてくださいました。
展示室では、焼失してしまった天井絵を、写真によって一部再現しました。
展覧会終了後、天井絵は山津見神社の拝殿に設置されます。
この展覧会で全242枚をお披露目いたします。
28日初日には、開会式が行われました。飯舘村の方はじめ、多くの方に来ていただきました。
和歌山大学の加藤久美氏と、サイモン・ワーン氏が天井絵を一枚一枚、撮影記録していました。
2013年4月の火災の数ヶ月前のことでした。
加藤氏、ワーン氏が復元プロジェクトが立ち上げ、飯舘の支援にかかわるNPOふくしま再生の会などが協力しました。
復元事業を受託したのが、東京藝術大学大学院の荒井経氏と保存修復日本画研究室でした。
以前当館でワークショップをやっていただいた、荒井先生です。
多くの関係者の尽力で完成にこぎつけました。
開会式には、復元を担当した東京藝術大学大学院の皆さんもかけつけてくださいました。
展示室では、焼失してしまった天井絵を、写真によって一部再現しました。
展覧会終了後、天井絵は山津見神社の拝殿に設置されます。
館長講座がはじまりました
本年度の館長講座「みちのくの美―その源流を巡る旅」がいよいよはじまりました。
今年3月北海道新幹線が開通し、東北と北海道との距離はぐっと縮まったように思います。
新幹線ではなく、各駅停車に乗るような気分で東北地方の美術を巡ってみよう、
それが今回の講座のテーマです。
第一回目は「青森編」。
言わずと知れた日本を代表する版画家・棟方志功(むなかた・しこう)や、
幻想的な作品を多く残した日本画家の工藤甲人(くどう・こうじん)、
そして、どこかにくめない眼差しを向ける少女の絵で知られる奈良美智(なら・よしとも)の魅力に迫りました。
次回の第2回秋田編の詳細は、以下のとおりです。
日時 7月16日(土)10:30~12:00
講師 早川博明(当館館長)
会場 美術館講義室(聴講無料)
※お申込み・お問い合わせは県立美術館「館長講座」係まで(電話 024-531-5511)
今年3月北海道新幹線が開通し、東北と北海道との距離はぐっと縮まったように思います。
新幹線ではなく、各駅停車に乗るような気分で東北地方の美術を巡ってみよう、
それが今回の講座のテーマです。
第一回目は「青森編」。
言わずと知れた日本を代表する版画家・棟方志功(むなかた・しこう)や、
幻想的な作品を多く残した日本画家の工藤甲人(くどう・こうじん)、
そして、どこかにくめない眼差しを向ける少女の絵で知られる奈良美智(なら・よしとも)の魅力に迫りました。
次回の第2回秋田編の詳細は、以下のとおりです。
日時 7月16日(土)10:30~12:00
講師 早川博明(当館館長)
会場 美術館講義室(聴講無料)
※お申込み・お問い合わせは県立美術館「館長講座」係まで(電話 024-531-5511)
フェルメール展無事終了しました
「フェルメールとレンブラント」展は5月8日無事閉幕いたしました。
総入場者数は10万人を超え、最終的には10,4159人の方に足をお運びいただきました。ご来館いただいたみなさん、ありがとうございました。
約一年前に実行委員会が立ち上がり、駐車場の場所や来館者の待機列など、様々な難問にぶつかりながら、みんなで知恵を出し合って取り組んできました。
ご満足いただけなかった部分も多々あったと思いますが、私たちも皆様から頂いたアンケート結果をしっかり読ませていただき、今後に活かしていきたいと思います。
今後の県立美術館の活動にご期待ください!
総入場者数は10万人を超え、最終的には10,4159人の方に足をお運びいただきました。ご来館いただいたみなさん、ありがとうございました。
約一年前に実行委員会が立ち上がり、駐車場の場所や来館者の待機列など、様々な難問にぶつかりながら、みんなで知恵を出し合って取り組んできました。
ご満足いただけなかった部分も多々あったと思いますが、私たちも皆様から頂いたアンケート結果をしっかり読ませていただき、今後に活かしていきたいと思います。
今後の県立美術館の活動にご期待ください!
小林氏の講演会を開催しました
フェルメールとレンブラント展関連講演会第三弾は、
4月30日、福島市にあるAOZ(アオウゼ)にて開催されました。
今回は数々の「フェルメール本」で知られる小林賴子氏(目白大学教授)をお招きし、
「澄みわたる窓辺―フェルメールの女のいる空間」と題してお話しいただきました。
画家フェルメールについてはいまだ多くの謎に包まれ、
ちまたではさまざまな憶測を呼んでいますが、
小林先生の本は、30数点といわれる彼の現存作品についての
客観的かつ丹念な分析に基づいています。
その点が、世にあふれるフェルメール本とは一線を画するところです。
今回のご講演においても、《水差しを持つ女》が描かれた歴史的背景や、
構図、技法の革新性について、熱っぽくも、どこか冷静なお話をいただきました。
先生のお話を聞いて、もう一度《水差しを持つ女》を見てみたいと思ったのは、
私だけではないでしょう。
ちなみに、今回の展覧会は、頭に「東日本大震災復興事業」を冠しています。
小林先生には、そうした趣旨にご賛同いただき、聴講された方々へのプレゼントとして
ご著書をいただきました。
講演会後は急きょ、プレゼントの抽選会を開催し、会場は大いに盛り上がりました。
4月30日、福島市にあるAOZ(アオウゼ)にて開催されました。
今回は数々の「フェルメール本」で知られる小林賴子氏(目白大学教授)をお招きし、
「澄みわたる窓辺―フェルメールの女のいる空間」と題してお話しいただきました。
画家フェルメールについてはいまだ多くの謎に包まれ、
ちまたではさまざまな憶測を呼んでいますが、
小林先生の本は、30数点といわれる彼の現存作品についての
客観的かつ丹念な分析に基づいています。
その点が、世にあふれるフェルメール本とは一線を画するところです。
今回のご講演においても、《水差しを持つ女》が描かれた歴史的背景や、
構図、技法の革新性について、熱っぽくも、どこか冷静なお話をいただきました。
先生のお話を聞いて、もう一度《水差しを持つ女》を見てみたいと思ったのは、
私だけではないでしょう。
ちなみに、今回の展覧会は、頭に「東日本大震災復興事業」を冠しています。
小林先生には、そうした趣旨にご賛同いただき、聴講された方々へのプレゼントとして
ご著書をいただきました。
講演会後は急きょ、プレゼントの抽選会を開催し、会場は大いに盛り上がりました。