アートになった動物たち 20世紀彫刻にみる動物表現
会期:2001年4月20日-6月3日

 人間と動物は、有史以前よりきわめて密接な関係にある。美術においても、洋の東西を問わず、多くの優れた作品が生み出されてきた。特に西洋美術では、動物の彫刻は、少なくとも19世紀以前は独立したジャンルというよりも他の彫刻に附随した小芸術として扱われてきた歴史がある。しかしロダン以降、様々な探究がなされる中で、ひとつの芸術表現として真摯に取り組まれるようになったといえる。
 本展ではミロ、ピカソ、ムーアなど20世紀を代表する芸術家33名が制作した62点の作品を展示し、動物彫刻の豊かで多様な表現を展望した。“動物”という親しみやすいテーマから、美術入門に最適な展覧会として、楽しみながら彫刻作品を鑑賞していただくことはもちろん、21世紀を迎えた今日、前世紀の作品を通していま一度、人間と動物の関わりについて思いをめぐらせる機会となった。
 また本展の関連事業として、美術家・間島領一氏によるワークショップ「人力アート」を開催した。これは福島市内の小学校の児童がインタラクティブなアート作品を共同制作したもので、本展会期中、エントランスホールに展示した。
光のノスタルヂア 小関庄太郎と日本の芸術写真
会期:2001年6月9日-7月8日

 1920~30年代の写真は、小型カメラの普及により、芸術写真とよばれる絵画的な写真が流行した。そうした芸術写真の流れの中で注目すべき活動を行った一人に、福島市出身の小関庄太郎(1907-)がいる。彼は、大正末頃から地元の写真同好会<二葉会>で活動し、「カメラ」「芸術写真研究」「フォトタイムス」などの写真雑誌にたびたび掲載されるなど、関東大震災以降の芸術写真家として屈指の存在といえる。
 その作風は、初期の素朴な風景画や、自画像をはじめとするポートレイト、さらに女性や子供のあどけない表情をとらえたスナップなど多岐にわたるが、一貫して流れる抒情性は今なお健在で、独自の光彩を放っている。
 この展覧会は、小関の1920~30年代を中心とする作品230点と、それと密接なつながりをもつ写真家たち(高山正隆、山本牧彦、渡辺淳、田村栄ら)の作品、さらに小関に影響を与えた二葉会の写真家(佐藤信、本田仙花ら)をとりあげ、日本の芸術写真の広がりと特質を回顧しようとするものであった。
デトロイト美術館の至宝 印象派と近代美術の巨匠たち
会期:2001年7月20日-9月2日

 アメリカ自動車産業の中心地デトロイトにあるデトロイト美術館は、古代美術から現代美術にいたる膨大なコレクションを誇り、ニューヨーク近代美術館、メトロポリタン美術館、ボストン美術館などと共にアメリカ屈指の大美術館として知られている。
 今回の展覧会では、デトロイト美術館のコレクションの中でも近代美術に的を絞り、名高いゴッホの「自画像」、それと並び称されるゴーギャンの「自画像」をはじめ、ピサロ、ドガ、ルノワール、セザンヌ、ルソー、マティス、ピカソ、モディリアーニ、ムンク、キルヒナー、クレーらによる、絵画・彫刻の名品63点を一堂に公開した。
 印象派を中心に、後期印象派、象徴主義、エコール・ド・パリ、表現主義など、19世紀後半から20世紀前半にかけての西洋美術の流れを一望できる絶好の機会となった。
福島の新世代2001 SEVEN ROOMS
会期:2001年9月22日-11月18日

 福島県立美術館では、1996、98年に福島県出身・在住の気鋭作家をとりあげた「福島の新世代」展を開催したが、本展はその第3回展である。
 今回は、写真、映像、デザインの分野の第一線で活躍している7名の作家を選出した。21世紀を迎え、美術は絵画や彫刻など従来のジャンルの枠組みを超えて展開していこうとしている。こうした現状をふまえ、より広い視点に立って福島のアートの今を見直すために、これまで取り上げてこなかった分野に焦点をあてたものである。
 また本展では、出品作家によるワークショップ、イベントなどを同時開催することにより、鑑賞者が積極的に展覧会に参加できる機会を提供した。
 出品作家は以下の通り。
 菅野 純(1966-)霊山町出身/東京在住
 瀬戸正人(1953-)梁川町出身/神奈川在住
 山口卓司(1968-)会津若松市出身/東京在住
 山根敏郎(1953-)いわき市出身/東京在住
 岩倉榮利(1948-)郡山市出身/東京都在住
 三原昌平(1947-)三春町出身/神奈川在住
 坂本朝夫(1950-)静岡出身/会津若松市在住