2018コレクション展Ⅱ 開催中
2018年7月1日 15時57分いよいよ夏がやって参りました。暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
美術館では、先週ポーラ美術館展が終了し、来週末からは安西水丸展が始まります。
その合間の先日、常設展の展示替えをしました。 展示を簡単にご紹介いたしましょう。
展示室に入ると、その涼しさ、また夏の日本画の美しさにほっとします。
池田遙邨《大漁》、酒井三良《水郷の一日》、速水御舟《女二題》、安田靫彦《茶室》などを展示しています。
暑さに参っていた心がすうっと静まります。
奥には伊砂利彦と柚木沙弥郎の型絵染。
伊砂利彦の作品からは自然の音や音楽がきこえてくるようです。柚木沙弥郎の作品からもリズムを感じます。
展示室Bでは、今年亡くなられた保田春彦氏を追悼して《季節の残像》シリーズを展示しています。
まるで家々の間を散歩するように巡りながらご覧いただけます。
洋画は、田渕安一、針生鎮郎、橋本章、深沢軍司、村上善男、高橋幸之、高橋克之、玉川信一、佐藤幸代など。
また、いつもの関根正二も展示しています。今回は《神の祈り》など。
展示室Cはベン・シャーンとヤノベケンジのコラボレーション。
第五福竜丸事件に取材したベン・シャーンの《ラッキードラゴン》と、ヤノベケンジの《ラッキードラゴン構想模型》。
舟の上では、東日本大震災後の2011年8月に開催したワークショップ「トらやんの空飛ぶ方舟大作戦」の映像が流れます。
今回はさらに一般財団法人ふくしま自然エネルギー基金より《サンチャイルド1/10模型》をお借りし展示しています。
サンチャイルドはベン・シャーンのラッキードラゴンのほうを向きつつ、上を向いて未来を見つめています。
東日本大震災に際し、ヤノベさんからは大きな力をいただきました。今度はヤノベさんの地元大阪へ福島からエールを送ります。
大阪北部地震で被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
最後の展示室Dは版画の展示。
斎藤清は1950年前後の女性像。《凝視(花)》に至る試行錯誤をみてとることができます。
前川千帆は《野外小品》より。勢いよく彫刻刀でかたちを彫りだしていきます。
コレクション展Ⅱは10月14日まで。途中一部展示替えを行います。
ぜひご覧ください。