2012年1月の記事一覧

館長講座最終日

2005年4月から続いてきた館長による美術鑑賞講座。略して「館長講座」。
テーマは「日本の近代美術」です。
月に1回、第三土曜日に、日本の近代美術について貴重な作品図版を使って時には力強く、時にはまったりと語る人気講座でした。
常連さんも数多く(意外にも?熟年男性にも根強い人気があったんですよ!)、夏の殺人的な暑さにもマケズ、冬の凍てつくような寒さにもマケズ、通ってくださいました。
感謝の念にたえません。

館長が今年度(今年3月)で退任すること、そして、当館が2~3月、前庭の除染作業と建物の災害復旧工事で休館することから、本日1月21日が最終講義でした。
雪が降りしきり、足元のお悪い中、みなさんお集まり下さいまして、ありがとうございました!


↑「館長、熱弁をふるう」之図


↑「館長、赤ちゃんもあやせます」之図
最終講義後、生まれたばかりの赤ちゃんを抱いて元事務補助の女性が訪ねてきてくれました。
その女性と赤ちゃん、館長講座を聴きにきて下さった福島市出身の画家佐藤幸代さん、福島県立美術館
友の会の丹治会長さん、荒木学芸員と共にパチリ!

(吉)

美術館の放射線量測定

今回は、当館で行っている放射線量測定の一端をご紹介します。
世界広しと言えども、定期的に放射線量測定を行っている美術館は福島県内の美術館、数館くらいでしょうか・・・。

まず、測定器(サーベイメーター)ですが、ちまたでよく売られている簡易型線量計とはちがって、日立アロカメディカル社製の本格派(と言っていいのかどうか・・・)
聞くところによるとお値段も簡易型線量計とは二桁くらい違う本格派。


↑「さっ!計測するわよ!」之図。


↑原子力環境センターや山梨管工業の文字が記された金属製ケース。
以前お借りした中には富山大学のサーベイメーターもありました。
日本全国からかき集められている感じがします。


↑左が、γ線計測に使用される、日立アロカメディカル社製シンチレーション式サーベイメーターTCS172。
右が、β線計測に使用される、同じく日立アロカメディカル社製GMサーベイメーターTGS146。
ものすごく重厚感が・・・。こんなものを使う日が来るとは夢にも思っていませんでした・・・。

(吉)

こちらも毎年恒例、学校連携ワークショップ!

こちらも毎年恒例の学校連携ワークショップ「アーティストinスクール」です。
エントランスホール2階に、昨年の学校連携ワークショップで中学生や高校生が制作した作品を展示しています。

昨年のお題は、「光で遊ぶ-メディアアート」。
講師は東北芸術工科大学准教授のメディアアーティスト松村泰三さんです!

まず、安達郡大玉村立大玉中学校、福島県立会津学鳳中学校・高等学校、会津若松市立一箕中学校のみなさんが参加してくれた、「光の箱」。
どんなんだと思うでしょう?


↑こんなんです。え?もっとよく見たい?ハイハイ。


↑幻想的でしょう。窓の外の雪景色とあいまって、この世のものとは思われぬ美しさです。


↑え?もっとアップで?しょうがないなぁ。


↑どうよ、どうよ。(エッヘン)


制作方法もパネルにてご紹介しています。ぜひ足をお運びくださいね。
さて、もうひとつの昨年のお題は「コマ撮りアニメーション」。
こちらは当館のご近所の福島県立工業高校情報電子科のみなさんが参加してくれました。
講師はやはり、松村泰三さんです!

アニメと言っても、セル画をたくさん描くのではなく、デジタルカメラの画像を利用したいわば「実写版アニメ」です。
これは実際にテレビ画面で見てもらわないと面白さが伝わってこないのですが、ちょっとご紹介。

 

人間サーフィンあり(どんな意味かって?あなたも見れば分かる!)、ジャッキー・チェンばりの(古い?)格闘技ありの楽しい映像作品に仕上がってます。
突っ込みどころもマンサイ!
テレビ画面にエンドレスで映し出していますので、どうぞ突っ込みながら見てくださいね!

「光の箱」も「コマ撮りアニメーション」も「美術館への年賀状展」と同じく今月末まで展示しています。ぜひ足をお運びください。

(吉)

年賀状展舞台裏

美術館への年賀状展舞台裏をちょこっとだけご紹介しましょう。

年明け早々から年賀状展の下準備に入ります。
担当学芸員は年賀状を整理して、色模造紙に貼り付けたり(なにせ700通以上あるのだからタイヘンです)、オーナメントを考えたり、頂いた年賀状全通にお返事を出したりと、休みを返上して大忙し。
1月11日、オープン前日の閉館後に展示にかかります。


↑学芸員総出です。写真なんて撮ってる場合か、みたいな。


↑満足感に浸るひととき・・・。

(吉)

2012 美術館への年賀状展、オープンしました!

福島県立美術館毎年恒例、「美術館への年賀状展」オープンしました!




↑橋本学芸員画伯力作。昇り龍の図。



小学校一年生から中学校三年生までのみなさんからいただいた734通が展示されています。
そのうちの何枚かをご紹介しましょう。


↑かわいいです。あけましておめでとう!


↑こっ、これは・・・。もしかして蛇じゃなくて、龍の胴体?


↑うぬぬ。ここにも同じアイデアを思いついてしまったお友だちが・・・。


↑愛嬌のある龍です。にこにこ顔がいいですね!


↑龍の胴体はビーズをくっつけて表現しています。キラキラ輝いてきれいですね。


↑震災への思いが綴られています。


↑大人っぽいモノトーンの画面です。影絵のように龍が表されています。


↑点字の年賀状も!


みなさん、ありがとう!今年はよい一年になりますように。

(吉)

福島市は雪模様!

今年初の開館日と思いきや、福島市はあいにくの雪模様となってしまいました。
増渕学芸員の常設展示室レポートにも当館の雪景色写真がアップされていましたが、本日の雪景色ぶりを幾枚かの写真でご紹介しましょう。


↑当館前庭。吹雪きまくってます・・・。フェルナン・レジェの彫刻《歩く花》も寒そう!


↑当館の裏庭と、当館の後ろにひかえる信夫山。《雪景図》とでも呼びたいような風景です。


↑これな~んだ?つららです。当館二階の中庭に面した軒先にびっしり。屋根からも雪がダダ崩れ。ヤレヤレ。


今現在小康状態となっていますが、また夕方から降り出すんでしょうかねぇ。
こんな悪天候の中でも、当館を訪れて下さるお客様はいらっしゃって、感謝の念にたえません。
13時45分現在10名も!(え?少ない?)
ありがとうございます!

(吉)

コレクション展III、マイナーチェンジしました。

2012年、今日から開館です。コレクション展IIIは年末から引き続きですが、
版画など少しだけ展示替をしました。



新しく出た作品の中からご紹介します。森田恒友《日本風景版画第二集会津之部》の「檜原湖畔」。
恒友が大正5年に会津を訪れて取材したものです。



シャガール《死せる魂》(1923-25年)。祖国ロシアの作家、ゴーゴリの小説を版画にしたもの。
亡命したシャガールの、故郷への思いが込められています。



斎藤清の《会津の冬》(1970-96)は「交通標識」「洗濯物」が描かれているもの特集です。
生活感あるモティーフでも、斎藤さんの手にかかるとモダンに変身。ちょっと今日の美術館の景色みたいです。

 

「河野保雄コレクション展」でも、竹久夢二、武井武雄の版画、ガラス絵などを展示替しました。
比べてご覧いただきたいのが二羽の鳥。佐藤玄々(朝山)の圧倒的技術を見せつける《青鳩》(1930年)と、
画家・鶴岡政男の手びねりのような《鳥》(1951年)。



 

1月31日まで開催しています。

(増)

あけましておめでとうございます!

あけましておめでとうございます!
昨年は大変な年でしたが、今年は少しでも進展が見られる年になってほしいと思います・・・。

今年は私宛のお年賀状に「ブログ見てるよ」と書いて下さった方が少なからずいて、びっくり!新年早々モチベーションが一気に高まりました(笑)。

さて、福島県立美術館スタッフはみな帰省先から戻ってきまして、本日4日より出勤。
無事常設展示室の展示替作業を行いました。

1月12日(木)から始まる「美術館への年賀状展」の準備も着々と進んでいます。
小中学生のみなさんからの年賀状の数々が続々到着していまして、嬉しい限り。
今年の特徴は中学生のみなさんからの年賀状が多かったことです。
数にして実に449枚!(2012年1月4日17時30分現在)
例年の実に数十倍という多さです。
部活や勉強で忙しいところ、力作を送ってくれてありがとう!
小学生のみなさんの年賀状も208枚。(2012年1月4日17時30分現在)
こちらは例年より少なめでしたが、かわいらしい年賀状をありがとう!


↑「合格祈願」の文字が目立つのは、泉崎中学校3年生のみなさんの年賀状。
受験がんばってくださいね。風邪なんかひかないようにね。


↑こちらは泉崎中学校2年生のみなさんの年賀状。むむむ。できる!


↑庭坂小学校1年生のみなさんの年賀状。
雪だるまや梅、羽根つきの羽根、龍が切り絵の手法で表されています。
色とりどりで華やか。お正月らしいですね。


この「美術館への年賀状展」は1月11日に展示作業。1月12日からみなさんにご覧いただけます。
エントランスホールに展示しますので無料です。(ココ重要なポイントですよね!)
お時間ありましたら、ぜひいらしてくださいね。

(吉)