2013年6月の記事一覧
横尾忠則ポスター展 無事に終了しました
4月20日[土]にオープンした「横尾忠則ポスター展」は、本日無事に終了いたしました。今日は、最終日ということもあり、いつもより多くのお客様が来て下さいました。
この展覧会では、横尾さんをはじめ、ヨコオズ・サーカス、国立国際美術館、横尾忠則現代美術館、富山県立近代美術館のご協力をいただき、400点という数の作品を会場一杯に展示することができました。本当に有り難うございました。横尾作品のエネルギーをたっぷりと浴び、満足してお帰りになる方が多かったように思います。
アンケートからいくつかご紹介しましょう。
「点数が多く、横尾さんのエネルギー(世界)が感じられた。」(60代女性)
「作品の多さに驚きました。青春時代を思い出し楽しかった。」(60代女性)
「すごく衝撃を受けました。」(20代女性)
「作品を見てスゴイなと思いました。」(高校生)
「未経験な絵だった。よかった。」(高校生)
「福島でこんなにたくさんの横尾さんの作品を見ることができて嬉しいです。」(10代女性)
横尾さんと世代が近くて、作品を見ながら自分の若かりし時代を思い出された方も多かったのですが、若い方は若い方で今までにない刺激を受けたようです。
横尾さんからたくさんのエネルギーをいただき、展覧会は幕を閉じました。
あらためて、展覧会にご協力をいただきました多くの方々に心からお礼申し上げます。
A.Y.
「横尾忠則ポスター展」第二回ギャラリートーク終了
先週土曜日、6月8日、ギャラリートークの二回目が行われました。
僭越ながら、私が担当させていただきました。
今回は、私がお話しをするというよりも、いろいろな方に「私の気になる横尾ポスター」というようなテーマでお話しをしていただきました。
まずは私から簡単に展覧会の概要をお話ししたところで、1番バッターは展示室で監視員のお仕事をして下さっている荒川さん。
今、美術館には16名の監視員が展示室で作品を見守って下さっています。彼女たちは、実は私たち学芸員よりもずっと長い時間、作品を眺めているわけです。彼女たちの意見、感想も聞きたいと思って協力してもらいました。
荒川さんが選んでくれたのは《西高祭》。高校生時代の、いわゆる横尾スタイルになる前の作品ですが、ピュアな感性が感じられて、今見るとちょっとレトロな感じが気に入っているとのことでした。荒川さんは若い頃から横尾さんの作品を見ていて、その時代を思い出しながら、絵について話してくれました。
2番目は、この前のワークショップで講師をして下さったグラフィック・デザイナーの中山千尋さん。彼女の1点は《京都労音B 春日八郎艶歌を歌う》。デザイナーの目から見れば、やはりこれは画期的。3色という限られた色で、これほど目を引くインパクトのある作品ができるということに、驚きを感じたとおっしゃっていました。本当にそうです。ミスマッチなのに不快ではなく、何故か惹かれる。そこが横尾マジックなのではないでしょうか。
3番目は、監視員の佐瀬さん。彼女は天井桟敷のポスターを選んでくれました。《天井桟敷 定期会員募集》の輪切りのレモンを持った女の子がなんだか好き。そういうの、よくわかりますね。何かうまく言葉にできないけれども、気になる。佐瀬さんにいわれるまで、この女の子のことをあまり気に留めなかったのですが、そういわれたらやたら気になり始めました。
ワークショップにも参加してくれた大学院生の舟木君が選んだのは《新宿泥棒日記》。つい先日、福島フォーラムでの上映会で映画も見てくれたそうです。学生時代から横尾さんの作品についていろいろと考えて来た舟木君は、最近、横尾さんを理解するのに演劇や映画などを見ていかなくてはならないのではないかと考え始めているそうです。
今回展覧会を担当している國島学芸員が選んだのは《衝撃のUFO》。実は國島さんは学生時代、来福した横尾さんを隣の飯野町にあるUFOふれあい館にお連れしたことがあったそうです。そこは頻繁にUFOが現れるというミステリースポット。ふれあい館の館長さんとその友人、横尾さんでUFO談義が盛り上がり、近くの千貫森にみんなで登ったけれども残念ながらUFOには会えなかったということ(この前お聞きしたら、横尾さんはそのことはすっかり忘れておられました)。しかし、こうして思いもかけず、美術館で横尾さんと再会できた運命の不思議。まさに人生ミステリー。そんなエピソードを話してくれました。
絵を見る経験は人それぞれですが、どこかで自分の記憶、思い出と交差させていたりします。「なんか好き」「気になる」ということの奥にも、きっと理由があるはずで、それを探っていくと何かに出会えるのかもしれません。
特に横尾さんのポスターは、その時代、そしてそこに生きていた自分というものを重ね合わせ思い起こさせてくれるのだ、ということをあらためて感じました。
ご協力いただいたみなさま有り難うございました。楽しいギャラリートークになりました。
さて、展覧会も残すところあと4日。どうぞお見逃しなく。ご来館をお待ちしております。
ショップも楽しいですよ!
A.Y.
福島をつなぐ・つたえるフォーラム 6月15日開催
福島県立美術館は、昨年から「福島藝術計画×Art Support Tohoku×Tokyo」に参加しています。
福島藝術計画とは、福島県、東京都、東京文化発信プロジェクト室(公益財団法人東京都歴史文化財団)の三者が共催し、地域の団体と協働してアートプログラムを実施する事業です。文化芸術に触れる機会や地域コミュニティの交流の場をつくり、文化芸術による地域活力の創出と心のケアという視点から復旧・復興を支援します。
今年最初の事業として「福島をつなぐ・つたえるフォーラム」を6月15日に開催いたします。
こまばアゴラ劇場芸術監督、劇団「青年団」主宰の平田オリザ氏と、詩人の和合亮一氏をお招きしたフォーラムを開催し、アートによる「まちづくり」や「教育」といった視点から、それぞれの想いを語っていただきます。
第一部はお二人の講演会。第2部では、東京文化発信プロジェクト室の森司をモデレータとして、「被災地とアートの関わり」というテーマから、被災地におけるアートプロジェクトの可能性、そこで創造されるコミュニティの必要性などについて、みなさんと考えます。
現在、参加申込を受け付けています。下記要領にてお申し込み下さい(先着200名様)。
・インターネットでのお申込み
http://f-geijyutsukeikaku.info にお申込みフォームがあります。
・電話/Eメールでのお申込み
福島藝術計画×Art Support Tohoku-Tokyo事務局
(特定非営利活動法人Wunder ground 担当:島﨑)
電話:090-1938-0170
Eメール:tas.fukushima(a)gmail.com
福島県立美術館
電話:024-531-5511
A.Y.