2017年1月の記事一覧

Gallery F ギャラリートーク

Gallery F 第一期「The missing-link ミッシングリンク 関根正二の新発見と未発見」展のギャラリートークが本日1月28日に開催されました。



関根正二は大正期に活動した白河出身の洋画家です。
画家として活動したのは5年ほどで、油彩画に限って言えば、これまで25点しか知られていませんでした。



今回のギャラリートークでは、新しく日の目を見た26点目の《茅葺屋根の農家のある風景》(仮題)を中心に、
謎に包まれた関根正二の生涯を、作品とともにたどっていきました。



今美術館で関根正二の作品を見ることができるのも、もとはと言えば
個人の所蔵家の方々が大切に作品を守って下さったからこそ
そうした方々の意志を引き継いで、
私たち学芸員も大切なコレクションを守っていかなければならないと改めて感じました。


「The missing-link ミッシングリンク 関根正二の新発見と未発見」展と同時開催中の「新収蔵 鎌田正蔵展」は入館無料(※常設展は有料)です。

みなさま、ぜひこの機会に県立美術館に足をお運びください。



関連イベントのお知らせ

「新収蔵 鎌田正蔵展」
スペシャルギャラリートーク
2月4日(土) 14:00~
講師 杉原聡氏(郡山市立美術館学芸員)

「The missing-link ミッシングリンク 関根正二の新発見と未発見」
担当学芸員によるギャラリートーク

2月11日(土) 14:00~



Gallery F コレクション再発見 I期が始まりました。

小さな展覧会を「Gallery F」と名付けました。II期に分けて、5つの「Gallery F」がオープンします。

第I期は
「新収蔵 鎌田正蔵展」と「The missing-link ミッシングリンク 関根正二の新発見と未発見」のふたつです(2月12日(日)まで)。

鎌田正蔵は戦後、郡山を拠点に活動した洋画家で、安積女子高校(現在の安積黎明高校)と郡山女子大学短期大学部で教鞭をとりながら、作家活動を続けました。


具象画から抽象画まで幅広く活動した鎌田の画業を振り返ります。


昨日は担当学芸員によるギャラリートークが開催されました。


一方、関根正二は大正期に活動した白河出身の洋画家で、20歳の若さでこの世を去りました。


今回は県立美術館の収蔵品と寄託品とともに新発見の《茅葺き屋根の農家のある風景》(仮題)を展示しています。

初公開となる貴重な作品を是非その目でご覧ください。

入館は無料です(※常設展は入館料がかかります)。

この機会にぜひ県立美術館に足をお運びください。


関連イベントのお知らせ

「新収蔵 鎌田正蔵展」
スペシャルギャラリートーク
2月4日(土) 14:00~
講師 杉原聡氏(郡山市立美術館学芸員)

「The missing-link ミッシングリンク 関根正二の新発見と未発見」
担当学芸員によるギャラリートーク
1月28日(土) 14:00~
2月11日(土) 14:00~

館長講座 第5回 宮城編と次回日程変更のお知らせ

121()、当館講義室にて館長講座を開催しました。

今年度は、「みちのくの美-その源流を巡る旅」ということで、青森から福島に至る東北地方の近代美術を中心にご紹介しています。
第5回は「宮城編」です。


 























宮城県では、美術の分野でどのような作家が活躍し、どのような作品が生み出されたのか、各作家とその作品について画像を映し出しながらお話しました。

今回は、画家の太田聴雨、荘司福、高橋由一、佐々木正芳。
そして彫刻家の高橋英吉、佐藤忠良、昆野恒・・・計7名の作家を取り上げました。

最後に、仙台市で24年かけて取り組まれた“彫刻のある街づくり”についても紹介しました。

 

次回は今年度最終回の「福島編」です。

開催日が変更になりました。

318()311()

時間は10:3012:00まで、場所は講義室で変更ありません。

すでに予定を立てられていた皆様には大変ご迷惑をおかけしますが、
何卒ご理解とご協力をお願いいたします。

「美術館への年賀状展」開催中!

112()より、当館エントランスホールにて「美術館への年賀状展」を開催しています。



1984年の開館以来、休館をはさみ30回目の開催となりました。

県内の子ども達から届いた手作り年賀状を全て展示しています。


























2017
年の干支である「酉」をモチーフにしたもの、富士山(初日の出)やお正月ならではのコマや鏡餅などを描いたものや、新年の抱負を書いたものなど、多彩な年賀状をいただきました。

送ってくださったみなさま、ありがとうございました!

131()まで展示しています。ぜひご覧ください!

2016学校連携共同ワークショップ参加校作品展開催中

学校連携共同ワークショップ参加校作品展2016


会期:20161220日㈫〜1225日㈰

    (年末年始休館20161226日〜201716日)

   201717日㈯〜115日㈰

会場:福島県立美術館(企画展示室B)

開館時間:9301700(入館は1630まで)

観覧無料


福島県出身の若手アーティストを講師に招き県内14カ所の幼稚園から高校でワークショップを開催しました。
県内14校、参加者総数のべ人数400人以上。子どもたちの元気あふれる作品をぜひご覧ください。

 

学校連携共同ワークショップとは?

美術作家を先生として招き、各学校で子どもたちを対象としたワークショップを開催するプログラムです。
作家が学校に出向いて子どもたちと交流しながら、いっしょに創作活動を楽しみます。

ワークショップは学校の授業のような1〜2時間ごとの活動ではなく、半日〜1日全部の時間を使って、
学年または部活動、全校一斉で行います。そして作家のユニークなワークショッププログラムにより、
いつもとは違う「創り出すことの喜び」を体験することが出来る活動になっています。

今年度のワークショップは昨年に引き続き『おとなりアーティスト』と題し、福島県出身の若手アーティスト3名
(建築家・アサノコウタ氏、アートユニット・フライデースクリーン、土絵作家・佐藤香氏)を招いて、
県内14カ所の幼稚園から高校でワークショップを開催しました。参加者総数のべ約400名以上。
本展覧会では、ワークショップで作られた全ての作品をご紹介いたします。

 

 2016年度参加校

福島市立金谷川幼稚園(年長)福島市立森合幼稚園(年少・年長)二本松市立塩沢幼稚園(年中・年長)
川俣町立川俣南幼稚園(年少・年長)白河市立関辺幼稚園(年長)学校法人松韻学園蓬莱もみじ幼稚園(年長)
学校法人鏡石学園岡ノ内幼稚園(年長)学校法人堀内学園富岡幼稚園(全園児)二本松市立渋川小学校(5年)
三春町立三春中学校(2年)会津若松市立第一中学校(美術部)会津若松市立第二中学校(美術部)
県立福島東高等学校(美術部)福島市立福島養護学校高等部(1年)

 
作家紹介

アサノコウタ 氏(建築家)

1983年 福島市出身。

慶応大学SFC政策・メディア研究科修士課程修了。震災後、屋内公園をデザイン。
2011年〜「プロジェクトFUKUSHIMA!」の福島大風呂敷(2011年福島市)などで
ディレクションを担当。個人として、ショップ内装や住宅などのデザインをする他、
2011年越後妻有の林間学校講師、2014年札幌国際芸術祭2014(北海道札幌市)
他多数のアートプロジェクトに参加。古民家鑑定士。福島学院大学非常勤講師。
FMポコラジオパーソナリティ。

 

佐藤 香 氏(土絵作家)

1987年 田村市出身。
2012   東京芸術大学大学院壁画専攻修了。修了制作展で発表した実家の土で描いた
「私の故郷、福島」をきっかけに、滞在した場所の土で絵を描く制作スタイルで活動中。
2012年会津・漆の芸術祭(喜多方市)2013年 原始感覚美術祭(長野県大町市)
風と土の芸術祭(美里町)2014年手作り本仕込みゲイジュツ展(はじまりの美術館)、 
/1000,000妻有展(里山現代美術館)2015年大地の芸術祭(新潟県十日町市)などで滞在制作。


 FRIDAYSCREENフライデースクリーン (アートユニット)
鈴木孝昭 氏 坂内まゆ子 氏 (福島市出身)

2015年 活動開始。“From Local, For Local, With Local”をコンセプトに、
デザインによる福島の地域資源の発掘と発信を目的に活動しているクリエイターの鈴木孝昭と

テキスタイルアーティストの坂内まゆ子によるユニット。地域に密着したプロダクトや
グラフィックといったデザインの仕事のほか、イベントの企画や運営をはじめ、
他分野の専門家とコラボレーションした商品開発やワークショップを行うなど
様々な活動を行っている。


展示の様子をちょっとだけご紹介


展示室に入ると、三人の不思議キャラがお出迎え(フライデースクリーン:若松二中作品)


ここからは、フライデースクリーンのワークショップ作品が見渡せます。正面の机には、
若松一中と若松二中の生徒さんが集めた「音」を聞くことが出来るパッドが三つ並びます。
(なんの音か当ててみてね)



入って左の壁には太古の壁画を思わせるプリミティブな作品たち!
佐藤香さんワークショップは、「土」から絵の具を作り、土絵を描きました。



三春中学校 2年生120名が描いた迫力の土絵!3m×3mの作品が4枚並びます。


迫力の三春中と向き合うのは、これまた負けず劣らず迫力のある渋川小学校5年生の作品!(フライデースクリーン)
映し出された映像はゴジラではありません。これは渋川小に立つ大きな二本の桜の木。
葉のある季節は大きな恐竜に見えることから「シブカワザウルス」と呼ばれ、子ども達に親しまれています。
今回のワークショップは、シブカワザウルスの「鳴き声」を想像してダンボールで作りました!


不思議な鳴き声たちが、光りと影の中で交錯します。


ボリューム満点の作品に挟まれた空間には、金谷川幼稚園の園児たちが作った「海の音色」を響かせる
かわいい楽器たちが浮遊しています。(フライデースクリーン)

触れると「カラカラカラッ」と静かに音色を奏でます。


最後は、建築家アサノコウタさんによるワークショップ(ウチをつくる)作品です。


一見、ダンボールの山のように見えますが、良く観ると様々な「おもちゃ」たちが住んでいるようです。


そう!ここは、福島東高校美術部の生徒さんたちが、園児たちの作った「おもちゃの住むウチ」を
組み合わせて大きくした「おもちゃの住むマチ」なのです!















会場は、眼をキラキラ輝かせワークショップに取り組んだ子ども達の熱気でいっぱいです。ステキな子ども達の作品をぜひご覧下さい!


コレクション展Ⅳ

新年あけましておめでとうございます。
美術館では本日より2階常設展示室にてコレクション展Ⅳが始まりました。
その内容について、各展示室ごとに簡単にご紹介いたします。

まずは展示室Aから。今回は現代の日本画を展示しています。



重厚で力強い作品たちです。

展示室Bでは抽象絵画を展示しています。


また、新収蔵作品についてもご紹介しています。


展示室Cは海外の作品。
ベン・シャーンのポスターや、ラッキードラゴンなど。その発する問いかけに考えさせられます。


また、いつもお問い合わせをたくさんいただくワイエスの作品も。


ルオーの作品も展示しています。


最後の展示室Dでは版画を展示しています。
斎藤清は外国シリーズ。


山中現は《時の器》シリーズ全作品を展示しています。

版画は半期で展示替えを行い、後期は安部直人の作品を展示予定です。

1階企画展示室では、学校連携共同ワークショップ参加校作品展を開催中です。
また、12日からはホールにて毎年恒例の年賀状展が始まります。

本年も美術館をどうぞよろしくお願いいたします。