2018年10月の記事一覧
~巨大ドット絵制作ワークショップ~
10月10日、巨大ドット絵制作ワークショップの完成披露セレモニーを美術館エントランスにて行いました。
同ワークショップは、福島大学人間発達文化学類芸術文化クラスの2年生と福島大学附属小学校5年生、そして県立美術館が連携して行った事業です。
9月26日から4日間にわたり、附属小の児童と福大生が協力して作り上げました。
当館所蔵のカミーユ・ピサロ作《エラニーの菜園》をモデルに、円形のカラーシールを貼り付けて制作しました。カラーシールは全部で6色、様々な大きさのシールを用意しました。中には大学生が手作りした巨大シールも!実はとても手間がかかっています。
大勢が参加した26・27日の制作日の様子です。
この日はまず、常設展示室で展示中のピサロの本物の《エラニーの菜園》をみんなで鑑賞しました。その後は大学生からこれからの制作方法について説明があります。
近くで見ると原色が小さく並べられているように見えるけれども、離れてみるとそれらが混ざって違う色に見える・・・という、点描による並置混色の技法を分かりやすく教えました。つまり、この技法をドットシールで実践していくという訳です。
元の絵のコピーと見比べながら、みんなで話し合って協力しながらシールを貼っていきます。俯瞰して確認するのが困難な現場でしたが、それでも非常に上手に仕上がりました。
よく注意して見ると、子供達の遊び心溢れる隠し絵が各所にあるのが分かります。とてもカラフルで見ているとこちらもワクワクしてきます。
10日のセレモニーでは、附属小5年生(計3クラス)の中から数名の児童が代表して、活動を通して学んだことや感想を発表しました。そして、大学生から各クラスにオリジナルの賞状が贈呈されました。
活動に参加して頂いた附属小の子供達・保護者様、福島大学の学生さん、そのほか協力して頂いた皆様方、誠にありがとうございました!
創作プログラム「土に触れる こころに触れる」開催しました
10月7日(日)、当館実習室にて創作プログラム「土に触れる こころに触れる」開催しました。
前日に引き続き、講師は陶芸家の安藤郁子先生です。
まずは参加者全員で自己紹介。
順にひとりひとりお名前と、なぜこのワークショップへの参加を決めたのかなどお話しいただきました。
参加者同士について知り合ったところで、次は粘土板の上にテニスボールくらいのサイズの粘土のかたまりをいくつか準備します。
準備が出来たら、安藤さんからひとりひとりにアイマスクが配られました。
目隠しをして見えなくなったところで、参加者ひとりひとりにあるものが手渡されました。
これを、手でじっくり触りながら(時には匂いをかぎながら)、つくっていきます。
そのままそっくりにつくるというのではなく、ものの特徴や、ものから受けた印象、そこから広げたイメージなどをかたちにしていきます。
だいたい手が止まったところで、安藤先生から声がかかります。
アイマスクをとり、自分がつくったかたちを見てみます。
それぞれ、さわったものからどんなことを感じたのか、どのように表そうとしたのかを聞きます。
次に、聞こえてくる音からイメージを膨らませ、かたちにしていきます。
これも、アイマスクをつけてつくっていきました。
安藤先生が受講者のまわりを巡りながら、音を出していきました。
2つ目のテーマについても、みなさんに一言ずつお話ししていただきます。
ここで、アイマスクを完全にはずします。
今度は、先生から渡された5つの言葉から、粘土でかたちを生み出していきます。
言葉は「怒り、平穏、希望、孤独、喜び」
自分が取り組みやすい言葉から、つくっていきます。
みなさん黙々と粘土に向き合っていきます。
この5つの言葉以外にも、「自由課題」があったため、それは自由に考えてつくっていきました。
みなさんの手がだいたい止まったところで、先生から声がかかります。
また、それぞれ自分が生み出したかたちについてお話をしていただきます。
自分自身の心とゆっくり向き合いながら、土とじっくり対話をする。
そんな時間になったのではないかと思います。
最後に、安藤先生に焼成していただく作品をそれぞれ選びました。
焼き上がると、また違った魅力が生まれてきそうです。
前日の子ども達向け、そしておとな向けと講師をしていただいた安藤郁子先生、参加者のみなさま、ありがとうございました!
創作プログラム「土とあそぼう!」開催しました
10月6日(土)、創作プログラム「土とあそぼう!」開催しました。
講師は、陶芸家の安藤郁子先生です。
会場は当館実習室。床いっぱいにひかれたブルーシートの上にはたくさんの粘土。
来た子から順に、裸足になってもらい早速粘土にさわります。
まずは粘土をうすくして、地面をつくろう!
安藤先生のよびかけで、粘土のかたまりを移動し、足で踏みながら地面をつくっていきます。
どんどん地面が拡がっていきます。
地面ができたら、塔をつくろう!
どこまで高くできるか挑戦します。
どんな風につくっていくといいか、試行錯誤しながらそれぞれ土を積んでいきます。
だんだん大きくなっていき、別々につくっていた塔が一緒になっていきます。
ついに身長をこえました!手を伸ばさないと届かない高さに!
高くなると、バランスを取るのが難しくなってきます。
少し離れて確認し、協力しながら斜めになっているのを直したり、弱い部分に粘土を足していきます。
反対側では、もうひとつの塔が積み上げられていきます。
同じくらいの大きさに丸めた粘土が、バランスを保ちながら積み重なっていきます。
途中で倒れそうになるのを、支えながら、補強しながらどんどん積み上げていきました。
だいぶ高くなり、面白いかたちの塔ができてきました。
最後はつくった塔と一緒に記念撮影!
みんな手も足も粘土だらけです。
身体全体をつかって粘土とふれあう時間になりました。
今回はこのワークショップのために、大量の粘土を持ってきていただきました。
安藤先生、そして参加いただいたみなさんありがとうございました!
ワークショップマート開催しました!
9月17日(月・祝)、当館の庭園にてワークショップマート開催しました!
今年で2回目、たくさんのお客様にご来館いただきました。
雨が降ることもなく、予定どおり屋外での開催となりました。
今年のワークショップも、当館の収蔵作品をテーマに考えていただきました。
どのようなものがあったのか簡単にご紹介します。
◆FRIDAY SCREEN
「静物画とハンカチーフ」
ハンカチにプリントされた額の中に、果物や花瓶のスタンプを押し、自分だけの静物画を作りました。
作品は、恩地孝四朗《静物(レモン)》1920年
◆bel*fonte(ベルフォンテ)
「横顔へんてこブローチ・マグネットを作ろう」
コルクボードを横顔の型で切り抜き、尾瀬で駆除された鹿の革や会津木綿を貼りつけ、横顔ブローチを作りました。
作品は、柚木沙弥郎の《人びと》1984年
◆Decca*chi(デッカチ)
「とったどー!大漁だぞー♪モビール」
魚の形になっている革に、カラフルな革のハギレを貼ったり自由に描いたりしてモビールを作りました。
作品は池田遙邨《大漁》1932年
◆木幡メリヤス
「自分にささげるアイスクリーム」
ニットに使われているカラフルな糸をほぐして、オリジナルのアイスクリームを作りました。
作品は、伊砂利彦《海に逝きし人々にささげる鎮魂歌》1992年
◆et craft (エトクラフト)
「何が出るかな?漆をみがき出してみよう!」
金色の下に作品をモチーフにした絵が漆で描かれています。
模様を出しながら、漆をつるつるぴかぴかにみがきました。
作品は田淵安一《花林朱径》1985年
◆佐藤恭子
「サシェを作ろう。~鼻で絵を見たことがありますか?~」
育てた綿花から織った布で作った袋に、綿花の種やハーブを摘めてサシェを作りました。
今までとはちょっと違った、目だけではなく鼻でみる絵画で、美術館を楽しみます。
選ばれた作家は、斎藤清、アンドリュー・ワイエス
◆MOTO COFFEE
「取り戻した朝の一杯のために」
冒険の後の朝に飲むコーヒーはどんなコーヒーでしょう?
そんな想像をしながらコーヒー豆のブレンドをするワークショップ。
作品はヤノベケンジ《ラッキードラゴン構想模型》2008年*寄託
◆cafe&gin mono
「クラフトジンの素を作ろう」
プレゼントしたい人や自分の好みを考えながら、たくさんあるスパイスや植物の中からぴったりの組み合わせを選びました。
作品は、村上善男《卍町に釘打ち(四)》1983年
◆tenonaka(テノナカ)
「並ぶ石けん」
石けんを3つ選び、型抜きしてガーランドを作りました。
作品は田淵安一《花林朱径》
◆佐賀建
「Stone Painting」
石を選んで観察し、マスキングテープを貼って色を塗りました。
選んだ作家は、アンドリュー・ワイエス
今年の開催日は敬老の日。
この日は常設展示室が無料でした。
ご参加いただいた、たくさんの方々が常設展をご覧になりました。
ワークショップのテーマになっていた作品も全て展示されています。
参加いただいたみなさま、ワークショップ、フード出店をしていただいたみなさま、ありがとうございました!
そして、今回も企画をしてくださったFRIDAY SCREENの坂内さん、鈴木さん、ありがとうございました!!