2017年10月の記事一覧

桑原氏講演会

今日は、桑原規子さんにご講演をいただきました。
「斎藤清の芸術ーその国際的評価をめぐって」

近代版画史の中での斎藤清の位置づけ、
進駐軍のコミュニティで評価が広がり、
戦後のアメリカとの文化交流に大きく貢献したことなど
たいへん興味深いお話でした。

桑原さんは恩地孝四郎の研究で有名な、日本近代版画史の
第一人者です。
ご研究の精度の高さはもちろんのこと、わかりやすく面白い
お話に終始引き込まれました。

日曜、講演会があります。

10月29日(日)14:00~美術館講堂にて、
講演会「斎藤清の芸術ーその国際的評価をめぐって」が開催されます。
講師は聖徳大学教授、桑原規子氏。
日本の近代版画研究の第一人者です。
海外調査の成果も含め、最先端のご報告をいただきます。
無料でご聴講いただけます。是非ご参加ください!

ホールにお地蔵様出現

さて、ねこの撮影スポットがホールにできたことはご報告しましたが、今度は巨大なお地蔵様があらわれました!

すごい迫力です。

展示室で「会津の冬」115点をご覧になって階段をあがると・・・

「かすみ 慈愛」(1991年)を4mにひきのばしたものです。

撮影OKですので、是非SNSでご紹介ください。

斎藤清展のみどころ紹介1

今日から、展示の内容をちょっとご紹介しましょう。

作品が231点ある他に、様々な資料類によって、斎藤さんの全貌がご理解いただけるようになっています。

まず、初期作品に使われた版木。独学で版画をはじめた斎藤さんの版木は、初期には一枚だけで、絵を描くように絵具を載せて摺られていました。
「凝視(花)」などは、キリでがりがりと版木を削って木目を浮き出しています。

雪の厚みをグラデーションであらわす「ぼかし」、ごまのような模様ができる「ごまずり」などの技法についてもご紹介しています。

グッズ売り場です。

「斎藤清からのメッセージ」展、グッズ売り場をのぞいてみましょう。
ねこのトートバッグ、カードセットがおすすめです。カレンダーや額絵、もちろん絵葉書も充実しています。



そして深く斎藤清を知りたい方のために。231点の図版に加えて資料を掲載、論文3本と詳細な年譜、文献を網羅した展覧会図録。

今ならお買い上げの方に展覧会のポスターをプレゼント!
このポスター、なかなかおしゃれだと評判です。

斎藤清のすべてを知りたい方へ

「斎藤清からのメッセージ」展、展示点数はなんと231点。
最大規模の回顧展です。

出世作の「ミルク」(1949年)、国際展で一躍注目を集めた「凝視(花)」(1950年)など有名どころから、こんな珍しい屏風まで。

そして京都、奈良の古寺や古仏をテーマにした1960年代の作品
それからライフワークである故郷・会津の風景画
とくに1970-97年制作された「会津の冬」全115点をはじめて一堂に展示しています。

360度、どこを見ても白と黒の世界。行けども行けども雪。
何故斎藤はここまで執拗に会津を描いたのか。雪景色を通して何を見ていたのか。

展示室で追体験できます。

撮影スポットができました!

ねこといっしょに写真をパチリッ!
企画展「斎藤清からのメッセージ」展に展示されている作品「凝視(猫)」のねこが撮影スポットに登場です!
展覧会観覧の記念に猫と写真はいかがですか?

斎藤清からのメッセージ展オープンしました!

「生誕110年・没後20年 斎藤清からのメッセージ」展がついにオープンしました!

当館の斎藤清コレクションは、1980年に作家本人より、それまで大事に手元に置いておいた主要作品のほとんどが寄贈されたことに始まります。
その後も新作ができるたびにエディションナンバー1の作品をご寄贈いただき、最終的には約500点もの質の高いコレクションが形成されました。

今回の展覧会はこうした作品群に斎藤清が込めた思いを、あらためて振り返ってみようというものです。

7日行われた開会式の様子です。


初日からたくさんの人にお越しいただきました。


今回の展覧会では、これぞという名品や、当館でしか見られない作品が多数展示されています。
また、1970年からの《会津の冬》シリーズ全115点をすべて展示しているのも見どころです。

画集ではわからない、作品の持つ質感などを、実際に足を運んでご覧いただければと思います。

「斎藤清からのメッセージ展」ただいま準備中

10月7日(土)に開幕する「斎藤清からのメッセージ展」。
ただいま展示作業真っ最中です。

今日は、展覧会準備中の展示室を少しだけ覗いてみましょう!

先ずは脚立にのぼって、ぱしゃり!



すこしだけ高い位置からの眺めなのに、いつもよりも違って見えますね。
メインビジュアルの《凝視(猫)》が見えます。
床には展示前の資料類が並べられています。これを机に乗せれば完了です。




作品はすべて壁に吊りおわりました。作業もあと少しです。
ただいま美術品展示のエキスパートの日本通運の皆さんがキャプションを付けています。

キャプションの上端に赤いラインの光が走っているのが見えますか?
このラインに合わせてキャプションを取り付けていきます。結構大変な作業です。

今回の目玉はなんといっても、代表作《会津の冬」シリーズ全115点が展示されることです。
展示室はこんな感じです。



作業中の展示室。いかがでしたか。
開幕まであと2日。この秋イチオシの展覧会に乞うご期待!




常設展示第III期が始まりました!

朝晩はすっかり冷え込み、いよいよ秋が深ってきました。

さて、美術館では9月30日から常設展示第III期が始まりました。
この季節にぴったりの作品をご用意しました。



左は、紅葉深まる会津の風景を描いた斎藤清の《秋の只見》
この作品では水面にくっきりと映し出された山並みが目を引きます。
まるで湖のよう、ゆったりとした只見川の流れを思い出しますね。

そのほかにも《磐梯山》やヒマラヤ山脈を描いた《バドガオンの月》など、
ちょっとした山特集になっています。


第一室 

次の部屋に行ってみましょう!

こちらの部屋では当館が誇る関根正二と大正時代の洋画を集めてみました。
昨年新たに発見された関根の作品《茅葺屋根の農家のある風景(仮題)》もありますよ。
当館所蔵・寄託の関根の油彩画を(ほぼ)一挙公開です。



右から二番目の作品は関根の《姉弟》。
おねえちゃんにおんぶしてもらう幼児の顔が何ともかわいらしい作品。
童謡の「あかとんぼ」を思わず口ずさみたくなる、ノスタルジックな作品ですね。




向いの壁にはフランス絵画を展示しています。
モネとピサロの作品が並ぶのは、実に1年ぶりです。


第二室

次の部屋は故・河野保雄(こうの・やすお)氏からご寄贈いただた作品を展示しています。
ここには、素朴な味わいのガラス絵が勢ぞろいしています。

 


最後の部屋は、大正から昭和にかけて創作版画運動の旗手として活躍した恩地孝四郎(おんち・こうしろう)の作品を展示しています。
恩地は、会津の版画家・斎藤清とも親交がありました。




そうそう、今月7日(土)にはこの秋イチオシの企画展「斎藤清からのメッセージ」展が始まります。ただいま展示作業の真っ最中です。

秋のレジャーは県立美術館へ。皆さんのご来館を心よりお待ちしております。