福島県立美術館ブログ

トらやんの方舟プロジェクト

ちょっと長くなりましたが、「トらやんと福島の物語」を読んで頂き有り難うございました。

さて本題です。

どのようにしたらこのプロジェクトに参加できるかって?
簡単です。
お気に入りのぬいぐるみや人形を、直接美術館に持ってきていただき、常設展示室Bの監視員にその旨声をかけて下さい。もちろん美術館に郵送して下さっても構いません。
人形の大きさは20cm角以内、あまり重いものはご遠慮下さい。船が沈没します。
郵送の場合は、下記のフォームに記入して同封して下さいね。
http://www.art-museum.fks.ed.jp/image/entry.pdf *リンクは終了しました。

しかし、ここまで読んで疑問を持たれた方も多いと思います。
「この人形たちはその後どうなるの?」
そうなんです。このプロジェクトの最後をどのように締めくくったらいいでしょう?
そのアイディアも合わせて募集しています。もちろんぬいぐるみ達はご返却可能です。
この希望の船の行く先を、一緒に考えてみませんか。

アイディアも次第に集まりつつあります。
そしてみなさんの思いを、8月28日(日)13:30~のワークショップで実現したいと考えています。
この日にヤノベさんを美術館にお招きして何か一緒にやろう、ということだけは決まっていますが、その内容はまだ未定です。
皆さんの思いをかたちにしましょう。

いずれ内容が決まったら、あらためてお知らせいたしますね。

皆さんのご参加を心からお待ちしています!

(荒)

トらやんと福島の物語(2)

4月下旬、ヤノベさんが福島に来て下さって、再び《ラッキードラゴン構想模型》は福島県立美術館に展示されたのでした。

実はこの作品には、ヤノベさんがこれまで生み出してきたたくさんのキャラクターたちが乗っているんです。楽しい作品なんです。
これを見てある学芸員が言いました。
「私のぬいぐるみもここに乗せたぁ~い!」
そこに居合わせたみんなが一瞬「え~っ!」、でもすぐに「私も!」。
ヤノベさん「ええん、ちゃいますか。」
こうして「トらやんの方舟プロジェクト」が産声をあげたのでした。

みんなでお気に入りのぬいぐるみをこの船に乗せて、新たな大地に出発しよう!
被害者の船「ラッキードラゴン」が未来へ向けてみんなで船出をする希望の船へと変身。

みなさんもこのプロジェクトに参加しませんか?
美術館では、乗船させるぬいぐるみや人形を募集してま~す!

(荒)

トらやんと福島の物語(1)

今、福島県立美術館の常設展示室では美術家ヤノベケンジさんの《ラッキードラゴン構想模型》を展示しています。
実は昨年夏の「胸さわぎの夏休み」という展覧会に出品していただき、そのままお預かりしていた作品なんです。
何故この作品が福島県立美術館にあるかって?

ラッキードラゴンってご存知ですか?1954年に太平洋のビキニ環礁で行われたアメリカの水爆実験で被曝をしてしまった焼津の漁船「第五福竜丸」のことを、英語でラッキードラゴンと言います。
福島県立美術館は、アメリカの画家・ベン・シャーン(1898-1969)が1960年に描いた《ラッキードラゴン》という絵を持っています。もちろんこれは第五福竜丸事件をテーマにした作品です。
ヤノベさんの《ラッキードラゴン構想模型》もこの事件に関連した作品です。ベン・シャーンが描いてから50年後に制作された新しい《ラッキードラゴン》。

昨年の展覧会ではこの二つのコラボレーションが実現し、その後ヤノベさんから私たちにこの作品が託されたのでした。

それから一年もたたないうちに、この震災が私たちを襲いました。
我が福島は津波だけでなく、未曾有の放射能災害に見舞われてしまったのです。
なんということでしょう!

今こそ《ラッキードラゴン構想模型》が活躍するべき時です。4月26日の美術館再オープンに向けて、この作品は再び展示されることになったのでした。

つづく

(荒)

ブログはじめました!

 ブログはじめました!学芸員が交代で、色々な情報をお知らせします(不定期更新)。展覧会やワークショップなどの裏話もあるかも・・どうぞご利用くださいね。
 さて、7月23日(土)から、コレクション展II「なごみのひとときを」がはじまります。今回はその中から、おすすめ作品をご紹介します。

 (1)「大正の〈なごみ系〉日本画」からは、小川芋銭の《於那羅合戦》。おならの強さを競う大会という、なんとも力の抜ける絵巻。
 (2)「海外の作品」からは、ドーミエの《当世代議士鑑》。150年前の風刺画ですが、今でもいるいる、こんな政治家。
 (3)「空・宙・天—そら」はバラエティ豊かな遊園地のような展示室。初公開の奈良美智《神風ファイター》(寄託)もあります。
 (4)「斎藤清・歴史秘話ヒストリア」では、愛嬢への思いあふれる文章とともに紹介する《直子》など。泣けます。
 (5)「デッサンの魅力」は、今年亡くなった彫刻家・佐藤忠良の《ジャコビン》(寄託)などを中心に。関根正二の《自画像》とも、にらめっこしてみてください。

震災から4ヶ月、疲れがどっと出るころ。休みが取れたら、美術館のソファでぼーっと絵を眺めてみてはいかがでしょう。館内は涼しくて放射線量も低いです!

(増)