福島県立美術館ブログ

コレクション展III始まっています!

すっかり秋めいてきた今日この頃、美術館のまわりでも紅葉が始まりました。
芸術の秋、散策がてら、ぜひ美術館にいらしてみませんか。

美術館では現在、企画展『小川千甕展~縦横無尽に生きる 彼は仏画師・洋画家・漫画家・日本画家だった。』(近々こちらブログで紹介予定)が、また、2階常設展示室ではコレクション展IIIが始まっています。
今日はコレクション展IIIの内容についてご紹介します。

まず、第1室は、コレクション・クッキング(C.C.)展企画の高校生キュレーターによる展示です。



なんだかいつもとは雰囲気の異なる、おもしろそうな空間になっています。
こちらについてはC.C.展フェイスブックで詳しくご紹介していますので、
ぜひこちらをご覧ください。
https://www.facebook.com/collectioncooking

第2室も盛りだくさんです。
まずは、大正期を中心とした洋画・日本画。



河野保雄氏によるコレクションをご寄贈いただき、厚みのある作品群となりました。
岸田劉生の作品が、洋画のほか、日本画、版画(第1室)も展示されていることに注目です。

奥の壁は、小川千甕展関連展示「喜多方美術倶楽部小特集」。

 

大正7年、福島県喜多方に美術愛好団体「喜多方美術倶楽部」が結成されました。
小川千甕ほか、小川芋銭などがたびたび福島にやってきて制作活動を行いましたが、それらの作品の一部を展示しています。

第2室には、ほかにも、創作人形、抽象絵画・彫刻などを展示しています。




第3室は、海外の作品。
アメリカ美術はワイエスを中心に、ジョン・スローンや国吉康雄などの作品も展示しています。



フランス美術は、印象派のほか、今回はドーミエの風刺版画が出ています。

 

最後の第4室は版画。
斎藤清は、今回は古都シリーズを中心に展示しています。



反対側の壁は清宮質文。版画を11点、またガラス絵も2点展示しています。




版画は11月半ばに展示替えを行います。
後期は、斎藤清は外国シリーズ、
また、清宮に代わって、日和崎尊夫や柄澤齊の木口木版が展示される予定です。

こちらもどうぞお楽しみに。

K.T.

版画の展示替えをしました!

現在常設展にて好評開催中の『コレクション展II 開館30周年記念 コレクション名作選』。
昨日閉館後に版画の展示替えを行いました。

常設展は年に4回の展示を行っていますが、
版画は作品保護のため、半期で展示替え、つまり年8回の展示を行っています。

今回は、前期の創作版画にかわり銅版画が展示されています。
 

長谷川潔、駒井哲郎、浜口陽三らの、モノクロームによる静謐な夢見る世界が展開されます。

また、斎藤清は前期に引き続き代表作を展示しています。
 

夏の暑いなか《会津の冬》シリーズをみるのもいいものです。

美術館内は、作品保護のため一定の温湿度に保たれています。
残暑厳しい頃、ぜひ美術館に涼みにいらしてみませんか。

K.T.

コレクション・クッキング、髙野正晃さんWS開催

8月7日、「コレクション・クッキング」の出品作家、髙野正晃さんが福島文化笹谷幼稚園でワークショップ「ぼくらのねんどじま」を開催して下さいました。楽しかったですよ。

その時の様子をFacebookにアップしましたのでご覧下さい。

http://www.facebook.com/collectioncooking

A.Y.

コレクション・クッキング展

暑中お見舞い申し上げます。
毎日暑い日が続いておりますが、みなさんお元気でしょうか。

さて、30周年記念の「コレクション・クッキング 近くを視ること/遠くに想いを馳せること-対話と創造」展がオープンし、2週間が経ちました。

展覧会の様子は、オープン前からFacebookで随時情報をアップしています。
是非チェックして下さい。
http://www.facebook.com/collectioncooking

ところで、「コレクション・クッキング」って料理の展覧会ですか?と聞かれることがあります。いえいえ、違います。
どのようにしたらコレクション(美術作品)を美味しく味わうことができるのか、いろいろな方とその料理の方法を考えてみようという企画です。展覧会の他にもワークショップなど複数の企画を含んだ通年プロジェクト。
本展は、そのメインとなる企画です。
3,300点を超える当館のコレクション作品と4組の福島県作家のコラボレーション展。
作り手・作家の視点からコレクションを料理していただきます。

料理人は、古川弓子(1975年会津若松市生)、three(1986年福島市生3人のユニット)、三瓶光夫(1974年須賀川市生)、髙野正晃(1965年いわき市生)。それぞれ異なった視点から、作品を選び、展示空間を作りました。


古川弓子


three


三瓶光夫


髙野正晃

それぞれの作家とコレクション作品との間で交わされた対話に耳をかたむけてみませんか?
涼しい美術館でゆっくりとした時間を過ごし、リフレッシュして下さい。
皆様のお越しをお待ちしております。

A.Y.

開館30周年記念 コレクション名作選 始まりました!

福島県立美術館は今年で30周年を迎えます。
それにあわせ、今回の常設展では、コレクション名作選として
当館の代表作を一挙展示しています!

まず第一室。



日本画は小茂田青樹、池田遙邨、速水御舟、安田靫彦などが並びます。
本県出身の勝田蕉琴、酒井三良、大山忠作もお見逃しなく。

奥には伊砂利彦の染色。波の表現が涼やかです。


また、佐藤朝山(玄々)も3点ほど。《冬眠》は蝦蟇の量塊表現が見事です。



第2室は、彫刻と洋画。


建畠覚造の《WAVING FIGURE7(大)》は久しぶり。
また、福島の彫刻家たちの作品の並ぶ様子には圧倒されます。

洋画は、関根正二、村山槐多、岸田劉生など。


そのほか、長谷川利行、松本竣介、麻生三郎、吉井忠、斎藤義重、山口長男なども展示されていますよ。

第三室は海外の作品。


ベン・シャーン、アンドリュー・ワイエスを中心としたアメリカ美術、
また、ピサロ、モネ、コローなどのフランス美術を展示しています。



最後の第四室は版画。


500点を超える斎藤清の所蔵作品のなかから、《凝視》や《会津の冬》シリーズなど、その代表作を展示しています。

反対側の壁は創作版画です。
恩地孝四郎の《母と子》、藤森静雄の《路傍の小猫》など。


また、平川清蔵、川上澄生などの風景版画を展示しています。


版画は前期・後期で展示替えを行います。
後期は、斎藤清は《競艶》など、また創作版画に代わって銅版画を展示する予定でいます。
ぜひどちらもご覧ください!

信夫山を背後とした美術館の景観も美しい季節を迎えました。
ぜひ皆様お誘いあわせのうえお出かけください。



(K.T)