福島県立美術館ブログ

館長講座開催しました

1月19日(土)当館講義室にて、館長講座「古典に帰れ-西洋美術の巨匠たち-」を開講しました。

第5回目の今回のテーマは、「バロック(1)カラヴァッジオ、ルーベンス、ヴェラスケス」。

作品が描かれた背景や、描かれた人物のポーズや筋肉の表現、人物同士の関係性など・・・

様々な視点から、ひとつひとつの作品についてじっくりとお話しました。

 

次回は3月に開催します!

 

第6回 3月9日(土) バロック(2)レンブラント、フェルメール

※3月のみ臨時休館にともない第2週(3月9日)の開催となります。

時間:10:30~12:00

場所:美術館講義室(聴講無料)

*各回の進行具合で内容が変更になる可能性もございます。

*本年度は事前申込を不要としていますので、聴講ご希望の方は直接会場までお越しください。 

ご参加をお待ちしております!

 

2018コレクション展第Ⅳ期

美術館では年明け1月8日より、常設展第Ⅳ期を開催しております。本年度最後の常設展です。

 

一室目は、現代の日本画にフォーカスを当てた内容です。ガラスケースの中には、福田豊四郎、仲山計介、佐藤多持の屏風が並びます。豊かな色彩や幾何学的な構図の面白さを感じられるでしょう。

 

 

向かい合う壁では、朝倉摂の作品を素描も含めて展示しています。スケッチだけ見ていても、画力の高さが充分に分かります。

   

 

奥に進むと、神秘的な世界を描いた星野眞吾、そして上野泰郎の大作が2点あります。人体のスケッチも併せて展示していますので、そちらもご覧下さい。

  

 

そして、この部屋で一番大きいのが横山操の作品。圧倒的な存在感を放っています。

 

 

続いて二室目では、近代の洋画を展示しています。

大正期の作品では、万鉄五郎、岸田劉生、恩地孝四郎、関根正二、木村荘八など。 

 

 

昭和に入ると大型の作品が増えてきます。元永定正、山口長男など具体の作品、杉全直、脇田和が一面に並びます。

 

 

そのほか、福島にゆかりのある作家として、鎌田正蔵、土橋醇、若松光一郎、田口安男の力作を展示しています。

 

広い空間で一望すると、作品が持っている美しさをとてもよく感じられますね。

 

三室目は、海外の作品展示です。アメリカ美術では、ベン・シャーンとジョン・スローンを展示しています。

 

今期のベン・シャーンは、19世紀末にフランスで起きたドレフュス事件を題材にしたシリーズとポスター画をご覧頂けます。

 

 

フランス美術では、ドーミエの風刺画が一面に並びます。人の特徴を的確かつユーモラスに表現する手腕には驚きです。

  

 

 そのほか、石原コレクションからロダンの彫刻を3品展示しています。ロダン独特の人体表現ですが、生命感溢れる美しさが感じられます。

 

 

最後の部屋は、斎藤清の木版画と日和崎尊夫の木口木版を展示しています。

今期の斎藤清の内容は、季節に合わせて「会津の冬」シリーズです。描かれているのは豪雪の様子ですが、画面からはどこか温かみが伝わってきます。

 

 

もう一方では、木口木版の魅力をテーマに、日和崎尊夫と柄澤齊(後期展示)を取り上げました。

木口木版とは、ハンコなどの印材に用いるつげや椿などの硬い木の木口(木を輪切りにした面)を版材に用いる版画技法です。

前期展示の日和崎尊夫は、詩画集『卵』を展示しました。至近距離で見ても確認しきれないほどの細密な線で版が彫られています。詩と併せて鑑賞することで、作品の幻想的な世界に浸れます。

 

 

現在開催中の常設展Ⅳ期は3月10日まで。

温かい美術館の中で作品を見てほっと一息つくのも、素敵な冬の過ごし方でしょう。

みなさまのご来館をお待ちしております。

「美術館への年賀状展2019」がはじまりました!

毎年恒例の「美術館への年賀状展2019」が、12日(土)より当館エントランスホールではじまりました!

県内の小・中・高校生から当館宛てにお送りいただいた年賀状をすべて展示しています。

今年は469通の年賀状をいただきました!

当館が開館した1984年より、休館の年を除き毎年開催しており、今回で32回目を迎えました。
毎年、小さな画面に書かれた子ども達の新年の抱負や願い、丁寧に描かれたイラストや切り絵などの力作を見ながら、新しい年へのパワーをもらっているように感じます。


●観覧料:無料
●開館時間:9:30~17:00(最終入館は16:30まで)
●休館日:15日(火)、21日(月)、28日(月)
年賀状展は1月31日まで展示しております。

企画展示室Bでは、学校連携共同ワークショップ参加校の作品展も開催中です。

子ども達の作品を楽しみに、ぜひご来館ください!

 

創作プログラム「自分だけの布をデザインしてプリントしよう」開催しました

12月16日(日)、当館実習室にて創作プログラム「自分だけの布をデザインしてプリントしよう」開催しました!

講師はテキスタイル作家であり、アートユニットFRIDAY SCREENとしても活躍されている坂内まゆ子さんです。

北欧では寒い冬、家の中で楽しく過ごすために明るくカラフルなデザインの布をインテリアに取り入れます。

福島もこれからどんどん寒さが増していく時期です。

今回はシルクスクリーンを簡易的にした技法で、親子で考えたデザインを布にプリントしていきます!

完成した布はそのまま飾ったり、小物用の生地として使うことができます!

 

まずは、坂内さんからシルクスクリーン版の作り方について説明。

木枠に張った目の細かい布(テトロン) に、自分がつくりたい形に切った紙を置き、版をつくっていきます。   

坂内さんの説明を聞いた後、デザインを親子で話し合いながら考えていきます。

紙にイメージを簡単にスケッチし、難しそうなところを坂内さんに相談します。

今回は基本的に2つの版をつくり、2色でデザインを考えてもらいました。

 

デザインができたら、今度は版をつくります。

カッターやハサミを使って、紙を切り抜いていきます。

版ができたら、今度は刷りの作業です!

イメージに合わせてインクの色を選びます。

坂内さんから刷りの流れやスキージの使い方などについて、説明をいただきました。

布の上で模様を刷りたい部分に紙を置き、その上に木枠を重ねます。

その上からスキージを使ってインクをのせていきます。

 

スキージの扱いに慣れてくると、みなさんどんどん刷っていきます。

一人が木枠をおさえ、もう一人がスキージで刷る。

この作業を繰り返しながら、親子で協力して刷っていきます。

 

 1版目が終わったら、今度は2版目。

全体のバランスを考えながら、刷っていきます。

 

インクが乾いたら、最後にアイロンをあてて定着させます。

熱を加えることによって、布を洗濯しても落ちなくなります。

 

部屋を彩る素敵な布が完成しました!

オリジナルの布はそのまま飾っても、バッグや小物入れ、クッションカバーをつくることもできます。

つくるのも楽しいですか、この後どのように使うか考えるのも楽しみです。

講師をつとめていただいた坂内まゆ子さん、参加いただいたみなさま、ありがとうございました!!

 

2018移動美術館展、楢葉町で開催中

只今、楢葉町コミュニティセンター 大会議室にて、当館移動美術館展を開催中です。

1999年度より開催している「移動美術館」は、毎年1回、福島県内の施設にコレクションの一部を貸出、展示するものです。ふだん県立美術館を訪れる機会の少ない方々にも、気軽に美術作品に親しんでいただける機会として、好評を得ています。

 

本年度は「絵画と彫刻の精華」とテーマを題し、絵画作品のみならず日本・海外の彫刻作品を多めに展示させて頂いております。

 

 

絵画では楢葉町出身の日本画家、永山十志夫の大作3点が目玉に置かれ、鈴木新夫や宮川教助など浜通にゆかりのある作家の作品が出品されています。

 彫刻では、中央にロダン3点が並び、絵画作品の周りにマンズーや佐藤忠良、赤堀信平らのブロンズが配されています。

   

  

 

観覧無料、会期は12日(木)まで。期間中無休です。

残りわずかの期間ですが、少しでも多くのお客様が当館コレクションをご鑑賞頂いて心の休息を実感して頂けますことを願っております。

 

創作プログラム「木彫の鑑賞と制作~佐藤玄々の動物彫刻をたよりに~」④

創作プログラム「木彫の鑑賞と制作~佐藤玄々の動物彫刻をたよりに~」

11月25日(日)、全4回の講座も最終回を迎えました。

 

彫りが終わった方から着色と塗装に入っていきます。

午前中は、彫刻刀を使った細かい彫りの作業やヤスリがけなどをします。

 

みなさん黙々と制作を進めていました。

終わった方から、着色をしていきます。

今回は、オイルステインととのこを混ぜ(色が濃い場合はペイント薄め液で薄めて)、刷毛で塗っていきました。

着色されると、作品の雰囲気もだいぶ変わっていきます。

乾燥したら、ウエスにワックスをつけ作品にすりこんでいきます。

しっかりすりこんでいくと、徐々にツヤが出てきます。

 

みなさんの作品ができたところで、作品を持ち寄り、鑑賞会をしました。

 

ひとりひとり、どんなイメージで作ったのか、こだわった部分や難しかったところなど、自由にお話していただきました。

自分が木彫を作ってみたことで、玄々の作品の見え方が変わったとお話しになっていた方もいました。

 約一ヶ月の間、ほぼ毎週末一緒に制作してきたみなさん。

和やかな雰囲気で鑑賞会が進みました。

 

最後に、作品を持ち黒沼さんを囲んで集合写真!

約一ヶ月間講師をしていただいた黒沼さん、そしてご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!

 

玄々展、会期終了まであと少しです。

12月16日までですので、ぜひご来館ください。

創作プログラム「木彫の鑑賞と制作~佐藤玄々の動物彫刻をたよりに~」②③

創作プログラム「木彫の鑑賞と制作~佐藤玄々の動物彫刻をたよりに~」

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2日目・・・11月11日(日)

前回の続きを進めていきます。

講座開始前にいらして、制作を始めている方もいました!

2回目、ということでみなさん鑿などの道具の扱いにも慣れ、どんどん彫っていきます。

 

途中、どのように進めたらよいか迷う部分や難しい部分について、黒沼さんからアドバイスをいただきました。

それぞれがつくる動物のイメージやかたちに合わせ、一人一人丁寧にアドバイスをいただきました。

だんだん顔や胴体、脚などのかたちが見えてきました!

 

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3日目・・・11月18日(日)

 いよいよ制作も後半に入りました!

みなさん協力し合いながら制作を進めています。

  

彫刻刀を使った細かい彫りに入る方も出てきました。

途中、黒沼さんがこの講座のために作ってくださった猿の作品を見ながら、制作過程についてお話を伺いました。

第1回から、講座の進度に合わせ、徐々に制作を進めてくださっていた猿も完成しました。

毛並みや表情、手の動きなどが繊細に表現されています。

次回はいよいよ最終回です!

館長講座第4回目

11月17日(土)、館長講座「古典に帰れ ─西洋美術の巨匠たち─」の第4回目が開講されました。

今回はイタリア・ルネサンス、ヴェネツィア派の作家を取り上げました。

具体的にはジョルジョーネ、ティツィアーノ、ティントレットです。

 

本題に入る前に、当時のヴェネツィアの社会状況や歴史を振り返るところから始まります。

時代の様子を予め頭に入れた上で作品を鑑賞すると、より理解が深まりますね。

 

みなさんとても真剣にメモを取りながら聞いてらっしゃるのが印象的でした。

 

次回(1月)の第5回目の講座からバロックに入ります。次回見ていく作家はカラヴァッジオ、ルーベンス、ヴェラスケスです。

日時は以下の通りです。

日にち:1月19日(土)

時間:10:30~12:00

場所:美術館講義室(聴講無料)

*各回の進行具合で内容が変更になる可能性もございます。

*本年度は事前申込を不要としていますので、聴講ご希望の方は直接会場までお越しください。

 

ご参加をお待ちしております!

創作プログラム「木彫の鑑賞と制作~佐藤玄々の動物彫刻をたよりに~」①

当館実習室にて、「木彫の鑑賞と制作~佐藤玄々の動物彫刻をたよりに~」を開催しました!

現在開催中の「佐藤玄々(朝山)展」に合わせた講座です。

講師は、彫刻家で現在郡山女子短期大学部で講師をされている黒沼令さんです。

 

 

11月4日、11日、18日、25日の4日間にわたる創作プログラムの様子をご紹介します。

 

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1日目・・・11月4日(日)

講座の大体の流れについてお話いただき、早速「佐藤玄々展」の会場へ。

展示会場をゆっくりめぐりながら、自身がつくるもののイメージをふくらませていきます。

 

実習室に戻り、自分がつくりたい動物のスケッチをします。

みなさん写真や本などの資料をもとに、進めていきます。

 

だいたい決まったら、正面と横から見たかたちを、木の面にうつしていきます。

今回使った木は、桂の木です。

ここまでかけたら、不要になる部分をのこぎりで落としていきます。

この作業で、みなさん「暑い!」と汗をかきながら進めていました。

切り落として消えてしまった線は、その都度書き足していきます。

だいたい落としたら、次は鑿でさらに削っていきます。

みなさん真剣に、それぞれ作品に向き合っていきます。

1日目が終了しました!

 

2018コレクション展第Ⅲ期 開催中

現在開催中の「佐藤玄々展」にあわせて、常設展では今年度第三期目を開催しています。

今回も中身の濃い展示です。

 

まず一室目。ここでは河野保雄コレクション、安齋勇雄コレクションの特集展示を行っております。二人は共に福島市に生まれ、福島商業高等学校で学んだ経済人であり、コレクターです。

劉生、村上華岳、青木繁、松本竣介などの優品もお持ちの方でした。

   

 

また、一方では荻原朔太郎による詩集『月に吠える』の挿絵(田中恭吉、恩地孝四郎)をまとめて展示しています。(安齋コレクション)

コレクターの作品を見る「眼」の確かさをご実感頂けると嬉しいです。

 

 

二室目は、大山忠作と室井東志生の特集展示、そして玄々展にちなんで福島の彫刻家の作品を並べています。

日本画はいずれも大作です。存在感に圧倒されてしまいます。そして、室井東志生の3作品『悠(柳家小さん像)』、『白煌(楊貴妃に扮する玉三郎像)』、『洸』は昨年度新たに収蔵されたものです!

     

 

もう一方の彫刻作品においても、今回は人物像を中心に出品しています。木の質感を大事にして彫り出しているのが、鑿の跡から感じられます。

 

 

続いて三室目は、海外の名品展示です。ワイエス、ベン・シャーン、そしてエルンストを多めに出しました。

ラッキードラゴンとヤノベさんのコラボレーションは今期も継続展示です。

   

 

フランス美術の壁面ではモネ、ピサロ、ゴーギャンが並びます。モネは巡回展から帰ってきて、久しぶりのお目見えです。

 

 

最後の四室目は、版画のコーナーです。今期は片側が斎藤清のパリシリーズ、もう一方が秀島由己男、そして今年亡くなられた浜田知明氏を追悼しての特集展示です。小型ながらじっと見ていると作品の深い世界に吸い込まれそうです。

    

 

   

 

今期の常設展は12月24日(月・祝)まで!お見逃しないよう是非お越し下さい。