福島県立美術館ブログ
「イラストレーター 安西水丸」展 始まりました!
「イラストレーター 安西水丸」展が始まりました!
安西水丸(1942-2004)は、1970年代より多方面で活躍したイラストレーターです。
村上春樹氏とのお仕事や、名作『がたんごとんがたんごとん』や『ピッキーとポッキー』などの絵本がよく知られています。
また、絵を描くだけでなく、小説やエッセイも手掛けました。
今回の展覧会では、そうした水丸さんの生涯のお仕事の全貌をイラストレーションの作品を中心にご紹介しています。
入り口の壁には水丸さんの言葉が。 生涯にわたり「その人にしか描けない」「魅力のある絵」を目指しました。
皆さん、真剣に、そして楽しげにご覧になっています。
当館の重要な収蔵作家のひとりに、アメリカの作家・ベン・シャーンがいますが、水丸さんも大きな影響を受けています。
そうした学生時代の作品や、少年時代に描いた絵(とてもお上手です!)なども展示しています。
また、水丸さんの制作方法についても、実際にお使いになっていたパントーンの切り抜きや映像とともにご紹介しています。
公私ともに深いおつきあいのあった、嵐山光三郎氏、村上春樹氏、和田誠氏ら3氏とのお仕事についてのコーナーもあります。
そして、最後には、あの本のあのシーンが大きくなって登場です! ぜひ一緒に写真を撮ってくださいね。
グッズもたいへん充実しています。どれもこれもかわいいです。
なお、図録をお買い上げの方、先着100名にポスターをプレゼントしています。
ぜひお越しくださいませ。
2018コレクション展Ⅱ 開催中
いよいよ夏がやって参りました。暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
美術館では、先週ポーラ美術館展が終了し、来週末からは安西水丸展が始まります。
その合間の先日、常設展の展示替えをしました。 展示を簡単にご紹介いたしましょう。
展示室に入ると、その涼しさ、また夏の日本画の美しさにほっとします。
池田遙邨《大漁》、酒井三良《水郷の一日》、速水御舟《女二題》、安田靫彦《茶室》などを展示しています。
暑さに参っていた心がすうっと静まります。
奥には伊砂利彦と柚木沙弥郎の型絵染。
伊砂利彦の作品からは自然の音や音楽がきこえてくるようです。柚木沙弥郎の作品からもリズムを感じます。
展示室Bでは、今年亡くなられた保田春彦氏を追悼して《季節の残像》シリーズを展示しています。
まるで家々の間を散歩するように巡りながらご覧いただけます。
洋画は、田渕安一、針生鎮郎、橋本章、深沢軍司、村上善男、高橋幸之、高橋克之、玉川信一、佐藤幸代など。
また、いつもの関根正二も展示しています。今回は《神の祈り》など。
展示室Cはベン・シャーンとヤノベケンジのコラボレーション。
第五福竜丸事件に取材したベン・シャーンの《ラッキードラゴン》と、ヤノベケンジの《ラッキードラゴン構想模型》。
舟の上では、東日本大震災後の2011年8月に開催したワークショップ「トらやんの空飛ぶ方舟大作戦」の映像が流れます。
今回はさらに一般財団法人ふくしま自然エネルギー基金より《サンチャイルド1/10模型》をお借りし展示しています。
サンチャイルドはベン・シャーンのラッキードラゴンのほうを向きつつ、上を向いて未来を見つめています。
東日本大震災に際し、ヤノベさんからは大きな力をいただきました。今度はヤノベさんの地元大阪へ福島からエールを送ります。
大阪北部地震で被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
最後の展示室Dは版画の展示。
斎藤清は1950年前後の女性像。《凝視(花)》に至る試行錯誤をみてとることができます。
前川千帆は《野外小品》より。勢いよく彫刻刀でかたちを彫りだしていきます。
コレクション展Ⅱは10月14日まで。途中一部展示替えを行います。
ぜひご覧ください。
ポーラ美術館展 5万人達成!
今月22日、「ポーラ美術館コレクション展」の来場者が5万人を達成しました!
5万人目となったのは、福島市よりお越しの大槻丈夫さん、郁子さんご夫妻。
テレビユー福島の信国一朗 代表取締役社長と福島県立美術館の早川博明館長から 記念品としてキビタンぬいぐるみと図録が贈られました!
大槻さんご夫妻は「偶然、5万人目になりびっくりしました。セザンヌやピカソなどどの作品も素晴らしく、中でもルノワールのレースの帽子の少女は一番印象に残りました。」とご感想を述べて下さりました。
本展もいよいよ今週末でおしまいです。多くのお客様のご来場をお待ちしております。
*明日23日(土)は夜間開館日です。
(20:00まで開館、最終入館は19:30/常設展は17:00まで)
是非ご利用ください!
ポーラ美術館展 4万人達成!
今月15日、「ポーラ美術館コレクション展」の来場者が4万人を達成しました!
4万人目のお客様は、福島市よりお越しの安田宏美さんと娘さんの結理奈さん、 結理奈さんの祖母の菅野敏子さん。3世代でのご来場です。
当館の早川博明館長から、記念品としてキビタンぬいぐるみや図録が贈られました。おめでとうございます!
鑑賞を終えて、安田さんは「もともと絵が好きということもあり 主人がチケットを購入してくれました。今日は母と娘で鑑賞に来ました。まさか自分が4万人目だなんてビックリです。」とご感想を述べて下さりました。
本展もあとちょうど1週間で閉幕です・・・。
まだご覧になっていない方、もう一度名作に会いたい方、心のエネルギーをチャージしたい方、お早めにご来場下さい!
*最終日前日の6月23日(土)は夜間開館となっております。
(20:00まで開館、最終入館は19:30/常設展は17:00まで)
作品をゆっくり堪能できる機会ですので、是非ご利用ください。
ポーラ美術館展 ギャラリートークを開催しました
6月15日(金)、当館企画展示室にて担当学芸員によるギャラリートークを開催しました!
展示室を巡りながら、作品の前で作者や作品が描かれた背景などについて紹介しました。
今回もたくさんの方々にご参加いただきました。ありがとうございました。
6月16日(土)、市内にあるアオウゼにて「まちなか美術講座」を行います。
展覧会出品作家・作品を中心に、19世紀後半から20世紀前半までのフランスの美術や文化についてお話しいたします。
第 5 回 6/16(土)
「前衛の舞台:モンマルトルとモンパルナス」
時間:14:00~15:30
会場:アオウゼ 大活動室
※ 聴講無料です。事前登録の必要はありません。
※ 各回定員50名です。満席の場合は入場を制限させていただく場合があります。
ポーラ美術館展、会期終了が迫ってきました。 ご来場をお待ちしております!
創作プログラム「てんてん絵画体験!」開催しました
6月10日(日)の午前と午後、実習室にて「てんてん絵画体験!」開催しました。
現在当館で開催中の「ポーラ美術館コレクション モネ、ルノワールからピカソまで」に合わせたワークショップです。
果物やお花、動物など描きたいものをモチーフに、スポンジスタンプや綿棒を使って、"てんてん"で絵を描いていきました。
今回は、白い画用紙ではなく色つきのボードを準備しました。
まずは描きたいものの背景に合う色のボードを一人1枚選び、自分の席に持っていきます。
ボードに描きたいものをどのくらいの大きさで描くか決め、輪郭線を描きます。
輪郭線ができたら、少し大きめのスポンジスタンプを使って、色をつけていきます。
この時、輪郭線をはみ出すことは気にしません。
全体に色がついたら、今度は描きたいものの色をじっくりと観察します。
例えば、リンゴは赤だけでなく、ヘタのまわりが黄緑になっていたり、表面に点々が見えたりと、よく見ると赤一色ではありません。
この色を見つけて、少し小さなスポンジスタンプや綿棒を使って”てんてん”を打っていきます。
色にこだわって混色を繰り返したり、葉っぱや果物の表面を細かい点で表現したり・・・
細かい作業ですが、みなさん真剣に取り組んでいました。
作品が完成したら、サインと日付を書きます。
こうすることで、だれがいつこの作品を描いたのか、作品を見るとすぐに分かります。
最後は鑑賞会!
みんなどんな「てんてん絵画」を描いたのか紹介してもらいました。
線を描いたり、色を塗るのではなく、”てんてん”だけで描いているので、いつもとはちょっと違った雰囲気の絵ができました。
最後に、ポーラ美術館展で展示されている、印象派の作家が描いた絵について少し紹介しました。
100年以上前に描かれたたくさんの作品が今回展示されています。
参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
ポーラ美術館コレクション展 3万人達成!
本日、「ポーラ美術館コレクション展」の来場者が3万人を達成しました!
3万人目となったのは、鮫川村よりお越しの鈴木香・眞理子ご夫妻。 ラジオ福島丹治睦夫常務取締役総務局長から記念品としてワイドFM対応ラジオと図録などを贈呈しました。
おめでとうございます!
鑑賞を終えて、鈴木さんは「ゆっくり観たいと思い、平日に来館しました。 奥行きが深く色彩が豊か。音声ガイドを使って目と耳で堪能しました。」と感想を述べられました。
本展の会期は残り約2週間ほど。
終了が迫ってまいりましたが、これから行われるイベントなど、下記の通りございます。是非ご見学・ご参加ください。
●「てんてん絵画体験!」ワークショップ:6月10日(日)①10:00~12:00 ②14:00~16:00 ※受講は締め切りました。ご見学のみ可能です。
●担当学芸員によるギャラリートーク:6月15日(金)14:00~
●簡単にできる!缶バッジ作りワークショップ:6月15日(金)14:30~
ギャラリートークと缶バッジについては、事前申込不要です。
会場の混雑を避けたい!という方には、6月23日の夜間開館(20:00まで開館、最終入館は19:30、常設展は17:00まで)のご来場がオススメです。
皆様のお越しをお待ちしております。
創作プログラム「美術館の庭で油絵を描こう」開催しました
5月20日(日)、26日(土)、27日(日)、「美術館の庭で油絵を描こう」開催しました。
講師は喜多方市美術館館長で、画家の後藤學先生です。
今回は10号サイズのキャンバスに、油絵の具を使って風景を描きます。
1日目、どのような手順で描いていくのか後藤さんから説明を聞き、道具を持って外へ。
美術館の敷地の中から描きたい場所を選び、イーゼルを立てます。
スケッチをしたり、キャンバスに下がきをして、構図を決めていきます。
一人ひとりが選んだ場所を巡りながら、アドバイスをいただきました。
◆◆◆◆◆
2日目
はじめに後藤さんの作品を見ながら、どのように絵を描いているのかお話を伺いました。
また、受講者の方が制作をしている中で生まれた疑問などにお答えいただきました。
前回と同じく、イーゼルを持って外へ行き、続きを描きます。
だんだん陰影がついてきました。
◆◆◆◆◆
3日目
いよいよ最終日!
みなさん慣れた様子で準備をし、制作に取り組みます。
木々や建物に固有色がついて、色が鮮やかになって来ました。
最後はみなさんの作品をイーゼルに立てて並べ、鑑賞会をしました。
美術館のまわりを描いていますが、みなさんそれぞれ違った切り取り方、描き方をしており、多彩です。
好天に恵まれて3日間を終えることができました。
講師をしていただいた後藤さん、受講者のみなさま、3日間ありがとうございました!
ポーラ美術館展 2万人達成!
ただいま開催中の「ポーラ美術館コレクション モネからルノワール、ピカソまで」展。
25日には来館者2万人を達成しました。
当日は担当学芸員によるギャラリートークも行われました。
モネやルノワールと同じ時代を生きた批評家たちの言葉を交えながら、いくつかの作品の魅力に迫りました。
今では名の知られた彼らも、当時は辛辣な批判を受けていました。
それまでの伝統を打ち破って、新しいものを生み出そうとするとき、
そのあまりに革新的な表現方法が受け入れられるのには、時間がかかるのですね。
次回のギャラリートークは6月1日(金) お楽しみに!
会期も残すところあと一か月を切り、いよいよ盛り上がってきました!
この機会に、ぜひ美術館へ足をお運びください。
なお、美術館駐車場は数に限りがありますので、こちらにお越しの際は、
公共交通機関のご利用をおすすめいたします。
2018年度館長講座が始まりました!
本年度の館長講座「古典に帰れ ─西洋美術の巨匠たち─」の第一回目が5月19日(土)に行われました。
本講座は、ルネサンス以降の各美術様式を代表する巨匠たちの主要な傑作に焦点をあて、その芸術のエッセンスと創造の秘密に迫るものです。
西洋美術は古代ギリシア・ローマ以来、2000年以上の歴史と豊かな伝統が築かれています。特にルネサンス以降、数多くの天才的芸術家が古典文化を範としつつ独創的な表現を創出して、新しい時代様式を創造しました。彼らの傑作によって今日、豊穣な西洋芸術の宝物が世界中の人々に深い感動をあたえ続けているのです。
第一回目は、「ルネサンス(1)先駆者ジョットと初期ルネサンス」です。
ジョットからフィリッポ・リッピまで、代表作品をお見せしながら、彼らの革新性についてお話ししました。
次回の内容もルネサンスの続きで、第一回目でご紹介しきれなかった巨匠達の姿に迫ります。詳細は以下の通りです。
日時:7月21日(土)
時間:10:30~12:00
場所:美術館講義室(聴講無料)
本年度は事前申込を不要としていますので、聴講ご希望の方は直接会場までお越しください。
みなさんのご参加をお待ちしております!