福島県立美術館ブログ
水鉄炮でTシャツ作り!〜ふしぎな模様と色彩〜
夏を爽やかに彩る素敵なTシャツが完成しました!
本日は、少し遅くなりましたが7月15日に開催いたしました
「創作プログラム〜水鉄炮でTシャツ作り!〜ふしぎな模様と色彩〜」
のご報告です。
講師の先生は、画家で東北芸術工科大学准教授の青山ひろゆきさんです。
そして今回は、同じく東北芸術工科大学から、学生さんお二人。心強いアシスタントがお手伝いに
来て下さいました!
Tシャツ作りは、蝋(ろう)で染料を目止めし模様を描く「ろうけつ染め」をもとにしていますが、
Tシャツを染める道具に水鉄砲を使うことで、
思いもよらない色の混ざり具合や模様があらわれてくることを楽しめるのが
青山さん流のTシャツ作りです!
蝋は蜜蝋(みつろう)をつかいます。青山さんは、本物のミツバチの巣をみんなに紹介しながら、丁寧に
原料のお話をしてくださいました。
制作工程は、青山さんのレクチャーから始まり、ろうけつ染め体験(型などを使った練習)⇒
Tシャツに蝋を塗る(模様を描く)⇒屋外で水鉄砲による染め付け⇒乾燥(お昼休み)⇒アイロンと新聞紙を使って蝋抜き⇒完成です。
午前10時に始まり、午後2時30分終了のコースです。
まずは、青山さんがお手本を・・・。
\
皆さん、筆や型を使いながら、Tシャツに蜜蝋を塗って模様を描きました。
いよいよ外で染め付けです。(この日は猛暑です〜)染料は色鮮やかな蛍光色です!子どもたちは、
すでに水鉄砲を手に取り準備完了です。
そして、染料発射!それっ!
びゅーっ!
大人の方も。
子ども達も。
夏の日差しをうけながら、色とりどりのTシャツが輝きます。
お昼を食べながらTシャツが乾くのを待って、蝋抜きです。
Tシャツに新聞紙をかぶせて、上からアイロンをかけます。
アイロンの熱で蝋をとかして、新聞紙にしみこませます。
蝋がTシャツから抜けるまで根気強く何度もアイロンをかけます。
地道な作業ですが、だんだん蝋が抜けてくると・・・。
白く模様が・・・。
美しい模様が浮き出てくるのです!おおっ美しい!
そして最後は、記念撮影ですっ。
世界に一つだけの不思議な模様をした美しく素敵なTシャツが完成しました!
みんなこれを着て、まぶしい夏を楽しんでください!
おしまい。
「チェキで撮ろう!」1日目開催しました!
7月30日(日)、当館実習室にて「チェキで撮ろう!~〇〇の瞬間~」を開催しました!
撮った写真がすぐにプリントできるインスタントカメラ“チェキ”を使ったワークショップです。
今回は写真家のラルティーグの展覧会にあわせての開催です。
まずは少しラルティーグ少年がいつカメラに出会ったのか、そしてどのような写真を撮っていたのか画像を映しながら紹介しました。
ジャンプする猫、階段を飛び降りる女性、椅子飛びをして遊ぶ男の子・・・・ラルティーグは動きのあるものの一瞬をとらえた写真を数多く残しています。
今回はみんなでチェキを使って色々な瞬間をつかまえてみよう!
カラフルなチェキの中から気に入った1台を選びます。
次にチェキの使い方と、撮るときのポイントをお話しました。
電源を入れて、天気に合わせて明るさ調整ダイヤルを設定。切り取りたい部分をファインダーで確認し、シャッターを切ります。
使い方を確認したら、美術館で準備した小道具(ボール、シャボン玉、フラフープ・・・)を持っていよいよ撮影!
前日まで雨が降っていたので心配していましたが、曇り空のままで雨が降り出すことはなく外で撮影できました。
みんな思い思いに体を動かし、(動き方を指示し)場所を選び、撮影します。
シャボン玉に囲まれて・・・
ジャンプ!
なわとび!
ボール投げ!
撮った写真は待っているとでてくるので、どんな風に撮れたのかみんなで見ることができます。
美術館の庭を駆け回り、体をたくさん動かし撮影終了しました!
実習室に戻り、撮った写真を並べて今度はアルバムづくり。
1人1枚ずつ台紙を選び、写真を貼り付け、横に書き込みをしたり、台紙に折り紙を貼ったりと工夫を凝らしてオリジナルのアルバムが完成しました。
最後はみんなでジャンプして記念撮影!
第1回目が終了しました。ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!!
さて、みなさんどんな瞬間をつかまえたのでしょうか?
そしてどんなアルバムが完成したのでしょうか?
第3回目が終了後、参加いただいたみなさんの作品をエントランスホールに展示します。
展覧会とあわせて、こちらもお楽しみください。
*今回は、展覧会の協力にも入っていただいている富士フイルムイメージングシステムズ株式会社さまからチェキをお借りしました。ありがとうございました。
ラルティーグ展、ギャラリートーク開催しました!
7月29日(土)、現在開催中の「ジャック=アンリ・ラルティーグ 幸せの瞬間をつかまえて」のギャラリートークを開催しました!
幼少期のカメラとの出会いから、何気なく撮っているかのようにも見えるラルティーグの写真が撮影されるまでの背景。
撮影された人々のファッションがどのようなものに影響を与えたのかという裏話まで・・・。
カメラの機能や技法についての説明も交えながら、ラルティーグの魅力についてたっぷりお話ししました。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
ラルティーグ展、次回のイベントは下記のとおりです。
ゲストトーク
「ラルティーグ:アマチュアから写真史の巨匠へ」
講師●金子隆一氏(写真史家)
日時●8月6日(日) 14:00~15:30
場所●企画展示室 *企画展観覧料が必要です
内容●東京都写真美術館で長年写真展を企画した金子氏に、写真史におけるプロとアマ、写真集の魅力について作品を前にお話しいただきます。あわせて、福島の写真家・小関庄太郎についても振り返ります。
こちらもぜひご参加ください!
ラルティーグ展オープン
さて、2017年度の夏の企画展は、写真展です。
「ジャック=アンリ・ラルティーグ 幸せの瞬間をつかまえて」
長ったらしくて舌をかみそうなんて言わず、ラルティーグというフランスの写真家の世界をのぞいてみましょう!
ラルティーグは、1894年パリ郊外に生まれ、1986年に92歳で没するまで、アマチュア写真家として20世紀を見つめ続けました。
彼は、何と6歳でカメラと出会い、8歳からマイ・カメラで写真を撮り始めたんです。
早熟!っていうかどういうお家ですか、ソレ⁉
パパが撮影したラルティーグが、お出迎え。
ジャンプするネコ、階段を跳びおりる女性、プールでバック転するおじさんなど、古き良きフランスの奇妙な出来事が満載です!
163点の写真に、アルバムや日記などの資料が展示されていて、100年前にタイムスリップ!
100年前のカラー写真もあります。
ボクと肩を組んで写真を撮ってネ!
待ってるヨ!
展覧会は9月10日まで。会期中イベントも盛りだくさん。
月曜はお休みです(8/21県民の日は開館です!)。
館長講座第2回目「シャガール」
今回とりあげた画家は「シャガール」です。
シャガールが情熱をかけて制作した幻想的な作品群の特徴・魅力と、それらが生み出された背景について、作家の人生をたどりながら解説されました。
次回は、「キスリングとパスキン」です。開講日時は以下の通りです。
日時:9月9日(土)
時間:10:30~12:00
場所:美術館講義室(聴講無料)
第3回目もお楽しみに!
創作プログラム「リトグラフで描こう」開催しました
6月17日(土)・18日(日)、当館実習室にて「リトグラフで描こう」を開催しました!
講師は、版画家として活躍している宮崎文子さんです。
今回の「ミューズ」展示作品にも用いられている版画技法のひとつである“リトグラフ(石版画)”。
1798年、アイロス・ゼネフェルダーがインク台(石灰石)に書いた何気ない覚え書きがきっかけとなり、発明されたそうです。
彫ったり削ったりせずに描く事だけで製版できる手軽さから、その後またたく間にヨーロッパで広がりました。
1日目は版づくりです。
まずは宮崎さんからリトグラフの技法について説明がありました。
言葉だけで聞くとなかなかリトグラフの技法は分かりづらいため、今回宮崎さんは手づくりの図を使って説明してくださいました。
さらに、ご自身の作品を例に、制作に使っている画材と、刷った後にどのような絵になるかということをお話いただきました。
説明の後は版づくりです。日本では石が取れないため、代わりにアルミ板が使われています。
みなさん事前に考えてきた下絵をもとに様々な画材を使ってアルミ板に描画しました。
ダーマトグラフやカーボンが入っている鉛筆。
柔らかい感じを出したいときには解き墨。
細かい描写をしたり、シャープな線を出したいときには油性ボールペン・・・などと、
脂肪分が強いもので描くことによって版をつくることができます。
それぞれ描きたいイメージに合わせて画材を選び、みなさん集中して制作に取り組んでいました。
1日目の最後は刷りのデモンストレーション。2日目にやる刷りの流れを確認しました。
◆◆◆◆◆
講座2日目。まずは午前中に1日目に描画したアルミ板をもとに製版の作業を行いました。
製版は使用する液体や手順が多いので、みなさん慎重に確認しながら進めていました。
午後からはいよいよ刷りの作業です。
水を含ませたスポンジで版面を湿らせながらローラーでインクを盛ります。
版が乾かないように注意しながらプレス機の上に置き、紙をのせて刷ります。
1人3~5枚程度色を変えたりしながら刷ることができました。
最後にそれぞれ1枚ずつ作品を貼りだし、全員で作品を鑑賞し合いました。
一枚一枚、想いの込められた作品が完成しました。
宮崎文子さん、ご参加いただいたみなさまありがとうございました!
常設展Ⅰ期ご紹介②
4月から始まった常設展Ⅰ期も同じく終わりに近づいてまいりました。
今回は展示室B・Cの様子を紹介します。
展示室Bでは洋画を展示しています。「あなたが生まれた時代の絵」をキーワードに、作品が制作された時代の社会的出来事もキャプションで併せて紹介しています。
左から、関根正二『井上郁像』、清水登之『十四番街の地下鉄駅』、宮川教助『逍遙』、石井柏亭『果樹園の午後』
左:橋本章『国鉄新幹線』、右:針生鎮郎『王と妃・面ーM』
展示室Cでは海外作品を展示しています。
左から、ゴーギャン『ブルターニュの子供』、モネ『ジヴェルニーの草原』、コロー『ヴィル・ダヴレー 林をぬけてコロー家へ向かう池沿いの道』
そのほか、ピカソの版画やロダンの彫刻なども展示しております。モネ、コロー、ロダンなどは、1Fのミューズ展にも出品されている作家です。常設展に出ている作品と比較してみると、違いや発見などが感じられるかと思います。
常設展Ⅰ期は7月9日まで、ミューズ展は7月2日までです。
まだご覧になっていない方は、ぜひお越し下さい!
ミューズ展特集記事
記事を切ったり、折ったりすると、カペの《自画像》が現代ふうの女性に変身!
会期中に記事を持参して、展覧会を観覧いただいた方には、
先着でカペの作品のポストカードと福島民報社の伝次郎グッズをプレゼント中です。
福島民報6月13日掲載
興味があればチェックしてみてください!
ミューズ展プレゼント企画
くわしくはコチラ
展覧会のポストカードが欲しいという方はこのチャンスをお見逃しなく!
国立西洋美術館ポストカード(土日限定・1枚のみ・中身は選べません)
左から、ドルチ《悲しみの聖母》/カペ《自画像》
コロー《ナポリの浜の思い出》/ピサロ《立ち話》
福島県立美術館ポストカード(1枚のみ・中身は選べません)
右 関根正二 《姉弟》
左 上から 斎藤清 《地の幸》/ベン ・ シャーン 《スイミング ・ プール》/ワイエス 《松ぼっくり男爵》/ワイエス 《農場にて》