福島県立美術館ブログ

5千人&ギャラリートーク

雨にもかかわらず、広重ビビッド展はたくさんのお客様にいらしていただいております。

初日からの入場者が5000人となり、ちょうど5000人目の入場者のお客様に、館長から記念品が手渡されました。


この日はギャラリートーク。

こちらも盛況で、話し手が緊張して「亀戸梅屋鋪」を「梅井戸カメやしき」と言い間違えたのを笑わずに最後まで清聴いただいたのには、とても感謝です。





展覧会も前期はあと10日あまり。
とはいえ、後期もみどころ満載なので、ぜひご期待ください。

展示替 前期:〜11/20(日) 後期:11/22(火)〜12/11(日)

まだ紅葉はのこっています。
明日は晴れるといいなあ。
HY

美術鑑賞講座「イタリア・ルネサ ンス美術散策」の開催日変更のお知らせ

福島県立美術館友の会主催・美術鑑賞講座「イタリア・ルネサンス美術散策」

第2回「ローマ編」の開催日は、諸事情により、 以下のとおり変更されました


期 日   【変更前】 平成28年12月11日(日)
      ↓
     【変更後】 平成28年12月18日(日)

※場所、時間に変更はありません

時 間    10:30 ~ 12:00

会 場    県立美術館 講義室


すでに予定を立てられていた皆様には大変ご迷惑をおかけしますが、

何卒ご理解
とご協力をお願いいたします。

コレクション展Ⅲご案内 その2

広重ビビッド展が盛り上がりをみせていますが、美術館にお越しの際は2階の常設展示室もお忘れなく。
企画展に関連した展示も行っています。

まず展示室Bでは、浮世絵とフランス美術と題して、フランスでジャポニズムが大流行していた時代の作品を展示しています。



印象派とドーミエの版画。


また、展示室Dでは版画の展示。昭和初期の新東京百景と、斎藤清です。

幕末の広重の名所江戸百景は安政の大地震後に、この新東京百景は関東大震災後に恩地孝四郎らによって制作されました。
どちらも大きな変化のあったときに生み出されたということに考えさせられます。

最後は斎藤清。

会津の風景をさまざまな構図から描いています。広重の構図と比べてみるのもおもしろいです。

なお、以上ご紹介した版画の展示は11月17日までです。
18日からの後期は、ドーミエと斎藤清は異なる作品に、
新東京百景は前期でおしまいで、後期は丸山浩司さんと長谷川雄一さんの作品を展示します。

美術館のまわりは紅葉まっさかり。紅葉狩りがてらぜひ美術館におこしください。

県立図書館の広重コーナー

もう初冬ですね。
吾妻山もいつの間にか白化粧しています。

美術館の隣には県立図書館があり、美術館の展覧会にあわせて、参考になる本をピックアップしてくれています。






展覧会にあわせて、ちょっと足をのばしてみると、また新たな発見がありますよ!
芸術の秋と読書の秋を満喫できちゃうのです。(HY)

広重展講演会

紅葉まっさかりの11月6日、企画展講演会が開かれました。
那珂川町馬頭広重美術館長の市川信也さんをお迎えして、
「名所江戸百景の今と昔」についてご講演をいただきました。



今から160年ほど前の江戸を描いたこのシリーズは、現在地を求めてもとてもわからないほど様変わりしている東京という都市の姿をまざまざと浮かび上がらせるものでもありました。
昔はどこからでも富士山が望めた江戸、水運が物流の中心であった東洋のベニス。
幕府の定火消同心だった広重は、高さ16mの定火消櫓に登って江戸の街を見渡したことがあったそうです。それで、鳥の視点から描いたような浮世絵も生まれたんですね!

さらに、この名所江戸百景は直前に安政大地震が起こって、かなり地震や火災で街は被害を受けていたことなど、単なる名所絵というだけではない、さまざまなことを講演会で知ることができました。
ちなみに、名所江戸百景は、
①地震前のかつてあった風景
②地震後このようになってほしい風景
のいずれかが描かれているのだと、広重研究者の間では言われているそうです。

震災後の福島で、風景と人間の営みを考えさせられる、ほんとうによい機会にもなりました。

(HY)