福島県立美術館ブログ

「アートなおはなしかい」開催しました!

11月3日(木)、お隣の県立図書館との共同ワークショップ「アートなおはなしかい」を開催しました!
2006年から毎年1回開催しており、今年で6回目です。
美術館と図書館がお隣あっているからこそできるこのワークショップ。実は日本初、いや、世界初か?!

今回は「変わる」がテーマ。
まずは、「変わる」がテーマになっている絵本の数々を、図書館で読み聞かせ。
リサイクルでお洋服が「変わる」、卵がいろんなお料理に「変わる」など、いろんな「変わる」があるものです・・・。大人もついつい聞き入ってしまう面白さ。


↑吉田司書、演技力抜群です!


↑安齋司書の癒し系の読み聞かせに、こどもたちうっとり・・・。


その後は美術館に移動。
おトイレ休憩をはさんで、あの秘密兵器「アート・キューブ」を使ってのワークショップです!

「素材キューブ」を使って、「彫刻」の素材を当てっこした後で、「型どりキューブ」登場!
シリコンの型に石膏を流し込み、人生初の彫刻制作に挑戦です。
かわいい白ワンコが作れて、しかも、おみやげに持って帰れるとあって、みんな真剣そのもの。


↑型に石膏を流し込み中。

石膏を流し込んだ後は、キューブを回してまんべんなく石膏を型に行き渡らせます。
大体固まってきたら、20分くらい待つのだぞ!
その間、展示室で「感覚キューブ」、「絵画キューブ」、「おみくじキューブ」を使って、いろんな絵を見ます。


↑ふかふかの「感覚キューブ」を投げて、出た目に書かれたミッション遂行!


↑「絵画キューブ」で、「日本画ってどんな手触り~?」


↑「おみくじキューブ」で、おみくじに書かれた言葉にぴったりの作品を見つけます。
実は、毎回人気ナンバーワンのキューブなんです。

さて、最後に「型どりキューブ」のところに戻ってきて・・・、型を開けますよ~!
上手くできてるかな?


↑おおお!大成功!


実は失敗しちゃった子もいたんですが、「もう1回やる~!」とリベンジ。
二度目は見事に成功させました。
粘り強いところ感心しました。ハナマルです~。

そして、「無事終了」といきたかったんですが、今回はなんと!
「おみくじキューブ、もっとやる~」と、おみくじキューブを奪い取って展示室に駆け出すこどもたち。
学芸員は置いてけぼり・・・。(笑)
唖然としましたが、嬉しかったです~!
また、来てね!

(吉)

福島県立美術館移動美術館「フランス美術名品展」あしたまでです!

10月25日(火)から会津若松市文化センターではじまった当館の移動美術館「フランス美術名品展」、いよいよ明日11月6日(日)が最終日となりました!
会津若松市文化センターの4室を使い、コローの「ヴィル・ダヴレー」、モネの「ジヴェルニーの草原」、ルノワールの「帽子を被る女」をはじめ、ルオー、ピカソ、シャガール、レジェの版画集を展示したこの展覧会。毎日、多くのお客様に来ていただき(先週の土曜日は420人のお客様に来ていただきました!)、絶賛開催中です。
当館の常設展示室でも人気のトップ争いをするスター選手が勢揃いしたこの移動美術館、ご都合がよろしければ、ぜひお立ち寄り下さいね。

 

ちなみに、先週の土曜日、10月29日には、ギャラリートークと当館の新兵器「アート・キューブ」を使ったこども向けワークショップも開催されました。
ギャラリートークは黒山の人だかりの大盛況!


↑黒山の人だかり証拠写真

「アート・キューブ」を使ったこども向けワークショップもにぎわいました。


↑絵画キューブで、油彩画の手触り体験中。


↑カラーキューブで、作品の雰囲気変えてみよう!「おおっ!鋭いご指摘!」


↑プレイキューブで「う~ん、う~ん・・・」。橋本学芸員と見つめ合って、言葉を探し中。

引っ込み思案ちゃんも最後はにっこり。
終了後「もっとやりた~い!」と言ってくれた男の子がいて、嬉しかったです。また参加してね!

(吉)

コレクション展IIIもはじまりました。

今年度3回目の常設展示、「コレクション展III」、はじまっています。
昨日、そのなかの特集「河野保雄コレクション」はご紹介しました。
ほかの展示をご紹介しましょう。

まず、テーマ1「日本美術院」。明治時代に岡倉天心が創設、現在まで巨大な存在感を保っている美術団体です。
横山大観、下村観山、今村紫紅、速水御舟ら巨匠の作品と、福島出身の酒井三良らの作品を展示しています。

 



この佐藤朝山(玄々)の作品も、横井美恵子さんのコレクションを
寄託していただいているものです。

テーマ2「大正の洋画」
白河市出身の関根正二を中心に、木村荘八、安井曾太郎らの大正時代の作品。
おすすめは関根の「一本杉の風景」。景色が真っ赤に見える関根に、今こそ共感。




テーマ3「海外の名作」
アンドリュー・ワイエスの「そよ風」など。
シャガールの版画集「死せる魂」は、モノクロに抑えられた詩情がなんとも。




テーマ4「斎藤清の会津」
「会津の冬」シリーズから14点、会津の風景7点。
全部実景ですが、たまに登場する人影は、実際より小さく描かれています。
雪のかたまり感にどきどきする名品。




(増)

移動美術館「フランス美術名品展」開催中です。

移動美術館は年一回、県内の美術館・博物館等施設に当館コレクションの一部を展示するものです。
今年は会津若松市文化センターで、モネ『ジヴェルニーの草原』、新収蔵のコロー『ヴィル・ダヴレー』とルノワール『帽子を被る女』のフランス近代絵画の名品3点、そしてピカソ、シャガール、ルオー、レジェら20世紀のフランスが誇る芸術家たちの版画55点を展示しています。

「福島県立美術館移動美術館 フランス美術名品展」
●日時:2011年10月25日(火)~11月6日(日)
●会場:会津若松市文化センター(会津若松市城東町14-52 電話0242-26-6661)
●開館時間:9時~17時(最終入館16時30分)
●休館日:10月31日(月)
●観覧料:無料

会津の素晴らしい「秋」とあわせて是非お楽しみ下さい。


明日10月29日(土)は、13時~14時「県立美術館学芸員によるギャラリートーク」、15時~16時「アートキューブによる子供向けワークショップ」を開催します。詳しくは、会津若松市文化センターHPをご覧下さい。

http://www.aizu-bunka.jp/zisyu-index.htm#biten *リンクは終了しました

「アートキューブ」は、子供達が作品を見る時に使う7cm角の立方体型のサポート・ツールです。




この春、新「アートキューブ」3種類を加え12種類にバージョンアップ。
そしてビックサイズの「アートキューブ☆メガ」も完成しました。

先ほど車に積み込み完了。明日が館外デビューになります。




「アートキューブ」で、もっと美術作品に親しんでみませんか?

(橋)

「特集・河野保雄コレクション展」開催しています。

常設展示室では、「特集・河野保雄コレクション展」を開催中です。



去年から当館では、河野保雄さんから、なんと234点の作品を寄託していただきました。
その中から、52点を展示しています。

福島市内でビル業を営み、音楽評論家でもある河野さんは、日本を代表する洋画コレクターの一人です。
昭和30年代からずっと、個性的で、バラエティ豊かな作品を蒐集されてきました。

青木繁、岸田劉生、関根正二、長谷川利行など、どちらかというとアウトサイダーな作家をいちはやく評価したのが河野さんです。

 

宝石箱のようなガラス絵や、竹久夢二、初山滋の挿絵原画なども、思わず「こんなの自分も欲しい!」。
これまでの当館にはなかった、いとおしさです。

 



河野さんが平成2年から18年まで福島市内に開いた「百点美術館」。
ちょっとそれを思い出させる、サロンのような空間になりました。

このように、寄託作品(個人の方などからお預かりしているもの)も収蔵品に準じた作品として、常設展示室で活躍しているんですよ。

(増)