福島県立美術館ブログ
「グリザイユ技法で花を描く」開催しました。
2月13日(土)福島市アクティブシニアセンター・アオウゼで「グリザイユ技法で花を描く」を開催しました。
本来時間のかかる技法ですが、アクリル絵の具を併用して3時間半で完結させます!
講師は当館学芸員の大北です。
描く花はピンクのガーベラです。
あらかじめグレーのジェッソを引いたキャンバスに花の輪郭を鉛筆で描きます。
鉛筆の作業が終了したら、白のアクリル絵の具で描きます。
水の量を調整することで明暗をつけていきます。
リラックスして描くのではなく集中を続ける修行のようになってしまいました。
時間設定に無理があったと反省しています…。
乾燥させたら油絵の具で彩色します。
色を薄く何度も重ねることで空間感が出るのですが、今日は時間が限られているので一層だけにします。
こんな感じです。
設定に無理があったのですが、短時間でここまで仕上げる皆さんのスキルや集中力に脱帽しました。
参加していただきありがとうございました。
アクリル絵の具と油絵の具を併用することで時間短縮だけではなく、それぞれの特性を生かせばおもしろい表現が可能になります。
いろいろ試していただければ嬉しいです。
学校連携共同ワークショップ参加校作品展を開催しました
福島県ゆかりの作家(アーティストNaomi Horiike、アートユニットFRIDAY SCREEN)を講師に招き、各学校等で子ども達が制作した作品の全てを前期、後期に分けて展示しました。
会場は当館が改修工事のため福島市子どもの夢を育む施設こむこむの企画展示室です。
前期「FRIDAY SCREENワークショップ」では、子ども達の生活する地域の魅力や児童生徒の実態などを作家が担当者から聞き取り、全ての開催地で違う内容のワークショップを行いました。
どのワークショップも段階を踏むスタイルのため、子ども達は考えること、ひらめくことを楽しみながら魅力的な作品を仕上げました。自らが難しさを楽しむ時間がそこにはあり、教育現場に必要とされる自主性、創造力の伸長が期待できるワークショップになりました。
福島県立小野高等学校(美術部)
福島市教育委員会教育研修課(ふれあい教室)
二本松市立渋川小学校(5年生)
会津美里町公民館
田村市立大越小学校(6年生)
郡山市立日和田中学校(美術部)
作家のホームページでも各ワークショップについて紹介しています。
後期「Naomi Horiikeワークショップ」では、多くの子ども達が「仲良く楽しめた」「笑顔になれた」と振り返っています。
印象的だった感想の中に「アートとはたった一つのくくりではなく、生活の中に無限大に広がっていると思います」「私たちの人生もアートなんだと感じました」という言葉がありました。これらは、自分の中で積み上げてきた概念に疑問を抱いたから生じるもので、Naomiさんと時間を共有した子ども達の感性が、より一層磨かれることを予感させてくれます。
郡山市立緑ヶ丘中学校(美術部)
郡山市立御舘中学校(2年生)
会津坂下町立坂下中学校(美術部)
福島県立相馬高等学校・相馬東高等学校・原町高等学校(美術部)
会津若松市立第一中学校(美術部)
会津若松市立第二中学校(美術部)
作家のホームページでは各ワークショップの動画を紹介しています。
福島の子ども達のために貴重な時間を提供してくださった3名の作家と、当事業に協力してくださった多くの方々に感謝いたします。
創作プログラム「魔法陣!ソーシャルディスタンシング!!」開催しました!
当館は現在改修工事のため休館中です。
12月12日、福島市のこむこむさんで創作プログラム「魔法陣!ソーシャルディスタンシング!!」開催しました。
大きな紙の上でグルグル!体を動かして「魔法陣」を描いていきます。
講師は東北芸術工科大学講師のイシザワエリさんです。
アシスタントには、学生の富樫さんと長岡さんが来てくれました。
「みんなならどんな魔法を使いたいかな?」
「おいしい食べ物が出てくる魔法!」
「コロナがなくなる魔法!」…
さまざまな魔法が子ども達から出てきます。
「まずは魔法の杖をつくってみよう」
並べられた流木から、1本好きなものを選びます。
中には子ども達の身長よりもずっと長―い木も!
「魔法陣をどんな色にする?」
1人1本ペンを選び、カラフルなテープで木にくくりつけます。
ここまでできたら飾り付け!
机に並べられた色々な柄の布や毛糸、タッセル…
ここから好きなものを選んで貼り付けたり結んだりしてオリジナルの魔法の杖にしていきます。
毛糸やリボンをくるくる巻き付けて結んだり…
テープや布を巻いたり…
オリジナルの杖が完成!
みんなで高く掲げて、魔法使いになったみたいです!
完成した杖で、大きな紙に魔法陣を描いていきます。
全身を使って紙全体にぐるぐる!
大きな紙に寝転がりたくなっちゃいます。
次は水でといた絵具を魔法陣にたらしていきます。
刷毛に絵具をしみこませて飛ばしたり
手のひらでスタンプする子も!
最後の仕上げ!魔法陣でキラキラさせたいところに、ラメが入ったのりを塗り、パウダーをふりかけます!
魔法陣が完成しました!
最後に、イシザワさんから子どもたちにインタビュー。
どんな魔法を使いたいと思って魔法陣を描いたのか聞いていきます。
みんなそれぞれ、さまざまな魔法をこめた素敵な魔法陣と杖ができあがりました。
最後はみんなで集合写真!
イシザワさん、富樫さん、長岡さん 、そしてご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
ご協力いただいたこむこむスタッフのみなさま、ありがとうございました!
創作プログラム「ガラスフュージングを楽しもう」開催しました!
当館は現在改修工事のため休館中です。
10月25日(日)、福島市アクティブシニアセンター・アオウゼさんを会場に、創作プログラム「ガラスフュージングを楽しもう」開催しました。
講師に、ガラス作家の近岡令先生。アシスタントに近岡明美先生にお越しいただきました。
「フュージング」とは電気炉を使って板ガラスを溶かす技法です。
今回の講座では、ガラス板の中から好きな色を選んでカットし、透明なガラス板に自由に並べて、10cm角程度の小皿をつくります。
まずはガラス板の色選び。
複数の色のパターンから選んだり、自分なりに組み合わせを変えたりしてデザインを考えます。
(デザインは大きく四角形と多角形に分かれています)
デザインシートを参考にしながら、色ガラスの板を選んでいきます。
色が決まったところで、板ガラスをカットしていきます。
近岡先生から、ガラスカットの仕方についてレクチャーしていただきました。
ガラス板にガラスカッターで傷を付け、手やペンチを使って線のところでガラスを割ります。
ガラスカッターの持ち方や角度、切った時に出る音など、ガラス板をカットする時のコツを教えていただきました。
自分のデザインに合わせて油性ペンで下書きをし、ガラス板を切っていきます。
最初は恐る恐る切っていた方もだんだん慣れ、パキッとガラスが割れるのを楽しんでいました。
カットするうちに、元々のデザインに一工夫加えて、三角形や六角形を入れたりしている方もいました。
この間に、電気炉の中に入れていたガラスが溶けた様子をみなさんにご覧いただきました。
(アオウゼさんの七宝焼き用電気炉をお借りしました)
手前にある2層に重ねてある四角形のガラスが、熱で溶かすことで白い板の上にあるような丸い形になります。
ガラスの種類によっては、溶ける前と後で色の印象が異なるものもありました。
それぞれガラス板のカットが終わったところで、よごれのふき取りと接着作業へ。
ガラス板を配置し、フュージングのりを使って仮り留めしていきます。
仮留めが終わったところで終了。
作品は近岡先生の工房で焼成していただきました!
近岡先生より完成後の写真をいただきました。
みなさんとっても素敵な小皿が完成しました!
返却は本日からですので、ご自宅で飾ったり小物を置くなどして楽しんでいただければと思います。
今回の講座は、春の企画展「ブダペスト国立工芸美術館名品展 ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ」に合わせて4月に開催が予定されていました。
しかし、緊急事態宣言にともない開催できなくなった講座でした。
近岡先生たちのご厚意により開催を延期させていただき、無事10月に開催することができました。
近岡令先生、明美先生、そしてご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました!
また、AOZスタッフのみなさま、ありがとうございました!
次回は12月にこむこむさんを会場に創作プログラムを開催します。
「リトルモンスターを作ろう!」開催しました。
10月17日(土)創作プログラム「リトルモンスターを作ろう!」を福島市子どもの夢を育む施設こむこむ「つくろうの部屋」で開催しました。
講師は画家の宮嶋結香さんです。
今日のワークショップでは、ボトルキャップフィギュアをベースに、コルク粘土で形を作り、木の実やボタンなど、身近にある素材を使って、自分だけの小さなオリジナルモンスターを作ります!
宮嶋さんから作り方を聞いて、フィギュアと粘土を受け取ったら制作開始です!
フィギュアにコルク粘土をつけて自由に形を作ります。
形ができてきたら、木の実、木の枝、ビーズやボタン、貝殻などをつけていきます。
いい感じです!この後、粘土の表面を乾燥させて色を塗ります。
真剣に丁寧に工夫しながら色を塗っていきます。まるで職人です。
最後は全員のオリジナルリトルモンスターの撮影会です。どの作品も魅力的です!
分解して要素を加えて創り上げることで表現の幅が広がりました。
宮嶋さん、参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
共催 福島県立美術館 公益財団法人福島市振興公社