福島県立美術館ブログ
企画展が始まりました!
前日には開会式と内覧会が開かれました。
この展覧会は、東京・上野の国立西洋美術館の所蔵品で構成されています。
今回はその珠玉のコレクションから、女性をテーマに作品を選びました。
西洋美術には、さまざまな女性の姿が表現されてきました。
たとえば、かわいらしい恋人として、つつましやかな妻として、愛情あふれる母として、、、
そうした彼女たちの姿を7つのテーマに分け、展示しています。
ほかにも、当時まだまだ珍しかった女性作家たちの描いた作品も展示しています。
国立西洋美術館に足を運んだことのある方にも、新鮮な気持ちで楽しんでもらえる内容になっています。
もちろん出品されているのは、西洋美術を代表する作家たちばかりです。
たとえば、ドイツ・ルネサンスを代表するデューラや、優美な色彩が目を引く16世紀ヴェネツィアの画家ヴェロネーゼ。
そのほかにもピサロやモネやルノワールといった印象派の画家たちや、ロートレック、ミュシャなどの世紀末の作家たち、
20世紀絵画ではピカソやマティスの版画作品が出品されています。
絵画や版画の他にも、ロダンの彫刻や貴重な指輪も展示されています。
是非この機会に県立美術館に足をお運びください。
「コラージュでつくるブックカバー」開催しました
3月12日(日)、当館実習室にて「コラージュでつくるブックカバー」を開催しました。
講師は、キャッサバコラージュデザインの佐藤洋美さんです。
ハンドメイドの時計である「Time lag」の制作、HPやチラシなどのグラフィックデザインなど様々なお仕事をされています。
今回は、紙の表情を知りながら、包装紙や古い雑誌を使ってブックカバーをつくります。
まずは台紙となる紙が一人1枚ずつ配られます。
参加者のみなさんには事前にブックカバーをかけたい本を持参してもらっていました。
持ってきた本のサイズに合わせて、紙を折ります。折り目を外側にすると、しおりを収納できるポケットにもなります。
次に洋美さんが準備してくださった様々な種類の紙から、ブックカバーに使いたい紙を自由に選びます。
みなさん使いたい紙の質感や色の感じ、模様などの組み合わせを考えながら選んでいました。
紙を選び終えると、洋美さんからのアドバイスを受けながら、はさみで切り抜いたり、折ったり、くしゃくしゃにしてみたり、破ってみたり・・・と、質感を楽しみながら配置を考えました。
組み合わせができたら、のりで丁寧に台紙に貼っていきます。
完成後、みなさんの作品をひとつのテーブルにのせ、お互いの作品を楽しみました。
紙を折って立体的にしたり
ブックカバーの内側にしおりを収納するポケットを作ってみたり・・・
みなさん様々な工夫を凝らして制作に取り組んでいました。
今回のワークショップには、「色んな肌触りを楽しめるブックカバーで、読書の時間がより心地よいものになりますように。」という洋美さんの想いが込められています。
参加者のみなさんそれぞれにとって、読書をする度にあたたかい気持ちになるようなブックカバーが完成したのではないかと思います。
洋美さん、ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
館長講座「みちのくの美-その源流を巡る旅」第6回 福島編
3月11日(土)、当館講義室にて館長講座を開催しました。
今年度は、「みちのくの美-その源流を巡る旅」というテーマで、青森から福島に至る東北地方の近代美術を中心にご紹介しています。最終回は「福島編」です。
福島県では、美術の分野でどのような作家が活躍し、どのような作品が生み出されたのか、各作家とその作品について画像を映しながらお話しました。
今回は、広い福島県を6つの地域に分けて、それぞれの地域でどのような作家が活躍したのかお話しました。まずは中通り。県北地域は、東北にゆかりのある画家の高橋由一、福島市出身の吉井忠、桑折町と霊山にゆかりのある橋本章、そして二本松市出身の大山忠作を紹介しました。
県中地域は、郡山市と三春町ゆかりの鎌田正蔵、郡山出身の彫刻家、三木宗策、佐藤静司、ガラス工芸作家として知られる佐藤潤四郎。須賀川市は亜欧堂田善、須田珙中。棚倉町の勝田蕉琴。
県南地域は白河市出身の画家、関根正二を紹介しました。
続いて浜通り。相双地域からは、彫刻家の佐藤玄々(朝山)と画家の太田正弘。
いわき地域からは、画家の若松光一郎と田口安男。彫刻家の北郷悟を紹介しました。
最後は会津地域。三島町出身の画家である酒井三良。水彩画家として活躍した渡部菊二、春日部たすく。そして会津の冬シリーズで知られる版画家の斎藤清を取り上げました。
今回は、21名の福島出身・ゆかりの作家と、その作品44点を紹介しました。
今年度の館長講座は最終回となりました。
1年にわたりご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
次回は5月からとなります。
29年度のテーマは、
「~パリの異邦人~エコール・ド・パリの画家たち」
29年度は、隔月第2土曜日の開催となります。
第1回は5月13日(土)10:30~12:00です。
現在、受講申し込みを受け付けております。
こちらもどうぞよろしくお願いいたします。
「133年前の福島 高橋由一 三県道路完成記念帖を読む」ギャラリートーク
第II期は「秀島由己男展」「133年前の福島 高橋由一 三県道路完成記念帖を読む」「実践 福島県立美術館アートカード」の三本立てです。
今日は、高橋由一の小企画展のギャラリートークが開かれました。
今から133年前の1884(明治17)年、日本洋画の開拓者と呼ばれる高橋由一(1828~1894)は、栃木、福島、山形三県の風景を写生し、
全128図の版画集をつくりました。
そこには現在の国道4号線、13号線、121号線などの昔の様子が、生き生きと表現されています。
ギャラリートークでは、三冊の版画集を展示ケースから取り出し、それぞれのページについて学芸員による解説がありました。
普段はガラス越しでしか見られない作品をまぢかで見ることができる機会となりました。
次回は、3月11(土)15時から。この日は14時から「秀島由己男展」のギャラリートークも開催されます。
「秀島由己男展」「133年前の福島 高橋由一 三県道路完成記念帖を読む」「実践 福島県立美術館アートカード」は
入館無料(※常設展は有料)です。
みなさま、ぜひこの機会に県立美術館に足をお運びください。
Gallery F スペシャルギャラリートーク
講師は郡山市立美術館学芸員の杉原聡さんです。
杉原さんは1996年の「画業60年 鎌田正蔵展」と2000年の「グループ〈貌〉とその時代展」(ともに郡山市立美術館にて
開催)の企画者のおひとりで、鎌田正蔵をはじめとして、郡山の戦後の洋画の歴史にたいへん造詣が深い方です。
鎌田の作風の変化や制作の動機などを、当時の美術や社会の動向とからめてお話しいただきました。
当日はたくさんの方にご来館いただき、おおにぎわいの展示室となりました。
「The missing-link ミッシングリンク 関根正二の新発見と未発見」展と同時開催中の「新収蔵 鎌田正蔵展」は入館無料(※常設展は有料)です。
会期も残すところあと5日となりました(12日(日)閉幕)
みなさま、ぜひこの機会に県立美術館に足をお運びください。
関連イベントのお知らせ
「The missing-link ミッシングリンク 関根正二の新発見と未発見」
担当学芸員によるギャラリートーク
●2月11日(土) 14:00~
Gallery F ギャラリートーク
関根正二は大正期に活動した白河出身の洋画家です。
画家として活動したのは5年ほどで、油彩画に限って言えば、これまで25点しか知られていませんでした。
今回のギャラリートークでは、新しく日の目を見た26点目の《茅葺屋根の農家のある風景》(仮題)を中心に、
謎に包まれた関根正二の生涯を、作品とともにたどっていきました。
今美術館で関根正二の作品を見ることができるのも、もとはと言えば個人の所蔵家の方々が大切に作品を守って下さったからこそ。
そうした方々の意志を引き継いで、私たち学芸員も大切なコレクションを守っていかなければならないと改めて感じました。
「The missing-link ミッシングリンク 関根正二の新発見と未発見」展と同時開催中の「新収蔵 鎌田正蔵展」は入館無料(※常設展は有料)です。
みなさま、ぜひこの機会に県立美術館に足をお運びください。
関連イベントのお知らせ
「新収蔵 鎌田正蔵展」
スペシャルギャラリートーク
●2月4日(土) 14:00~
講師 杉原聡氏(郡山市立美術館学芸員)
「The missing-link ミッシングリンク 関根正二の新発見と未発見」
担当学芸員によるギャラリートーク
●2月11日(土) 14:00~
Gallery F コレクション再発見 I期が始まりました。
第I期は「新収蔵 鎌田正蔵展」と「The missing-link ミッシングリンク 関根正二の新発見と未発見」のふたつです(2月12日(日)まで)。
鎌田正蔵は戦後、郡山を拠点に活動した洋画家で、安積女子高校(現在の安積黎明高校)と郡山女子大学短期大学部で教鞭をとりながら、作家活動を続けました。
具象画から抽象画まで幅広く活動した鎌田の画業を振り返ります。
昨日は担当学芸員によるギャラリートークが開催されました。
一方、関根正二は大正期に活動した白河出身の洋画家で、20歳の若さでこの世を去りました。
今回は県立美術館の収蔵品と寄託品とともに新発見の《茅葺き屋根の農家のある風景》(仮題)を展示しています。
初公開となる貴重な作品を是非その目でご覧ください。
入館は無料です(※常設展は入館料がかかります)。
この機会にぜひ県立美術館に足をお運びください。
関連イベントのお知らせ
「新収蔵 鎌田正蔵展」
スペシャルギャラリートーク
●2月4日(土) 14:00~
講師 杉原聡氏(郡山市立美術館学芸員)
「The missing-link ミッシングリンク 関根正二の新発見と未発見」
担当学芸員によるギャラリートーク
●1月28日(土) 14:00~
●2月11日(土) 14:00~
館長講座 第5回 宮城編と次回日程変更のお知らせ
1月21日(土)、当館講義室にて館長講座を開催しました。
今年度は、「みちのくの美-その源流を巡る旅」ということで、青森から福島に至る東北地方の近代美術を中心にご紹介しています。
第5回は「宮城編」です。
宮城県では、美術の分野でどのような作家が活躍し、どのような作品が生み出されたのか、各作家とその作品について画像を映し出しながらお話しました。
今回は、画家の太田聴雨、荘司福、高橋由一、佐々木正芳。
そして彫刻家の高橋英吉、佐藤忠良、昆野恒・・・計7名の作家を取り上げました。
最後に、仙台市で24年かけて取り組まれた“彫刻のある街づくり”についても紹介しました。
次回は今年度最終回の「福島編」です。
開催日が変更になりました。
3月18日(土)→3月11日(土)
時間は10:30~12:00まで、場所は講義室で変更ありません。
すでに予定を立てられていた皆様には大変ご迷惑をおかけしますが、
何卒ご理解とご協力をお願いいたします。
「美術館への年賀状展」開催中!
1月12日(木)より、当館エントランスホールにて「美術館への年賀状展」を開催しています。
1984年の開館以来、休館をはさみ30回目の開催となりました。
県内の子ども達から届いた手作り年賀状を全て展示しています。
2017年の干支である「酉」をモチーフにしたもの、富士山(初日の出)やお正月ならではのコマや鏡餅などを描いたものや、新年の抱負を書いたものなど、多彩な年賀状をいただきました。
送ってくださったみなさま、ありがとうございました!
1月31日(火)まで展示しています。ぜひご覧ください!
2016学校連携共同ワークショップ参加校作品展開催中
学校連携共同ワークショップ参加校作品展2016
(年末年始休館2016年12月26日〜2017年1月6日)
2017年1月7日㈯〜1月15日㈰
会場:福島県立美術館(企画展示室B)
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
観覧無料
2016年度参加校
1983年 福島市出身。
佐藤 香 氏(土絵作家)
展示室に入ると、三人の不思議キャラがお出迎え(フライデースクリーン:若松二中作品)
ここからは、フライデースクリーンのワークショップ作品が見渡せます。正面の机には、
若松一中と若松二中の生徒さんが集めた「音」を聞くことが出来るパッドが三つ並びます。
(なんの音か当ててみてね)
入って左の壁には太古の壁画を思わせるプリミティブな作品たち!
佐藤香さんワークショップは、「土」から絵の具を作り、土絵を描きました。
三春中学校 2年生120名が描いた迫力の土絵!3m×3mの作品が4枚並びます。
迫力の三春中と向き合うのは、これまた負けず劣らず迫力のある渋川小学校5年生の作品!(フライデースクリーン)
映し出された映像はゴジラではありません。これは渋川小に立つ大きな二本の桜の木。
葉のある季節は大きな恐竜に見えることから「シブカワザウルス」と呼ばれ、子ども達に親しまれています。
今回のワークショップは、シブカワザウルスの「鳴き声」を想像してダンボールで作りました!
不思議な鳴き声たちが、光りと影の中で交錯します。
ボリューム満点の作品に挟まれた空間には、金谷川幼稚園の園児たちが作った「海の音色」を響かせる
かわいい楽器たちが浮遊しています。(フライデースクリーン)
触れると「カラカラカラッ」と静かに音色を奏でます。
最後は、建築家アサノコウタさんによるワークショップ(ウチをつくる)作品です。
一見、ダンボールの山のように見えますが、良く観ると様々な「おもちゃ」たちが住んでいるようです。
そう!ここは、福島東高校美術部の生徒さんたちが、園児たちの作った「おもちゃの住むウチ」を