福島県立美術館ブログ

ふとん山日誌 11月11日

今日は朝から大賑わい。
しかもパパ率高し。
何故だろう?今日、何かありました?

 

一眼レフを抱えて、わが子を追いかけるパパ。

 

でも、もしかしてパパもふとん山が好き?
わが子と一緒に大盛り上がり。

  

お父さんも、今日はよく眠れると思います。

A.Y.

田渕俊夫展ギャラリートーク

今日は2回目のギャラリートークでした。
多くの方に集まっていただきました。



みなさん熱心に耳を傾けてくださって、ありがたいです。

中には1回目のギャラリートークにこられた方も!!
すみません、今回もだいたい同じ話です・・・
これではいけませんね。旅館では、2泊目には違う料理が出てくるというのに。

 

今、美術館の庭園は紅葉まっさかり。
どうぞお散歩にいらしてください。

(増)

ふとん山日誌 11月10日

今日は、土曜日。福島は、肌寒い朝でした。

お昼頃、遊びに来てくれた子供達。
3人兄弟とちびちゃん含めて3人。
お兄ちゃんが小ちゃい子たちの面倒をよく見てくれていました。
大騒ぎ。

 

ここでお友達になったんですって。
みんなが並んでいたから記念写真。



おっと、1人忘れてた。



また、遊びに来てね。

午後の一こま。
小学校、3,4年かな?女の子仲良し組3人が、新しい技に挑戦していました。
3人、横たわって一列になり、上から転げ落ちてくる技。

 

きれいだったよ!でも写真がまずいなぁ。ごめんね。
子供はどこでも楽しいことをいろいろ考え出すのです。

A.Y.

ふとん山日誌 11月8日

今日は、すごい大賑わい。
子供達の熱気に押され気味でした!

 

ところで、午前中のちょっと面白いおはなし。
4才のまさとくん。
お話しが上手で、人見知りせずに、いろんなことを話ししてくれました。
小さな声でこそっと「ぼく、こびとづかんを持ってるんだ」と得意げ。
はて?私はその「こびとづかん」とやらを知らなかったのです。
「へぇ、どんなのがのってるの?」
お絵かきタイムの始まりです。
ピンクでなにやら丸い物を描き始めました。
「これなあに?」
「ももじり」
一生懸命、「ももじり」をひらがなで書いてくれました。
私、内心「こんな子供にももじり?・・・・なんか怪しい」。
そしてお母さん「ほとけあかばねは、耳のところが赤いでしょ。」
まさとくん「これおばあちゃんに見せたいんだ。」
私、内心「もしかしたら、おばあちゃんは亡くなられたのかしら?」
とにかく変な名前の羅列に頭は?????
「いったい、こびとづかんって何?」
お母さんにお聞きしたら、今たいそう流行っているそうな。

事務室に帰ってきて、早速私はネットで調べたのでした。
なるほどなるほど。
まさとくんのおばあちゃんには、たいそう失礼なことを想像してしまいました。
すみません。

いやいや、ふとん山にいると、今の子供事情がよぉーくわかります。
おばさんには、勉強になるなぁ。

A.Y.

ふとん山日誌 11月4日

久しぶりのふとん山日誌です。

秋も深まり、福島もずいぶん寒くなりました。
でも相変わらず美術館は子供達の熱気で暑いです。
子供達の額にはぺったりと髪がべぱりついています。風邪引かないようにね。

さて、今日のスナップから。



何故か、ポストに殺到するこどもたち。



お父さん、大活躍。



お母さんは、座って写メ。



楽しいお絵かき。



 

力作ぞろいでしょ!


響き渡る子供達の歓声。
田渕俊夫展、常設展を観覧されている方々には、ご迷惑をおかけしております。
ご理解いただき、本当に感謝しております。
これからも、ふとん山を暖かく見守っていただければ幸いです。

A.Y.

田渕俊夫展 好評です。

田渕展、少しずつ、お客様が増えています。

 

アンケートから。
「圧倒された。色づかい、意外にポップなものもあり楽しい」(栃木県の方)
「伝統の中の新しさに加え、画題が美しく、とても心が落ち着きました。」(福島市の方)



エントランスホールのふとん山は今日も盛況。
左側の田渕展は・・・あれれ、閉まっている?



・・わけではないのです。
子供たちの声が展示室にもれないように、扉を閉めたところです。
ちゃんと入れますので。

田渕展のお客様、常設展のお客様、
賑やかな声が、展示室に多少届いてしまうこともあるのですが、
お許しいただいて本当にありがとうございます。

おかげさまで、こどもたち、
本当によろこんでくれています。



田渕さんの作品のつづきのようですが、
これは休憩室からの眺め。
今日もいい天気です。

(増)

先週20日のワークショップ「ふとん山どうくつ探検隊!」のご紹介。

当日は秋晴れの穏やかな日和。おかげさまでふとん山は午前中から大賑わいです。小さな子から大きな子までみんな楽しくふとん山から転げ落ちていました。




そんな中、いよいよ布団山ワークショップ第1弾!「ふとん山どうくつ探検隊!」が決行されました!ふとん山に突然ぽっかりと口をあけた洞窟が出現!顔が怖いです。ここから、10人ずつ洞窟にもぐり込みます。

渡されたペンを手にして「これ何に使うの?」「それは入ってからのお楽しみ!」
さあ!懐中電灯やらヘッドライトを装備し、いよいよ進入です。



おやおや?洞窟の中は真っ白い壁の布団山トンネルです。最初に入った子ども達からは「えーっ!なにもないよ。」との声。「そうです。これから、この何もない洞窟にみんなでたくさん絵を描いて、君たちの楽しい洞窟にしていきましょう!」

えっ何を描くかって?

「それは布団の中でみた夢です!楽しかった夢、こわかった夢、思い出して描いてみましょう!思い出せない人はこれからみたい夢でもいいですよ。」
「僕は恐竜に乗った夢をみた!」「恐竜は大きいね。だったら、洞窟の天井まで使って大きく描いていいよ!」「私は空を飛んだ夢!」
よし、じゃあ!どんどん描いていきましょう!みんな描き終わらないと洞窟の扉はひらきませんよ!
ということで・・・・。



キャンプをしてテントの中でみた夢。
飼っているペットのウサギの夢。
ミッキーマウスと遊んだ夢。

アンパンマンを描きました?
ウルトラマンと怪獣が戦っています?
お花?


だんだん夢とは関係なしに自分の好きなものを描きはじめました(笑)

こうしてワークショップが終わる頃には、洞窟の中がみんなの絵で楽しく賑やかになりました! ありがとうございました!
(しかし、洞窟の中は子ども達の熱気で蒸し暑く汗だくのガイドでした(涙))




ふとん山のワークショップは、この後も続きます!フィナーレのクリスマスイブまで盛り上がって行きますので乞うご期待!


何が起こるかは、今後のブログや布団山の表示板、新聞などをCheck it up!

(くに)

ふとん山日誌 10月20日

「どうくつ探検隊」速報!

今日、ワークショップ第一弾「どうくつ探検隊」が終了。
大賑わいでした。
楽しいスナップをご紹介します。

トンネルが洞窟に変身!

 

お母さんに、ライトを頭に付けてもらって、準備完了!いざ、洞窟へ。



お題は「夢」。さあて、何を描こうか。



記念写真。楽しいワークショップでした。



詳しくは、来週あらためて。

A.Y.

ふとん山日誌 10月18日

今日は、ちいちゃい子供達が多かったですね。
ママ友ネットワークにじわじわと広まっている感じがします。

今日のスナップ。



走って降りちゃいけないって言ったのに!




さて、明後日、ワークショップ第一弾、「ふとん山どうくつ探検隊」を開催します。
申し込み不要ですので、気軽にご参加下さいね。

「どうくつってどこ?」
「それは来てのお楽しみー。」

ほんとに楽しみにしてて下さい。内輪の私がこういうのも何ですが、かなりいい線行ってます。

20日[土]、2時にエントランスホール集合。できれば懐中電灯をお持ち下さい。

皆さん、お待ちしてまーす。

A.Y.

ふとん山日誌 10月17日

お絵かき、みんな上手です。
おかあさんと机を囲みながらの創作。



オーストラリアの子供達の絵をもらう子が多いからでしょうか。名前をローマ字で書いてくれる子供が多いようです。私の絵が世界のどこかに行くかもしれないって。
このふとん山、どこに行ってもOKですよ、小沢さん!

今日のショット。

 

A.Y.

ふとん山日誌 10月14日

やっと先週、ふとん山のチラシを福島市や近隣市町村の小学校や幼稚園などに配布し終わりました。子供たち、親御さんの手元に届いたようです。それを見てやってくる子供たちの数が増えつつあります。




昨日いらした幼稚園の先生。他の先生方とチラシを見て「これは何?」「布団がずり落ちて危ないんじゃないのかな。まずは偵察に行こう。」そしてご自分のお子さんを連れて来館。実は骨格は木材で作られていて、布団はそこにネジ留めされたベルトにかけられていることを知り、納得し、感心されていました。ふとん山をたっぷり体感して帰られました。




ところで、会場では、今回の展示実現のためにご支援いただいた多くの方々のお名前をご紹介しています。遅くなりましたが、再びここに記し、心から感謝申し上げます。



junya hashimotoさん
cozyforestさん
福田直正さん
Katsura Kuniedaさん
角田真理子さん
Yasuko Kanekoさん
Yukie Kamiyaさん
Keiji Teraiさん
立松由美子さん
吉田貴美さん
Yumiko Sasadaさん
Eriko Kimuraさん
Mami Kataokaさん
吉澤久美子さん
原久子さん
Yukio Satosasakiさん
Hideyuki Yanagisawaさん
八谷和彦さん
Kinuyo Mukaiboさん
Hitomi Moriさん
Makie Maedaさん
Yoko Suzukiさん
Miho Tagomoriさん
Yasunao Kawanobeさん
Masako Ono Marskiさん
Rei Asaoさん
Suga Ryoheiさん
キムロンさん
Izumi Inoさん
Misa Mitsutakeさん
Hideyuki Kidoさん
Yoshiyuki Itoさん
strsyさん
廣川豪さん
Jincho Iguchiさん
Hiromi Kurosawaさん
Akiko Watanabeさん
宮原裕美さん
KOSUGE1-16さん
Tamaki Hosobuchiさん
Junko Yamagishiさん
Hiroshi Nomuraさん
Kayo Satoさん
大森史江さん
Atsuko Suganoさん
Miwa Ohbaさん
八巻健太郎さん
Kunihiko Matsuoさん
Fumie Kunihiroさん
Yoko Noseさん
Hitoshi Ushijimaさん
Eiko Abeさん
Mariko Takibataさん
Copshootcop Wayoさん
Akane Nakamuraさん
Masato Kubokiさん
Sachi Mizunoさん
Emiko Hisamatsuさん
田中洋一さん
Masumi Hirosawaさん
Mikiko Ikedaさん
Atsushi Itoさん
Seiji Takahashiさん
板橋茉里さん
Aiko Nakamuraさん
Sanae Hiramatsuさん
MIURA Yasuyukiさん
タヌマさん
Misa Shinさん
Juri Yamashitaさん
佐野吉彦さん
ひらもとくにおさん
YukiKさん
bumosanさん
Kazuyuki Fujiiさん
Yas&Yasさん

瀬田憲男さん
都筑正敏さん
大岡寛典さん
畑友理恵さん

小沢剛さん
豊田歩実さん

豊田市美術館
READYFOR?
Japan Art Donation
福島県立美術館協力会

福島大学学生ボランティアの皆さん

皆様のお気持ちは、子供たちの明るい笑い声となり、美術館中にしっかり響きわたっております。いつもと違ってかわいいお客さんたちで賑わう美術館。ついつい私たちの顔もほころびます。

A.Y.

いのちの煌めき 田渕俊夫展

すみません、遅くなりました。
「いのちの煌めき 田渕俊夫展」、はじまりました。




田渕さんは院展で活躍する日本画家です。
これは開会式の様子。
東北でははじめての展覧会ですが、たくさんの方が集まってくださいました。




細い、シャープな描線で、すすきや朝顔を丹念に描き出します。



一瞬の煌めきの中に封じ込められた、永遠の時間。



使われるのは天然の絵具、和紙、墨、金銀箔、木。自然素材です。
目に美しいだけでなく、展示室が木の香りやひんやりした水辺の空気で満たされているような感覚に襲われます。
理屈でなく、日本画って気持ちいい、と思うひとときです。




最近の田渕さんは、永平寺や智積院の障壁画を手がけるようになり、
水墨の大画面の上で、あらたな挑戦をされています。


これは、震災後、この展覧会のために制作された作品、「惶(こう)I」「惶II」。全長20メートルの大作です。

自然の力への畏れ、再生の希望が託されています。






田渕さんの45年間の画業を、52点で振り返ります。

是非、美術館に爽やかな風を感じにいらしてください。

(M)

コレクション展3、始まっています!

10月3日よりコレクション展3が始まりました。
田渕俊夫展やふとん山にいらしていただいた後は、2階の常設展示室へもぜひ足をお運びください。

まず入ってすぐの部屋には日本画と洋画が展示されています。
日本画の今回のテーマは〈歴史と神話〉。

 

艶やかな作品に、どきどきさせられます。

洋画のコーナーでは関根正二を中心に、大正・昭和初期の名画をご覧いただけます。




第2室は抽象の部屋。



抽象の絵画と彫刻を同室にてご堪能ください。

フランスやアメリカの作品は、今回は第3室に移りました。

 

場所が違うと雰囲気も違くなるような気がするから不思議です。

最後の部屋は斎藤清と創作版画。



会津の秋の風景に、どこか懐かしい気持ちにさせられます。

 

急に肌寒くなりだした今日この頃ですが、
ほっとあたたかい気持ちになってお帰りいただければと思っています。

ぜひ足をお運びください。
お待ちいたしております。

(T)

あそVIVA★びじゅつかん2012 ワークショップ開催のお知らせ!

10月20日(土)14時より、エントランスホールで開催中の作品「あなたが誰かを好きなように、誰もが誰かを好き」にてワークショップを行います!(小学生以下が対象です)真っ暗闇の布団山トンネル(洞窟)に絵を描く、ドキドキわくわくのワークショップです。無料・申し込み不要、当日参加でOKです。お誘い合わせの上、お気軽にご参加ください!(ただし準備物として、懐中電灯か頭につけるライトをご持参くださいませ。)




(くに)

小沢剛グッズ販売中!

エントランスホールにて展示開催しております、あそVIVA★びじゅつかん2012「あなたが誰かを好きなように、誰もが誰かを好き」の作家:小沢剛さんのグッズをブックショップにて販売中です!こども達が描いた、かわいい絵がちりばめられたタオルや絵はがきなど、この機会に是非お買い求め下さいませ。




(くに)

ふとん山日誌 10月10日

この連休、ふとん山には多くの子供たちが遊びに来てくれました。ありがとう!
実は福島市内では福島稲荷神社の秋祭りがあって、午後から「お祭りに行ってきます」という子供たちもいました。お祭りは楽しいですよね。そういえば、キティちゃんの高級な風船を娘にせがまれ、買って帰ってきたら、あっという間に空の彼方。そんな悲しくて悔しい思い出がよみがえりました。

それはさておき、ですから、どちらかというと小さなお子さん達が多かったでしょうか。
彼らにとって、ふとん山はまずは目の前に聳える大きな存在。登るというのはかなりチャレンジングなことなのです。真剣な眼で、おそるおそる這い上がっていきます。



もうすぐポストだ。がんばれ!こどもの顔の口のところがポストなんです。



そしてなんとかポストにカードを投函し、いったいこの中どうなってるんだ?とひとしきり細い穴から中を覗いたあげく、ダメだ、見えなかったとあきらめたとたん、遊びのスイッチが入ります。

双子の彼らは、大はしゃぎで遊んでいきました。



この連休から、福島大学の学生さんたちがボランティアに来て下さっています。週末のふとん山の受付作業をお願いしています。これから大いに活躍してもらおうと思っていますので、よろしくお願いします。多くの方々に支えられているふとん山なのでした。

A.Y.

ふとん山が初日を迎えました

「あそVIVA★びじゅつかん2012」が本日開幕。
今年は小沢剛さんの「あなたが誰かを好きなように、誰もが誰かを好き」という作品をエントランスホールに展示しました。通称ふとん山です。
9時半、美術館が開館する時間。さて、子供たちが来てくれるかしら?
実は本格的な広報活動がまだできていなかったのです。

一番最初に来てくれたのは、お父さんに連れられた女の子。誰もいないし~んとした美術館に足を踏み入れ、なんか間違ったところに来ちゃったんじゃないかといった面持ち。こちらも最初のお客様にちょっと緊張気味で、封筒を渡しながらお話をしました。

封筒の中に、何が入ってる?一枚には、この作品が旅をしてきた先で出会った子供が描いた好きな人の絵。これはあなたへのプレゼント。もう一枚は真っ白だよね。そこには、あなたが好きな人の絵を描いてね。そしてこのカードをふとん山のてっぺんのポストに入れると、この作品が次に行く美術館に遊びに来た子供に、同じようにプレゼントされるんだよ。

早速お絵かきタイムです。そしてそろそろ、こわごわ、ポストカードを手に山を登って行きました。でも、この儀式が無事に終わり、ふとんの山が楽しいところだとわかると、一気に笑顔と歓声が沸き起こります。結局、この女の子は、そのあと、妹とお母さんを連れて戻ってきました。何度も転がり、滑り降り、汗だくだくになって帰っていきました。















手応えを感じた一日でした。
さてさて、これから3か月、どんなことになるでしょう?
みんな来てね!ふとん山は楽しいよ!
 















A.Y.

ふとん山ができました、5日目

やっと完成しました!

細々とした最後の作業をなんとかやり終えたところです。
今回の展示は、作家の小沢さんをはじめとして、多くの方々のご支援をいただいて実現しました。そう思うと、感慨もひとしおです。皆様、本当に有り難うございました。
しかし本番はこれから。完成して終わりじゃない。

いよいよ明日から、一般公開です。

子供たちが目を輝かせてふとん山を滑り降りてくる姿(猛スピードはちょっと困るのですが)を楽しみにしたいと思います。

これからも折に触れ、日々の様子をご紹介していきます。

今日は写真はなしです。ごめんなさい。
明日にご期待下さい。

A.Y.

ふとん山ができるまで、4日目

作家の小沢剛さんが、美術館に登場!

小沢さんとともに、いよいよ山に布団を敷きつめる作業が始まりました。布のベルトを山にビスで固定し、そこに布団を差し込み、折り返して山の表面に貼り付けていきます。小沢さんに指導を受け、ちょっと緊張しながらの作業です。



布団にまみれての作業はなんかくつろぐなぁ。



山の裾のから始まった布団設置作業は、意外に早く山の頂上まで達しました。膨大な布団を目の前に、呆然としながら、本当にこれ全部を一日で敷き詰められるのかと感じた昨日のことがうそのよう。何度も設営と撤去を繰り返し、そのたびに一つ一つの作業のコツが蓄積されて、効率よく運ぶように改善されてきたという感じです。
今度やる時はうまくもっとうまくいきそう!でも次は私たちが設営するわけじゃないもんな。



そして、山のてっぺんに白い大きな帽子がかぶせられました。子供たちが描いた絵を投函する大事なポストです。



そして手前には、サインボードが完成。美術館の倉庫にしまい込まれ、最近、久しく日の目を見ていなかった青いフェルトの展示台が、素敵なサインボードになりました。



子供たちがお絵かきをするかわいい顔の机もきれいに塗り直されていきます。




それにしても、布団が敷かれるとどこか空気が柔らかくなる。不思議なのです。大理石が張り込まれた教会のようなエントランスホールが、なんかいつも違う雰囲気。布団マジック、恐るべし。

これはブログでは伝えきれない。残念!

A.Y.

ふとん山ができるまで、3日目



今日は朝から、経師紙を貼る大工さんが来て、トンネル部分が白くお化粧されました。でもそれも午後早い時間で終わり。端の処理など細かなところが残っていた床の絨毯敷きの作業を私たち学芸員でやったくらいで、今日はあまり大きな進展はありませんでした。中休みというところ。ちょっと気が抜けて、写真をあまり撮ってません。すみません。

 

明日はいよいよ布団を設置する作業です。準備のために、夕方、布団をエントランスホールに運び上げましたが、これが今日の一番のハードワークでした。それにしてもすごい量の布団です。結果、ふとん山がもう一つのふとん山に埋もれかけています。130枚もの布団を、明日並べ終えることができるのか?お楽しみに。

おまけ。
さて、ここはどこでしょう?
こんな空間もできています。




ということで今日はここまで。

A.Y.

ふとん山ができるまで、2日目

今日は久しぶりにいいお天気。秋晴れのすがすがしい一日になりました。
さて、再びふとん山に向かいます。

昨日、下から2段目まで敷き終わった板を3段目、4段目と敷き詰めていきます。午前中には、ふとん山の骨格が完全に組み上がりました。離れて見るとベニヤの色がそれぞれ違って、まるでパッチワークの●●。



●●に、どんな言葉が入るでしょうか。私は昨日、「スカート」のようだと書いたのですが、「富士山」という人もいたり、「UFO」が美術館に不時着したという人もいました。そうだ、福島市の隣りの飯野町にはUFOふれあい館があったね。UFOが出るんだよね。昼休みはその話しで盛り上がる!



午後いちばん、ベニヤがささくれないように表面にヤスリをかけます。そしてベニヤの継ぎ目のところに養生テープを貼っていきました。これで表面はつるつるです。しかし、作業中に滑る人が続出。この山を駆け上がるのは結構大変。この角度、バカにしちゃいけません。これだけでもかなり楽しめる感じです。



実は今日はここまでが目標だったのですが、その後みんな頑張って、床の絨毯張りまで終了しました。



もうこれで土足では上がれません。少しずつ、最後の布団を迎え入れる準備が整いつつあります。

ということで今日はここまで。

A.Y.

ふとん山ができるまで、1日目

さあ、今日から小沢剛さんの「あなたが誰かを好きなように、誰もが誰かを好き」(通称ふとん山)の設営が始まりました。

まずはこんな四角いものが、エントランスホールに立ち上がりました。
何になるんでしょう。



上から見ると、どうやらトンネルのようですね。ホールを横切っています。かなり大きいですね。でも、頭にはかわいい丸い帽子が乗っています。



そのトンネルに柱が何本も立てかけられ、そこに、板がかぶせられていきます。



上から見ると、こんな感じ。まるでスカートのようですね。



一番下の段が敷き終わったら、その上の段を敷き詰めていきます。一人はスカートの中に入り、中の柱を少しずつ微調整しながらの作業。下の段ではそれほどでもなかったずれが、上に行くに従ってだんだんと大きくなっていき、ぴったりはまらない!何度かやり直しながらの作業。みんな総動員でとりかかります。
中段まで完成して、今日の作業は終了となりました。



夕方になってエントランスホールにライトが点灯し、ふとん山の全景が浮かび上がりました。まだ骨格部分のみですが、まるで羽を広げた鳥が天井に向かって飛び立とうとしているみたいで、美しい!




さぁて、明日はどんな姿に変わっていくでのでしょう。こうご期待!

A.Y.

今年も、「あそVIVA★びじゅつかん」がやってきます!

これは昨年の夏、福島の子供たちにもっと美術館を楽しんでもらおうと取り組んだ企画で、今年も引き続き開催することになりました。今年は、美術家・小沢剛さんの「あなたが誰かを好きなように、誰もが誰かを好き」という作品を展示します。


豊田市美術館での展示風景

一面に布団が敷き詰められた布団山。その山には子供達がのぼったり、すべったり、ねころんだりしてかまいません。その山の上にはポストがあります。それは、小さなカードに自分の好きな人の顔を描いて、世界の見知らぬ誰かに届けるためのポストです。子供達は、前の会場で投函された誰かの絵をプレゼントとして受け取り、そして自分の絵は次の会場の誰かに手渡るのです。遠くの誰かの思いを受け取り、自分の思いを知らない誰かに届ける、そんな心温まる作品です。

さあ、みんな美術館に集まれ!

 

明後日から、展示作業が始まりますが、その様子もアップしますので、メイキングもお楽しみに!

会期:2012年9月30日(日)~12月24日(祝・月)
場所:福島県立美術館エントランスホール
料金:入場無料
休館日:毎週月曜日(10月8日(祝)、12月24日(祝)は開館)、10月2日(火)、10月9日(火)
時間:9:30~17:00
主催:福島県立美術館、福島県立美術館協力会、小沢剛
協力:豊田市美術館、READYFOR?
助成:Japan Art Donation
*この展示は、クラウドファンディング READYFOR? を通じてご協力いただいた方々をはじめ、福島の子供たちにこの作品を楽しんでもらいたいという多くの方々からのご支援により実現しました。
皆様、本当に有り難うございました。

A.Y.

夏休みの思い出「アートなおはなしかい2012」

遅くなりましたが、今年の夏に開催いたしました県立図書館+県立美術館連携事業「アートなおはなしかい2012」のご報告です。

8月11日に開催しました毎年夏の恒例イベント「アートなおはなしかい」は、ご好評頂き、おかげさまで今年7回目を迎えました。今年のテーマは「ひかり」です。「ひかり」というと、みなさんは何を思い浮かべますか?「太陽の日差し」「照明の灯り」形容詞で言ったら「まぶしい」「暖かい」など、色々連想できそうですね。
 今回は、そんな身近に感じることの出来る「ひかり」について、図書館では「実験!」も取り入れながらの読み聞かせを行い、美術館では、「ひかり」のさすところには「影」ができることを意識しながらの作品鑑賞を行いました。






まずは図書館での読み聞かせです。
図書館での読み聞かせは、聞いているだけでも楽しいのに、今回はなんと「ひかりを見つける実験」付きです!セロハンやCDにひかりを当てると・・・・。
私たちの身のまわりにある「ひかり」には、こんなに様々な「色」があるんですね!

びっくりです。



そして、こんなところでもひかりの観察ができちゃうのです!
(安齋司書力作のネームプレート)

みんな夢中でひかりの観察です!



光の三原色は「赤」「青」「緑」。三色混ぜると、ひかりは「白」になることをみなさんはご存じでしたか?

楽しいひかりの実験盛りだくさんの後は「アン・ジョナス作『光の旅かげの旅』」の読み聞かせでしっとり終了です。

ボリューム満点の楽しい読み聞かせになりました!

次は美術館へGO!



美術館では「光」と「影」の不思議な関係を見つけるところかのスタートです。

ガラスのオブジェに反射する半透明の不思議な「影」。そして、マリソールの作品にライトを当てると作品の顔の表情が変わりました!怒ったり、笑ったり。光の当て方で影のかたちも変わりますが、あわせて顔の表情も変わるのです。不思議ですよね。

さて、光と影の不思議な関係をちょっと体験したところで、いよいよ美術館『光と影、鑑賞の旅』へ出発です!



美術館鑑賞の旅は「アート・キューブ」がナビゲーターです。『小さい子チーム』は「カラーキューブ」、『大きい子チーム』は「感覚キューブ・絵画キューブ・色材キューブ」が楽しい鑑賞の旅へ導いてくれます。



大きい子チームは、モネ《ジヴェルニーの草原》の前で「感覚キューブ」を使いました。
感覚キューブは立方体で6つの面に目=視覚、耳=聴覚、鼻=嗅覚、手=触覚、口=味覚、電球=第六感のマークが描かれています。サイコロのように転がして…出た目は電球マーク!これは「ひらめき」のマークです。
「この作品を見て、ひらめいた事や連想した事を教えてください。」
「空に紫色が使われているので、夕方なのかも?」
「お~鋭い意見。この絵を描いたモネなど印象派と呼ばれる画家達は「光と影」に注目していました。
野外にキャンバスを持ち出して同じ場所で何枚も描き、太陽の位置によって変化する「光と影」を描き分けていたのですね。」

そして「感覚キューブ」の後は「絵画キューブ」の登場です。油彩画、水彩画、日本画の感触を実際の作品の前で体験しました。本物には触れないけれど、これなら本物に触った気持ちになれますね。



小さい子チームは「さまざまな作品の中にある光や影」を探し出した後、カラーキューブを使って、いつもとは違う「色の世界」で作品を観る体験をしました。まさに図書館で発見した「ひかりの色」の世界へ飛び込んだような感じです。
そこでは、ワイエスの《冬の水車小屋》が大人気。水車小屋の周囲に降り積もる雪の白さは、色が変わると「全体が暖かそうに見える」「夕方のように見える」など感じ方も様々に変化しました。
こうして、色んな角度から鑑賞を楽しんだ両チームは、無事美術館鑑賞の旅を終えました。

が、なんと最後に楽しい工作が待っていました!

様々な形に切り抜いた色セロハンを半透明の「メダル」の中に詰め込みます。光にかざすと色々な色が重なって輝く「光のメダル」の制作です!時はロンドンオリンピック。今回のアートなおはなしかい参加者は素敵な体験を完了したご褒美に、自分だけの「光のメダル」を獲得しました!おめでと~。という感じですね(笑顔)



「アートなおはなしかい」今年の夏の思い出を「光のメダル」に詰め込んでお持ち帰り頂きました。
ありがとうございました。また来年もお会いしましょう!

(くに)

キックオフフォーラム「福島をつなぐ・つたえる」を開催しました。

6月30日、午前中の日比野克彦さんによるワークショップに続き、トークが開催されました。

パネラー:日比野克彦氏(アーティスト)
     大友良英氏(ミュージシャン)
     川延安直氏(福島県立博物館専門学芸員)
司会:森司氏(Art Support Tohoku-Tokyoプログラム・ディレクター)



まずは、日比野さんが今進めていらっしゃるマッチフラッグ・プロジェクトの活動と今回の福島のフレンドシップ・フラッグについてお話されました。
大友さんも、昨年のプロジェクト・FUKUSHIMAで作った「大風呂敷」を旗にリメイクし、今年のプロジェクトで会場をつないでいく一つのシンボルにするという企画を立てていらっしゃった。お二人の今年の福島での活動のキーワードが「フラッグ」。フラッグでつなぐ、つたえる。予言的で印象的でした。

そして壇上で、何か一緒にやろうよ、という話が盛り上がる。なんともスリリングな現場に、会場にいたみんなが立ち会ったわけです。もしかしたら、8月15日からのプロジェクトFUKUSHIMAで・・・。

日比野さんは、「種は船」プロジェクトで、それぞれの漁村の記憶を次の村へと伝え、つなげていくことを実践されています。このプロジェクトで一番難しいのは、前の村からその記憶を受け取る、その受容の作業だとおっしゃっていました。つなぐ・つたえるには、まずは受け取り消化することが大切だということなのです。

社会の中にはいくつものボーダーが存在します。見えるものもあれば、見えない、無意識のボーダーもある。そのボーダーにどうブリッジをかけていくのか。もともと福島には浜通り、中通り、会津というボーダーがあると川延さん。そして震災後、避難する人、しない人、危ない、大丈夫、さまざまな溝、ボーダーが新たにできてしまった。しかし、そのボーダーが機能する土俵とは違う土俵をアート、音楽あるいはスポーツが用意することで、ボーダーそのものを乗り越える可能性が開かれていくのではないか、と大友さん。
それとともに、大友さんの活動は、作り手、受け手、スタッフ、それぞれの間のボーダーを取り除く活動でもある。作り手が受け手にもなり、スタッフが作り手ともなる。その意味でもボーダーレスだとおっしゃいました。

昨年のプロジェクトFUKUSHIMAを振り返り、そうせざるを得ない今の福島における切実さに後押しされていると思うと大友さん。
日比野さんは続けて、人間の心にはいつも何かモヤモヤしたものがある。そのモヤモヤ感を外在化する。つまり心の中にあるものをアクションによって信号化する。そういうことを日常的にし続けることによって、何かが見え、聞こえ、形になっていく。後の時代からみたらそれがアートシーンというものなのだろう。
今、自分や大友さんたちが、ワークショップなどを通じてみんなの気持ちを紡ぎ、一つの空間に吐き出す作業をしてきているわけだけれど、それを継続することで、次の時代の新しい価値観、文化を創り出すことができるんじゃないかな。



フォーラムの中からいくつかの印象的なトピックを断片的に拾い出してみました。日比野さん、大友さんの言葉は、福島での「つなぐ・つたえる」活動に方向性を与えて下さる心強い言葉でした。
さて、これからの福島藝術計画の活動にどう生かしていくことができるでしょう。いよいよ始動です!

A.Y.

それぞれの思いをこめた福島のフラッグを、みんなで作りました!

福島県立美術館は、「福島藝術計画×Art Support Tohoku Tokyo(東京都による芸術文化を活用した被災地支援事業)」に参加しています。これは、福島県、東京都、東京文化発信プロジェクト室の三者が共催し、地域の団体と共働してアートプログラムを実施する事業。

そのキックオフイベントが6月30日(土)に福島県立美術館で開催されました。

午前中のプログラムは美術家・日比野克彦さんによるワークショップ。日比野さんは、個人での作品制作のみならず、より多くの人とワークショップ形式で地域の特性を生かした創作活動を行ってきました。今回の福島藝術計画のフラッグシップ・アーティストでもあります。

午前10:30、このワークショップに、なんと80人の子供、大人たちが集まりました!主催者も正直びっくり。

みんなで福島のマークを作ろう!でもこんな大勢で、どうやって作るの?



まず、ひとりひとりが福島のマークをデザインします。住んでいる町のマークでもいいし、学校、家族、自分のマークでもいい。それぞれ違っていていいのです。紙に下書きをしたマークを、次に50㎝角の布に写します。そして、そのマークに3㎝角のはぎれを貼り付けながら色をつけていきました。できあがったら、形を切り抜いてパーツが完成です。



そこからが日比野さんのすご技。それぞれの想いが込められた小さなマークを、一人一人にその意味を聞きながら、大きな白い布の上に貼り付けていくのです。福島のくだものがあったり、鳥が飛んでいたり、笑顔があったり、音楽があったり。知らない人たちが一つの場所に集まり、それぞれの福島がつながって、一つの大きな福島の形が生まれました。達成感満点。日比野マジックです。



最後にみんなでフラッグを囲んで記念撮影。



このフラッグはこれから福島藝術計画とともに県内を歩きます。
9月下旬までは美術館エントランスホールで展示をしていますが、その後どこかでお会いするかもしれませんね。

A.Y.

コレクション展II、はじまりました!

ベン・シャーン展をご覧になった後は、2階「コレクション展」にも足をお運びください。

今回は、皆で夜まで展示作業をがんばった力作です。
コーナーごとにそれぞれの学芸員が企画しているので、
小さな7つの展覧会をお楽しみいただけます!

まず、「伊砂利彦の染織」。
ご遺族から去年度ご寄贈をいただいた作品を中心に展示しています。
京都の染織家、伊砂さんのテーマは「松」「水」「音楽」など。



涼しそうです。

「斎藤清と長谷川雄一の版画」。
先週全館復旧を果たしたお隣の県立図書館では、「長谷川雄一 希望の大地」展を開催中。
タイアップ企画です。ぜひあわせてご覧ください。




「戦後の具象と社会」
ベン・シャーン展の関連企画。
福島市出身の吉井忠は、常磐炭田や松川事件に取材するなど、
社会への視点を持ち続けた洋画家です。
京都に滞在中のベン・シャーンを訪ねて、肖像を描いています。
吉井のほか、麻生三郎、鈴木新夫、菊地養之助、横山操、野地正記ら社会派の画家を取り上げています。

 

「河野保雄コレクションⅡ」。
昨年に続いて、寄託作品のご紹介です。
谷中安規のカワユくて強い、小さな宇宙。
6月に新たにコレクションに加わったばかりの、山口薫「水」。昭和19年の作品。

 


そのほか、「夏の日本画」「フランス美術の名品」「大正期の洋画」では、
おなじみのモネ、ルオーや関根正二の作品をご覧いただけます。

 

最後に。
震災で転倒、傷ついてしまったエミリオ・グレコ「スケートをする女」です。
修復が済み、免震台の上で晴れやかにポーズ。
常設展示室を出たところにあります。




コレクション展Ⅱは、9月30日までです。(途中、版画の展示替あり)

(増)

実技講習会「シャーンと立つ私の姿」報告(後編)



6月9日(土)から始まったタノタイガ氏の実技講座も先週末の6月24日(日)が最終日になりました。

計6回の講座も振り返ってみればあっという間でしたが、受講された方々の完成度の高い作品を観ると、この講座の充実ぶりをうかがい知ることが出来ます。

彫る作業もいよいよ最終段階。個性的な作品がみえてきました。



彫る作業の次は思い思いに着彩です。

 
タノ氏は「あまり細かくアドバイスをすると、それはその人の作品ではなく僕の作品になってしまう」ということで、講座開始当初に技術的なアドバイスをする以外、なるべく話しかけない(制作の邪魔をしない)スタイル。
 したがって、制作をどう進めて良いか戸惑う受講生も・・・・。しかし「悩んで試行錯誤し結果的に失敗しても、それが自分の作品だということを受け入れることも大事」とタノ氏。まさに「自分と向き合う」講座のテーマそのものです。



写真は、完成した作品をいよいよ美術館の前庭に設置している様子です。運良く梅雨の晴れ間の作業になりました。日差しはもう夏の気配です。

そして互いの作品を鑑賞しあい、デジカメなどで画像に収めました。

受講された方々は、前庭に立つ自刻像をみて何を思うのでしょうか?



「シャーン」と立つ、受講された方々の作品をしばしご鑑賞ください。






福島県立美術館では、多彩な講座をご用意して皆様のおこしをお待ちしております。是非ご参加ください!

詳しくは・・・・・
http://www.art-museum.fks.ed.jp/education/kouza.html

(くに)

和合亮一さんとベン・シャーンを楽しもう!ワークショップ参加者募集

福島県立美術館では7月7日(土)(たなばたですね!)に、詩人・和合亮一氏のワークショップを開催します。

ワークショップ2
「ここにいること、ここにあること。ベン・シャーンと言葉を探そう。」

 7月7日(土) 11:00~15:30
 講師:和合亮一氏(詩人)
 場所:福島県立美術館講義室・展示室
 対象:小学生から大人まで30名程度、小学生低学年の場合はご父兄同伴
 申し込み締め切り:6月27日(水)

和合さんは震災後、福島からツイッターで、ストレートな言葉をたくさん発してこられ、多くの方の共感を得てきました。
ベン・シャーンにとっても言葉はとても重要でした。何より私たち自身も、ベン・シャーンの絵の前に立つと何か言葉を探そうとしていることにふと気づきます。
詩人・和合亮一はどのような言葉をベン・シャーンの中に見つけるのでしょう。和合さんと一緒に、ひと味違った絵の鑑賞をこころみてみませんか?

参加ご希望の方は、美術館の総合受付で直接お申し込みいただくか、美術館までお電話下さい。

たくさんの方々のご参加をお待ちしております。

A.Y.

触図で楽しむベン・シャーン

福島県立美術館では、6月17日(日)に「視覚障がい者のための鑑賞ワークショップ」を開催しました。講師の真下弥生さんには、ワークショップに参加できなかった方々にも作品鑑賞ができるように、解説や触図で構成された冊子等を制作していただきました。

22日(土)からベン・シャーン展の展示室内に置いておりますので、視覚に障がい者のある方をはじめ皆様で手にとっていただければと思います。視覚障がい者の方でご利用になってみたい方は、美術館の企画展示室入り口でお声がけ下さい。



ワークショップでは2点鑑賞しましたが、この冊子ではそれらを含めて6点を紹介しています。
(ワークショップの様子は http://benshahn2011-12exh.info/cat17 *リンクは終了しました
準備しているのは、触図6点を含んだポートフォリオ。そこには本展覧会、作家ベン・シャーン、言葉と文字、第五福竜丸事件とベン・シャーン、リルケの『マルテの手記』についてのテーマ解説もあります(拡大文字、点字)。6点の作品を言葉で叙述した文章は拡大文字版と点訳版がそれぞれ用意されています。ポートフォリオとは別冊になっていますので、叙述をゆっくり読みながら触図に触れていただくこともできます。すべての解説・叙述を録音したICレコーダーも準備しました。


ポートフォリオ


ポートフォリオの中、右が触図


右が拡大文字版で左が点訳版の作品叙述冊子

これらの鑑賞用冊子等の制作には福島県点字図書館にもご協力をいただきました。同じものを、福島県点字図書館にもおいていただきましたので、そちらでの鑑賞も可能です。
http://park22.wakwak.com/~fukushimatenji

是非、多くの方々に楽しんでいただきたいと思います。
最後に、制作者である真下弥生さん、ご協力をいただきました福島県点字図書館の数又幸市さんには心から感謝申し上げます。

A.Y.

実技講習会「シャーンと立つ私の姿」報告

「ベン・シャーン展」開催に併せて、6月9日(土)から現代美術家タノタイガ氏の実技講座「シャーンと立つ私の姿」が行われています。6月の週末を使った計6回連続の講座は、量質ともにかなりのボリュームです。



タノタイガ氏の現在の活動は、地域に潜む社会問題や出来事を自身の作品や制作過程の中で表現しようとするもの。また一方で、東日本大震災以来、独自の取り組み方で被災地のボランティア活動を行うなど、アーティストという枠を越えた幅広い活動を手がけられております。



講座は、べイマツ 【米松】の杙(くい)の先端に自分の胸像を彫り、美術館の庭に立てて鑑賞するもの。行程はいたってシンプルですが、タノ氏曰く「ベン・シャーンがその当時の社会と向き合う作品づくりをしていたように、参加者のみなさんが、震災を経た今の福島や日本、自分を取り巻く環境とどう向き合う自分自身がいるか、その姿をこの作品制作に投影してもらえたら・・・。」ということ。とても深いテーマが込められている講座になっているのです。



参加して頂いた方々は、タノ氏のアドバイスに熱心に耳を傾け、作業は真剣そのもの。さすが6回連続の講座に参加されるだけあって気合いも十分です。



四角い杙の先端に、だんだん人の姿が現れはじめました。木彫は「マイナスの作業」。削るだけの作業で作品づくりを進めます。間違って削ってしまえば、後戻りは出来ません。実習室には緊張感が漂います。
 
来週は、いよいよ完成へ向けて仕上げに入ります。そして鑑賞。

(くに)

「ベン・シャーン」展、開催中です!

6月3日から、企画展「ベン・シャーン クロスメディア・アーティスト」を開催しています。

ベン・シャーン(1898-1969)は、20世紀という激しく揺れ動いた時代をアメリカという場所から見つめ続けた画家でした。
本展は、日本で約20年ぶりの回顧展となります。



アメリカのリアリズムの流れをコレクションの柱としてきた福島県立美術館にとって、ベン・シャーンは大切な画家です。開館以来、50点の作品を収蔵してきました。
回顧展も今回が2回目。小企画、常設展示を通じて、幾度となくご紹介してきた作家です。



本展は国内3会場を巡回して、福島が最終会場となります。

展覧会ホームページで展覧会の見どころや、出品リスト、関連事業などを是非チェックして下さい。
http://benshahn2011-12exh.info *リンクは終了しました

福島会場では毎週、関連事業を開催しています。
すでに山田太一氏の講演会、沼辺信一氏による講演会が終了しました。
そのようすは、ブログでご紹介していますので、こちらもチェックして下さい。
http://benshahn2011-12exh.info/cat17 *リンクは終了しました

6月17日(日)には、「視覚障がい者のための鑑賞ワークショップ」を開催します。
こちらも終了後にアップする予定。お楽しみに。

一般・大学生は600円、高校生以下無料です。
是非皆様でお出かけ下さい。お待ちしております!

A.Y.

「鯉アートのぼり」展示はじまりました

27日から、美術館庭園で「鯉アートのぼり」の展示をしています。



福島在住の作家・渡邊晃一氏と福島大学の「芸術による地域創造研究所」によるプロジェクトです。
震災後、全国から、世界中から寄せられた手作りの鯉のぼり240匹が泳ぎます。
一匹一匹に、福島へのメッセージが込められています。

26日の展示作業風景です。池の上のインスタレーションはもしかすると初めてのことです。
安全を考えて大がかりな設営になりました。

 

昨年の夏休み、「あそVIVA☆びじゅつかん」の展示室にも鯉のぼりが登場しましたが、今回は庭園の除染をしましたので、外で展示することになりました。
やっぱり、鯉のぼりは空が似合います。

 
水に映る鯉のぼり。


吾妻小富士と鯉のぼり。



「五味太郎展」鑑賞のため、小学生が連日団体で来てくれています。


鯉のぼりは5月20日まで展示しています。庭園ですので、自由にご覧ください。

(この鯉のぼり展は、福島県立博物館、郡山市立美術館などでも同時に開催されています。)

(増)

「五味太郎作品展 絵本の時間」オープンしました

子供が大好き、大人も大好きな絵本作家、五味太郎さんの展覧会がはじまりました。



「みんなうんち」「みんながおしえてくれました」「ことわざ絵本」「がいこつさん」「かかかかか」「ねえ おはなししてよ」「ぽぽぽぽぽぽ」「あそぼうよ」「ももたろう」「まどから おくりもの」の10種類の絵本原画、175点が展示されています。
どれか読んだこと、ありませんか?



初日の講演会+サイン会には、五味さんがかけつけてくださいました。雨でしたが、多くの方が整理券のために並んでくださいました。



会場内には、絵本がゆっくり読めるコーナーや、「らくがき絵本」を体験できるコーナーなどもあります。
 

書籍販売、グッズコーナーも充実しています。手前に見えるのは「さる・るるる」のぬいぐるみです。



会期中、穂積保氏(こどもの本WAVE代表)によるギャラリートーク、県立図書館司書によるおはなしかい、内田由紀子氏(製本家)のワークショップ「親子で絵本をつくろう!」が開催されます。どうぞご参加ください。

(増)

美術館、再オープンしました!

皆様、お久しぶりです。

美術館は無事に建物の復旧工事と庭の除染作業を終え、4月7日土曜日、ほぼ2ヶ月ぶりに再オープンいたしました。

2012年度第1期のコレクション展の見所をご紹介しましょう。

まずは小川芋銭の《鍾馗図》。
入り口で仁王立ちになったごっつい表情の鍾馗さまが邪気を払ってくれます。
新学期に胸をはずませている福島の子供たちが、どうか元気で過ごせるように祈りをこめて。




2室目に移りましょう。
6月3日から開催される「ベン・シャーン」展に向けて、当館で収蔵しているアメリカの美術をご紹介しています。
ベン・シャーンが学んだアート・ステューデンツ・リーグで教鞭をとっていたジョン・スローン。
1930年代、ニューヨークの熱気を描き出したレジナルド・マーシュ。
アメリカの田舎の生活を取り上げたトーマス・ハートベントン。
アメリカで活躍していた国吉康雄、清水登之や石垣栄太郎など日本の画家たち。
そこにアンドリュー・ワイエスが加わります。
シャーンの芸術を育んだアメリカ・リアリズムの流れをご覧いただきます。




3室目は版画です。
「斎藤清 木版画の魅力 木目を生かす、版木をひっかく」と題して、技法の側面から斎藤清の木版画をご紹介します。
あわせて版木も展示していますので、是非ご覧ください。




ところで、彫刻はどこかとっつきにくいと思っている方はいらっしゃいませんか?
4室目では、石原コレクションの中から彫刻5点を展示しています。
これらの小彫刻たちは、作家の手が一つ一つの形を愛おしむように生み出していることを示しています。
落ち着いた雰囲気の中で、彫刻とのあらたな出会いを体験していただければ幸いです。




コレクション展は装いもあらたに、皆様のご来館をお待ちしております。

A.Y.

あっ!もうナイ!・・・除染作業続いてます。

美術館にとって年度末を象徴する重要な委員会があったり、かの有名な(そんなでもない?)美術鑑賞サポートツール「アート・キューブ」のガイドブックやチラシの発送作業に追われてブログ更新もちょっと途切れておりました。
今日、発送作業が一段落したので、除染の模様を確認しに行ったら、
「あっ!もうナイ!」


↑つい先日までうず高く積み上げられ、ブルーシートをかぶせられていた汚染芝が姿を消しています!


↑と、視線を右に移すと・・・。そう。先日掘削していた大穴に、すでに埋め立てられているのです。
後方では汚染芝をすくい上げ、ダンプカーに載せていくブルドーザーの姿が・・・。


↑大穴は汚染芝でマンタン状態。


↑ブルドーザーがせっせと汚染芝をすくい上げています。


↑ダンプカーは、例の大穴に汚染芝を放り込んでいます。


↑それにしても、この台形に盛られた土は何でしょう。不思議。
上に雪が積もり、不謹慎ながら、砂糖がけしたチョコレートケーキにも見えます。シュールな情景です。
 

もしかして、あの台形に盛られた土は、穴を埋めるフタの役割をする土なのでしょうか?
かぶせる土の放射線量は十分に低いということです。

(吉)

今日はマスクOK!

除染レポート、三日連続でさすがに気がひけてまいりました。
もしご不満の方あらば(「うんざりしたからやめて~」とか「もう分かったよ!」とか・・・)、当館までご連絡下さいませ・・・。

さて、今日はほとんどの芝を削り取り終わり、かき集めてブルーシートをかぶせていました。


↑「よっと!」。作業員さんたち、重しとなる土嚢を放り投げています。
土嚢でブルーシートの各所を押さえて固定。
今日はマスクをしていらっしゃる方、多いようです。OK!


↑その前景には、古代遺跡のように台形に盛り上げた土(気になる・・・。なにこれ?)と、汚染芝を埋め立てるための巨大な穴が・・・。


↑ブルーシートをかぶせられ、土嚢で固定された汚染芝。
後ろのトラックと比較すると、巨大な盛り土ならぬ、盛り汚染芝であることが分かります。


↑さっぱりきれいに。くどいようですが、芝を取り除いて0.3μSV/時。

(吉)

着々進行中・・・除染のことですが。

当館前庭の除染工事ですが、着々進行中です。
本日は池の脇、正面部分の芝生はがし作業が行われています。


↑ほとんどはがされました。小さく見える人影は荒木学芸員。
インフルエンザから復帰第1日目に、放射線量測定。
気になる値は約0.3μSV/時とのことです。以前の1/6~1/7に激減しました。


↑これなんだと思いますか?はがされた芝です。ものすごい量です。


↑近くで見るとさらに迫力です。


↑こちらでは、穴掘り続行中。


↑穴の隣には、土が台形に積み上げられて、まるで古代遺跡のようです・・・。


今日はマスクをしていらっしゃる作業員さんもいましたが、していらっしゃらない方も。
総務課長が、作業員さんにマスクをするよう言ってくれるとのことでしたので、少し安心しました。
作業員さん、マスクをしてください~。

(吉)

除染なう。穴掘り中!

前回の除染工事レポートが思いのほか好評でしたので(美術館たるもの、こんなことで好評になりたくないです・・・)、第2弾です。
進展があるたびに、ご報告したいと思います。
今回は昨日2月16日の模様です。
工事はさらに進んで、除染芝を埋め立てる巨大な穴を掘削しています。


↑穴の大きさ15×10m、深さ6m。完成半ばですが巨大です。もうちょっと近くに寄ってみましょう。


↑・・・でかい。


↑何度も言うようですが、作業員さん、マスクして~!1.6~2.0μSV/時の土煙もうもうです・・・。


ところで、本日2月17日朝の福島市は一面の銀世界でした。
除染作業も滞りがち・・・。


↑ヤレヤレ。どうしようかと相談中。


↑最近きな臭い画像が多いので、サービスショット(?)。景観だけは以前のとおり美しいんですけどねぇ。

(吉)

遅まきながら震災レポート4床篇

間があいてしまいましたが、「遅まきながら震災レポート」の第4弾です。
今回は事務室・廊下の床です。

当館のある福島市の震度は6弱でした。
その時、事務室とつながっている応接室にて、デザイナーさんと打ち合わせをしていた私。
最初の一撃からなみなみならぬ横揺れで、橋本学芸員はすぐに展示室へと急行。
私は、「もしかしたらじきに収まるかも」(実に甘かった・・・)と思い、デザイナーさんと一緒に様子を見ていました。
ところが、揺れは収まるどころか、激しくなるばかり。

「このままではまずい。展示室のお客さんを誘導しに行かなくては」と思った私は、席をたち、事務室を通って展示室へ行こうとしました。
ところが事務室に出たところで、歩けないほどのものすごい揺れ。
立っているのがようやく。という状態でした。
総務課の職員の事務机から次々と引き出しが飛び出して、事務机が半倒れになり、書類やファイルが床中に飛び散りました。
飛び出してきた副館長が「これは一体なんなんだべ!」(福島弁(^_^;))と叫んだのを覚えています。
そんなことあんな状況下で私に聞かれても!(笑)

その後少し揺れが収まったところで、エントランスホールに走り出ましたが、そこで最大級の激震。
もはや立っていることもできず、総務課の職員さんと一緒に館長室脇の石の壁にへばりついていたのでした。

ということで、その激震をくぐり抜けてきた事務室や廊下の床はいまやこんな状態です。


↑事務室ソファーの下にも。長靴姿の足が見えているのは、除染工事の方。総務課職員と立ったまま打ち合わせ中。


↑かなり大きいです。


↑私が今作業している机の下にも。


↑こちらもかなり。パーテーションを超えて2mほど広がっています。


↑こちらは事務室前廊下。廊下いっぱいに広がっています。今度震度6がきたらどうなるんだろう・・・(不安)。

(吉)

除染なう!

現在、福島県立美術館は庭園除染工事と災害復旧工事のため休館中です。
そこで、本日はこの除染工事の模様をレポートしたいと思います。
福島の方は「もう見飽きたよ・・・(-_-;)」とおっしゃる方もいるかもしれませんが、お許し下さい。
県外の方は、こんな情景、もちろん初めてですよねぇ。


↑ベロリとはがされた芝生之図。
当館の前庭の芝生は、ご多分に漏れず高く2μSV/時弱あります。
(雪が降り積もると、水の遮蔽効果で2~3割ほど低くなりますが)
そこで、「芝生をはがす」という除染工事が行われるわけなのです。


↑美しい芝生がはがされて、野球のグラウンドのようになっていきます。
はがした芝生がどうなるのかって?
当館の敷地内に広さ15×10m、深さ6mの巨大な穴を掘り、埋め立てられます。


↑埋め立てられた汚染芝は、中間貯蔵施設が決まるまでの間そのまま敷地内で保管します・・・。
中間貯蔵施設は一体いつ決まるんでしょうか?
まさかこのままずっと・・・なんてことないでしょうねぇ。
それにしても、桜井造園の作業員さん、マスクしてください~!

(吉)

館長講座最終日

2005年4月から続いてきた館長による美術鑑賞講座。略して「館長講座」。
テーマは「日本の近代美術」です。
月に1回、第三土曜日に、日本の近代美術について貴重な作品図版を使って時には力強く、時にはまったりと語る人気講座でした。
常連さんも数多く(意外にも?熟年男性にも根強い人気があったんですよ!)、夏の殺人的な暑さにもマケズ、冬の凍てつくような寒さにもマケズ、通ってくださいました。
感謝の念にたえません。

館長が今年度(今年3月)で退任すること、そして、当館が2~3月、前庭の除染作業と建物の災害復旧工事で休館することから、本日1月21日が最終講義でした。
雪が降りしきり、足元のお悪い中、みなさんお集まり下さいまして、ありがとうございました!


↑「館長、熱弁をふるう」之図


↑「館長、赤ちゃんもあやせます」之図
最終講義後、生まれたばかりの赤ちゃんを抱いて元事務補助の女性が訪ねてきてくれました。
その女性と赤ちゃん、館長講座を聴きにきて下さった福島市出身の画家佐藤幸代さん、福島県立美術館
友の会の丹治会長さん、荒木学芸員と共にパチリ!

(吉)

美術館の放射線量測定

今回は、当館で行っている放射線量測定の一端をご紹介します。
世界広しと言えども、定期的に放射線量測定を行っている美術館は福島県内の美術館、数館くらいでしょうか・・・。

まず、測定器(サーベイメーター)ですが、ちまたでよく売られている簡易型線量計とはちがって、日立アロカメディカル社製の本格派(と言っていいのかどうか・・・)
聞くところによるとお値段も簡易型線量計とは二桁くらい違う本格派。


↑「さっ!計測するわよ!」之図。


↑原子力環境センターや山梨管工業の文字が記された金属製ケース。
以前お借りした中には富山大学のサーベイメーターもありました。
日本全国からかき集められている感じがします。


↑左が、γ線計測に使用される、日立アロカメディカル社製シンチレーション式サーベイメーターTCS172。
右が、β線計測に使用される、同じく日立アロカメディカル社製GMサーベイメーターTGS146。
ものすごく重厚感が・・・。こんなものを使う日が来るとは夢にも思っていませんでした・・・。

(吉)

こちらも毎年恒例、学校連携ワークショップ!

こちらも毎年恒例の学校連携ワークショップ「アーティストinスクール」です。
エントランスホール2階に、昨年の学校連携ワークショップで中学生や高校生が制作した作品を展示しています。

昨年のお題は、「光で遊ぶ-メディアアート」。
講師は東北芸術工科大学准教授のメディアアーティスト松村泰三さんです!

まず、安達郡大玉村立大玉中学校、福島県立会津学鳳中学校・高等学校、会津若松市立一箕中学校のみなさんが参加してくれた、「光の箱」。
どんなんだと思うでしょう?


↑こんなんです。え?もっとよく見たい?ハイハイ。


↑幻想的でしょう。窓の外の雪景色とあいまって、この世のものとは思われぬ美しさです。


↑え?もっとアップで?しょうがないなぁ。


↑どうよ、どうよ。(エッヘン)


制作方法もパネルにてご紹介しています。ぜひ足をお運びくださいね。
さて、もうひとつの昨年のお題は「コマ撮りアニメーション」。
こちらは当館のご近所の福島県立工業高校情報電子科のみなさんが参加してくれました。
講師はやはり、松村泰三さんです!

アニメと言っても、セル画をたくさん描くのではなく、デジタルカメラの画像を利用したいわば「実写版アニメ」です。
これは実際にテレビ画面で見てもらわないと面白さが伝わってこないのですが、ちょっとご紹介。

 

人間サーフィンあり(どんな意味かって?あなたも見れば分かる!)、ジャッキー・チェンばりの(古い?)格闘技ありの楽しい映像作品に仕上がってます。
突っ込みどころもマンサイ!
テレビ画面にエンドレスで映し出していますので、どうぞ突っ込みながら見てくださいね!

「光の箱」も「コマ撮りアニメーション」も「美術館への年賀状展」と同じく今月末まで展示しています。ぜひ足をお運びください。

(吉)

年賀状展舞台裏

美術館への年賀状展舞台裏をちょこっとだけご紹介しましょう。

年明け早々から年賀状展の下準備に入ります。
担当学芸員は年賀状を整理して、色模造紙に貼り付けたり(なにせ700通以上あるのだからタイヘンです)、オーナメントを考えたり、頂いた年賀状全通にお返事を出したりと、休みを返上して大忙し。
1月11日、オープン前日の閉館後に展示にかかります。


↑学芸員総出です。写真なんて撮ってる場合か、みたいな。


↑満足感に浸るひととき・・・。

(吉)

2012 美術館への年賀状展、オープンしました!

福島県立美術館毎年恒例、「美術館への年賀状展」オープンしました!




↑橋本学芸員画伯力作。昇り龍の図。



小学校一年生から中学校三年生までのみなさんからいただいた734通が展示されています。
そのうちの何枚かをご紹介しましょう。


↑かわいいです。あけましておめでとう!


↑こっ、これは・・・。もしかして蛇じゃなくて、龍の胴体?


↑うぬぬ。ここにも同じアイデアを思いついてしまったお友だちが・・・。


↑愛嬌のある龍です。にこにこ顔がいいですね!


↑龍の胴体はビーズをくっつけて表現しています。キラキラ輝いてきれいですね。


↑震災への思いが綴られています。


↑大人っぽいモノトーンの画面です。影絵のように龍が表されています。


↑点字の年賀状も!


みなさん、ありがとう!今年はよい一年になりますように。

(吉)

福島市は雪模様!

今年初の開館日と思いきや、福島市はあいにくの雪模様となってしまいました。
増渕学芸員の常設展示室レポートにも当館の雪景色写真がアップされていましたが、本日の雪景色ぶりを幾枚かの写真でご紹介しましょう。


↑当館前庭。吹雪きまくってます・・・。フェルナン・レジェの彫刻《歩く花》も寒そう!


↑当館の裏庭と、当館の後ろにひかえる信夫山。《雪景図》とでも呼びたいような風景です。


↑これな~んだ?つららです。当館二階の中庭に面した軒先にびっしり。屋根からも雪がダダ崩れ。ヤレヤレ。


今現在小康状態となっていますが、また夕方から降り出すんでしょうかねぇ。
こんな悪天候の中でも、当館を訪れて下さるお客様はいらっしゃって、感謝の念にたえません。
13時45分現在10名も!(え?少ない?)
ありがとうございます!

(吉)

コレクション展III、マイナーチェンジしました。

2012年、今日から開館です。コレクション展IIIは年末から引き続きですが、
版画など少しだけ展示替をしました。



新しく出た作品の中からご紹介します。森田恒友《日本風景版画第二集会津之部》の「檜原湖畔」。
恒友が大正5年に会津を訪れて取材したものです。



シャガール《死せる魂》(1923-25年)。祖国ロシアの作家、ゴーゴリの小説を版画にしたもの。
亡命したシャガールの、故郷への思いが込められています。



斎藤清の《会津の冬》(1970-96)は「交通標識」「洗濯物」が描かれているもの特集です。
生活感あるモティーフでも、斎藤さんの手にかかるとモダンに変身。ちょっと今日の美術館の景色みたいです。

 

「河野保雄コレクション展」でも、竹久夢二、武井武雄の版画、ガラス絵などを展示替しました。
比べてご覧いただきたいのが二羽の鳥。佐藤玄々(朝山)の圧倒的技術を見せつける《青鳩》(1930年)と、
画家・鶴岡政男の手びねりのような《鳥》(1951年)。



 

1月31日まで開催しています。

(増)

あけましておめでとうございます!

あけましておめでとうございます!
昨年は大変な年でしたが、今年は少しでも進展が見られる年になってほしいと思います・・・。

今年は私宛のお年賀状に「ブログ見てるよ」と書いて下さった方が少なからずいて、びっくり!新年早々モチベーションが一気に高まりました(笑)。

さて、福島県立美術館スタッフはみな帰省先から戻ってきまして、本日4日より出勤。
無事常設展示室の展示替作業を行いました。

1月12日(木)から始まる「美術館への年賀状展」の準備も着々と進んでいます。
小中学生のみなさんからの年賀状の数々が続々到着していまして、嬉しい限り。
今年の特徴は中学生のみなさんからの年賀状が多かったことです。
数にして実に449枚!(2012年1月4日17時30分現在)
例年の実に数十倍という多さです。
部活や勉強で忙しいところ、力作を送ってくれてありがとう!
小学生のみなさんの年賀状も208枚。(2012年1月4日17時30分現在)
こちらは例年より少なめでしたが、かわいらしい年賀状をありがとう!


↑「合格祈願」の文字が目立つのは、泉崎中学校3年生のみなさんの年賀状。
受験がんばってくださいね。風邪なんかひかないようにね。


↑こちらは泉崎中学校2年生のみなさんの年賀状。むむむ。できる!


↑庭坂小学校1年生のみなさんの年賀状。
雪だるまや梅、羽根つきの羽根、龍が切り絵の手法で表されています。
色とりどりで華やか。お正月らしいですね。


この「美術館への年賀状展」は1月11日に展示作業。1月12日からみなさんにご覧いただけます。
エントランスホールに展示しますので無料です。(ココ重要なポイントですよね!)
お時間ありましたら、ぜひいらしてくださいね。

(吉)

明日28日から年末年始休館です。

2011年も残すところわずかとなりました。今年は辛く悲しい出来事が起きてしまいましたが、その一方で多くの人との繋がりを強く感じた一年だったように思います。


明日2011年12月28日(水)~2012年1月4日(水)の間、当館は年末年始の休館となります。

2012年1月5日(木)~31日(火)は常設展III期を、版画作品など一部展示替えをしてご覧いただけます。
そして1月12日(木)~31日(火)は当館エントランスホールで新春恒例の小・中学生の展覧会「美術館への年賀状展」を開催します。

詳しくはこちら↓
http://www.art-museum.fks.ed.jp/activity/nengajo.html




ただいま小・中学生のみなさんが作った手作りの年賀状を募集しています。
新しい年への願い、目標などを1枚のハガキに込めた作品を美術館に展示してみませんか?
みなさんの力作をお待ちしています。(直接お持ちいただける方は美術館の裏手「通用口」へお渡し下さい。)

2012年が幸せな一年になりますよう願いを込めて…。

(橋)