福島県立美術館ブログ

「アートカード★チャレンジ」観覧に東高の生徒さんが来てくれました

2月22日(金)、午前と午後の二回に分かれて、福島東高校の生徒さん達が来館しました。

現在開催中の「ギャラリーF 2019 コレクション再発見展」のひとつ「アートカード★チャレンジ」は、福島東高校のみなさんに展示のアイデアを出してもらいました。

今日来館してくれた、美術を選択している2年生のみなさんは、アートカードを使いながら、1人ずつ展覧会の企画書を考えました。

43名分の企画書の中から美術部の生徒さん達に選ばれたテーマは「家族」。

46点の作品が4つのテーマに分かれて展示されています。

みなさんじっくり一点一点を見ていました。

 

24日(日)は、今回中心になって活動した東高校の美術部の生徒さん達によるギャラリートークを開催します。

展覧会を考えていくまでの流れや、生徒さん達自身が作品からどのようなことを感じとったのかなどを、作品を前にお話しします。

1階の企画展示室にて14:00から。

事前の申し込みは不要です。参加をご希望の方は展示室入口にお集まりください。

 

「福陽美術会100年」ギャラリートークを開催しました

現在当館では1階企画展示室で「Gallery F 2019 コレクション再発見」展を開催中です。

2月10日(土)は「福陽美術会100年」展について、担当学芸員によるギャラリートークを開催しました!

会場をめぐりながら、福陽美術会結成の経緯や活動内容、そして所属していた作家たちについて紹介しました。

それぞれの作家の画風や、魅力などに触れながら、約1時間来場者のみなさまと福島の日本画100年をたどっていきました。

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

 

 

次回の「福陽美術会100年」関連イベントは下記のとおりです。

ギャラリー対談

「東北の日本画家群像-秋田と福島を中心に-」

・日時:3月2日(土)14:00~15:30

・会場:企画展示室(申し込み不要、聴講無料)

・講師:山本丈志氏(秋田県文化振興課学芸員)×堀宜雄(当館学芸員)

 

また、もうひとつの企画「アートカード★チャレンジ」では、下記の関連イベントを開催します。

福島東高校生徒によるギャラリートーク

・日時:2月24日(日)14:00~

・会場:企画展示室 (申し込み不要、聴講無料)

 

ぜひご来館ください!

「Gallery F 2019 コレクション再発見」展はじまりました!

本日より、1階企画展示室にて「Gallery F 2019 コレクション再発見」展がはじまりました。

当館のコレクションを様々な角度から紹介するこの企画は、今回で3回目を迎えました。

今回は「アートカード★チャレンジ」、「福陽美術会100年」ふたつの企画を開催しています。

それぞれ簡単にご紹介します。

 

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まず、入ってすぐの部屋の「アートカード★チャレンジ」展。

当館では2017年度からアートカード『ぽけっとアート』の貸出をはじめました。

この展覧会では、福島県立福島東高等学校の生徒達が、アートカードを使って考えたテーマと作品を元に、それを実際に当館のコレクションを並べて再現しています。

テーマは「愛のかたちと家族のかたち」

このテーマを、さらに4つのセクションに分けて作品を選びました。

 

展示する順番や位置も、模型を使って考えました。

今回はアートカードの作品だけでなく、他のコレクションにも範囲を広げて選んでいます。

展示されている作品は全部で46点。

高校生たちはどのようなセクションを設け、どのような作品を選んだのでしょうか?

それぞれのセクションにつけられた、美術部の生徒さんのコメントもご覧いただきながら、ぜひお楽しみください。

 

会場内では、生徒たちが展覧会を考えるまでの活動風景もパネルで紹介しています。

エントランスホールには、『ぽけっとアート』体験コーナーもあります。

 

2月24日(日)は、福島東高校美術部の生徒さん達によるギャラリートークを開催します。 

ぜひご来場ください!

 

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通路を通って先に進むと、「福陽美術会100年」の会場に入ります。

この展覧会では、福島県出身の日本画家によって結成された美術団体である「福陽美術会」の活動を振り返ります。

1919年4月に東京で結成された福陽美術会。

福陽美術会創設の先頭に立ち、自ら会長となった勝田蕉琴(かつたしょうきん・棚倉町生まれ)。

荻生天泉(おぎゅうてんせん・二本松市生まれ)や太田秋民(福島市生まれ)。

 

坂内青嵐(ばんないせいらん・会津美里町生まれ)や湯田玉水(南会津町生まれ)。

 

酒井三良(三島町生まれ)や角田磐谷(つのだばんこく・石川町生まれ)、大山忠作(二本松市生まれ)・・・など

  

官展系の作家を中心に、大正新南画など会派を越えて福島県の作家が結集しました。

会場では寄せ書きや資料なども展示しています。

展示点数は資料を含め約70点。

福島の日本画100年を振り返ることができる展覧会です。

10日(日)、14時からは会場内で「福陽美術会100年」のギャラリートークを開催します。

申し込みは不要です。

ご希望の方は企画展示室会場入り口にお集まりください。

 

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「Gallery F 2019 コレクション再発見」展は、3月10日(日)まで開催しています。

観覧料は無料です。ぜひご来館ください。

館長講座開催しました

1月19日(土)当館講義室にて、館長講座「古典に帰れ-西洋美術の巨匠たち-」を開講しました。

第5回目の今回のテーマは、「バロック(1)カラヴァッジオ、ルーベンス、ヴェラスケス」。

作品が描かれた背景や、描かれた人物のポーズや筋肉の表現、人物同士の関係性など・・・

様々な視点から、ひとつひとつの作品についてじっくりとお話しました。

 

次回は3月に開催します!

 

第6回 3月9日(土) バロック(2)レンブラント、フェルメール

※3月のみ臨時休館にともない第2週(3月9日)の開催となります。

時間:10:30~12:00

場所:美術館講義室(聴講無料)

*各回の進行具合で内容が変更になる可能性もございます。

*本年度は事前申込を不要としていますので、聴講ご希望の方は直接会場までお越しください。 

ご参加をお待ちしております!

 

2018コレクション展第Ⅳ期

美術館では年明け1月8日より、常設展第Ⅳ期を開催しております。本年度最後の常設展です。

 

一室目は、現代の日本画にフォーカスを当てた内容です。ガラスケースの中には、福田豊四郎、仲山計介、佐藤多持の屏風が並びます。豊かな色彩や幾何学的な構図の面白さを感じられるでしょう。

 

 

向かい合う壁では、朝倉摂の作品を素描も含めて展示しています。スケッチだけ見ていても、画力の高さが充分に分かります。

   

 

奥に進むと、神秘的な世界を描いた星野眞吾、そして上野泰郎の大作が2点あります。人体のスケッチも併せて展示していますので、そちらもご覧下さい。

  

 

そして、この部屋で一番大きいのが横山操の作品。圧倒的な存在感を放っています。

 

 

続いて二室目では、近代の洋画を展示しています。

大正期の作品では、万鉄五郎、岸田劉生、恩地孝四郎、関根正二、木村荘八など。 

 

 

昭和に入ると大型の作品が増えてきます。元永定正、山口長男など具体の作品、杉全直、脇田和が一面に並びます。

 

 

そのほか、福島にゆかりのある作家として、鎌田正蔵、土橋醇、若松光一郎、田口安男の力作を展示しています。

 

広い空間で一望すると、作品が持っている美しさをとてもよく感じられますね。

 

三室目は、海外の作品展示です。アメリカ美術では、ベン・シャーンとジョン・スローンを展示しています。

 

今期のベン・シャーンは、19世紀末にフランスで起きたドレフュス事件を題材にしたシリーズとポスター画をご覧頂けます。

 

 

フランス美術では、ドーミエの風刺画が一面に並びます。人の特徴を的確かつユーモラスに表現する手腕には驚きです。

  

 

 そのほか、石原コレクションからロダンの彫刻を3品展示しています。ロダン独特の人体表現ですが、生命感溢れる美しさが感じられます。

 

 

最後の部屋は、斎藤清の木版画と日和崎尊夫の木口木版を展示しています。

今期の斎藤清の内容は、季節に合わせて「会津の冬」シリーズです。描かれているのは豪雪の様子ですが、画面からはどこか温かみが伝わってきます。

 

 

もう一方では、木口木版の魅力をテーマに、日和崎尊夫と柄澤齊(後期展示)を取り上げました。

木口木版とは、ハンコなどの印材に用いるつげや椿などの硬い木の木口(木を輪切りにした面)を版材に用いる版画技法です。

前期展示の日和崎尊夫は、詩画集『卵』を展示しました。至近距離で見ても確認しきれないほどの細密な線で版が彫られています。詩と併せて鑑賞することで、作品の幻想的な世界に浸れます。

 

 

現在開催中の常設展Ⅳ期は3月10日まで。

温かい美術館の中で作品を見てほっと一息つくのも、素敵な冬の過ごし方でしょう。

みなさまのご来館をお待ちしております。