カテゴリ:教育普及

創作プログラム「テンペラ絵具を作って描こう」①

9月29日、10月6日、14日、22日の4日間、当館実習室にて「テンペラ絵具を作って描こう」を開催しました!

講師は、画家で山形大学教授の小林俊介先生です。

初日はこれから制作を進めていく上でとても重要な下地作りです。

今回はシナベニヤに和紙を貼ったものをご準備いただきました。

下地に塗る材料を準備していきます。

山形大学の学生さんもお手伝いに来てくれました。

できるだけ均一に塗っていきます。

 

刷毛で慎重に塗っていきます。

横から見ると、均一に塗れているのか分かりやすいです。

 

乾燥を待つ間に下図を考えます。

模写の場合は、先生にご準備していただいた図版からコピーを取ります。

模写する絵にトレーシングペーパーを重ね、鉛筆で主要な線をたどっていきます。

自分で絵を考えてきた方や、写真を元にして描く方などもいました。

1日目はここで終了!

次回に向け、下地の乾燥をします。

 

創作プログラム「大地の絵具で絵を描こう」開催しました!

8月17日(土)、創作プログラム「大地の絵具で絵を描こう」を開催しました!

講師は、福島県田村市出身で現代美術家として活躍している佐藤香さんです。

はじめに、これまでに香さんが制作した作品を紹介してもらいました。

香さんは各地で行われているアートイベントで滞在制作を行っています。

描くのに使っているのは、その土地で集めた様々な色の土や炭、植物など。

土の色といえば、茶色が思い浮かびますが、茶色でも明るい茶色や赤っぽい茶色、焦げ茶などと少しずつ異なります。

いつもどのようにして作品を描いているのか紹介していただきました。

最後に今日の活動について説明します。

参加者のみなさんには、自宅の周りにある土や葉っぱなどを集めてきてもらいました。

さらに、美術館の周りの庭に土などを集めに行きます!

 

スコップで土を掘り、袋に入れていきます。

土の他にも、葉っぱや木の実、セミの抜け殻なども集められていました。

とても暑かったので外での活動は20分で終了!

みなさん集めた物を手に、エントランスホールへ向かいます。

 

集合したら、一人一人から拾ってきたものと、場所を教えてもらいました。

 

美術館の庭園は、同じ敷地内なのに場所によって土の色が違っていました。

普段は注目せずに歩いていたので、美術館スタッフにとっても発見でした!

 

いよいよ、集めた素材を使って大きな和紙に絵を描いていきます!

 

まず、香さんから土を使ってどのように絵具を作るのか説明がありました。

カップに土を入れ、水と木工用ボンドを入れ、筆でよくかき混ぜます。

これで絵具は完成です!

参加者のみなさんも作ってみました。

 

今回は香さんが今までに各地で集めた土も絵具に使わせていただきました!

土の種類によって、混ざりにくいものもあります。

みなさん水とボンドの配分を工夫しながら絵具を作っていました。

絵具ができたら、まずは小さな画用紙に試し描きしてみます。

土絵の具に慣れてきたところで、今度は大きな和紙に描いていきます。

  

細い筆で丁寧に。大きな刷毛で大胆に。葉っぱのかたちを写し取ったり。

 

みなさん自由にのびのびと描いていきます。 

お昼休憩をはさみ、制作を続けました。

 

完成したところで、最後は作品鑑賞会!

みんなで一つ一つの作品の周りに集まり、じっくりと見ます。

作者からは、どんなことをイメージして描いたのか、土の絵具を使ってみた感想などをお話ししてもらいました。

 

 

みなさん素敵な作品が完成しました!

佐藤香さん、ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!

「ロボット教室」開催しました。

8月3日(土)創作プログラム「ロボット教室」を開催しました。

 

当館で開催中の「やなぎみわ展 神話機械」では、京都、高松、前橋の大学、高専、そして福島工業高校の生徒が制作に携わったマシンが展示会場で動きます。

今日のワークショップは、それぞれのマシンの仕組みと動きを美術館で鑑賞することから始まりました。

左は高松でつくられた拍手をするように光ながら振動するマシンです。

右は前橋でつくられた胃カメラのように動くのたうちマシンです。

左は京都でつくられた言葉を話し、光を放ち、会場を動き回るメインマシンです。

右は福島工業高校の生徒が制作に携わった物を投げるマシンです。

 

美術館での鑑賞の後、福島工業高校の実習室へ徒歩で移動しました。

講師は福島工業高校の吉田健先生です。

マイコンを使った回路をつくる説明です。分からないことは工業高校の生徒が優しく教えてくれます。

 

これらをつなぎ合わせてパソコンでプログラムをつくりLEDを点灯させます。

 

回路とプログラムをつくって読み込ませます。とても真剣です!

 

数字を変えることで点滅する速度が変わったり、複数のLEDを点灯させることができました。

 

子ども達の飲み込みの早さには驚きです。今日の体験を応用して電子工作を楽しんでください。

吉田先生、高校生のみなさん、参加いただいたみなさま、本当に暑い中ありがとうございました!

創作プログラム「橋本章的カオスとベタ塗り」③

◆◆◆3日目:タブロー制作(後半)カオスペインティング◆◆◆

6月8日(土)、講座最終日

いよいよ最終回です!

前回の続きを進めていきます。

2階の常設展示室に全員で行き、 橋本章作品にある幾何学的なかたちや、ベタ塗りの部分に着目してもう一度作品を見てみました。

 

作品には積み木のブロックのようなかたちや星などが描き入れられています。

また、大きく塗りつぶすことによって「強調と省略」をしています。

 

実習室に戻り、制作に入ります。

前回まではアクリル絵具を用いていましたが、今回からは油絵の具を使います。

文字など主役脇役のシルエット以外のスペースを塗りつぶしたり、グラデーションを作ってみたり・・・

 

 

 完成した後は、作品にサインを書き入れます。

 そして、タイトルを考えました。

橋本章作品のタイトルには《ぴーひゃらこ》や《なまけもの》などというものもあり、ユニークです。

大町さんからは「橋本章さんが”むむむ!”と唸るような言葉で命名しましょう!」とアドバイスがありました。

ここまでできたら、最後は鑑賞会。

参加者がお互いに作品を鑑賞し合い、作品の隣にコメントを記入したふせんを貼っていきます。

 

大町さんによる生演奏会もしていただきました!

 

橋本章作品の魅力に触れながら作品を制作する、濃い3日間となりました!

大町亨さん、参加者のみなさま、ありがとうございました! 

 

創作プログラム「橋本章的カオスとベタ塗り」②

◆◆◆2日目:タブロー制作(前半)カオスペインティング◆◆◆

まずは前回の振り返り。

カオスドローイングの続きを終えた後、当館以外の会場の「橋本章展」展示風景をスライドでご紹介いただきました。

当館以外の会場でも、たくさんの橋本章作品を展示しています。

 

いよいよキャンバスへ描く活動に入っていきます!

まずはF10号のキャンバスにアクリル絵具で描いていきます。

 

使っていいのは面相筆のみ。模様、文字、数字、記号などですきまを埋めていきます。

 

途中で、手描き以外の要素も加えていきます。

まずは大町さんにやり方を実演していただきました。

油絵具と水の反発作用を活用してコラージュ用のパーツを作ったり、ペトロールを画面にまいて油絵具をたらしてみたり・・・。

手描きとはまた違った、面白い模様が画面にあらわれてきます。

今回の活動はここまで。

描いた部分を次回まで乾燥させておきます。

 

創作プログラム「橋本章的カオスとベタ塗り」開催しました

6月1日(土)、2日(日)、8日(土)の3日間、当館実習室にて「橋本章的カオスとベタ塗り」を開催しました!

講師は美術家の大町亨さんです。

このプログラムは、当館常設展で開催中の特集展示「生誕100年記念 橋本章展」に合わせたものです。

橋本章の展示は、当館の他にも伊達市梁川美術館、あだたら高原美術館 青-ao-、

川俣町羽山の森美術館、ギャラリー伊達の5会場で開催しています。

(開館時間や会期は異なりますので、それぞれご確認ください)

 

◆◆◆ 1日目:橋本章をめぐる話とドローイング ◆◆◆

 

実習室で3日間の活動の流れについて説明の後、橋本章作品が展示されている常設展示室に移動しました。

まずはじっくり作品をみてみます。

一通りみた後で、大町さんからお話を伺いました。

今回講師をお願いした大町さんは、美術教師であった橋本章に中学生の頃に教わっています。

教師として、画家として、橋本章がどのような人物であったのか、どのような人々に影響を与えたのか・・・。

思い出深いエピソードとともに紹介していただきました。

 

実習室に戻り、早速実習に入ります。

今回のプログラムは、「混沌をつくりだすこと」、「強調と省略」がポイントです。

まずは鉛筆によるドローイングです。

一つ目のテーマは「線の集積」

鉛筆を画面から離さずに“線”をひたすら描き続けます。

鉛筆を3本まとめて持って描いてみたり、ぐるぐると円を描くようにしてみたり・・・

みなさん黙々と鉛筆を動かしていきます。

最後に好きなバランスを感じるところを見つけ、四角に切り抜かれたマットを使い周りを消していきます。

 2つ目のドローイングのテーマは「記号の力」

文字や数字、記号などを主役にして描いていきます。

文字や数字、記号を枠いっぱいに大きく描き、輪郭に肉付けをしたり、トーンを変えてみたりしてみます。

文字や記号に性格や力を与える!という気持ちでと大町さんからのアドバイスを受けながら制作を進めました。

1日目はここで終了。

次回からはタブロー制作に入ります。

 

「イメージの手がかり~おもしろ紙コップを作る~」開催しました。

5月26日(日)創作プログラム「イメージの手がかり~おもしろ紙コップを作る~」を開催しました。

講師はベニヤ板造形作家の横山信人さんです。

日々の生活の中で無意識に使っているものには、使う人のことを考えた見えない工夫が隠れています。

今日は、その工夫を見つけながら紙皿でポンプを作って、紙コップを飛ばします!

 

はじめに紙コップを飛ばすためのポンプを作ります。

 

カッターナイフやハサミを使って切り込みを入れ、空気がもれないようにセロハンテープを丁寧に貼ります。

紙皿のふちの形、厚みや凹凸「なぜ?」がたくさんつまっています。

 

ポンプができたら、子どもたちがアイディアを発揮します。描いたり、つけたり、創ること、工夫することを楽しみます。

 

完成した作品、うまく飛びました!

 

楽しいだけでなく、普段当たり前だと思っていることに「なぜ?」を見つける大切さを確認する貴重な時間になりました。

 

ワークショップ終了後、横山さんの作品を視るだけでなく、特別に触らせていただきました。

みんな興味津津です。この好奇心が子どもたちの大きな成長につながります。

横山信人さん、参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

 

 

若冲ぬりえに挑戦!

3月26日から開幕した「東日本大震災復興祈念 伊藤若冲展」は、5月6日に終了しました。

たくさんのご来館、ありがとうございました!

 

会期中、エントランスホールでは「若冲ぬりえ」のコーナーを設けていました。

ぬりえは下記の3作品を元にしていました。

《百犬図》(部分) 個人蔵

《果蔬涅槃図》(部分) 京都国立博物館蔵

《伏見人形七布袋図》国立歴史民俗博物館蔵

 

小さなお子さんから大人の方まで、連日たくさんの方々にぬりえのコーナーで楽しんでいただきました。

ぬりえをすることで、作品をもう一度じっくり見たり、描き方に注目したり…。

若冲作品の魅力を改めて感じる機会になればと思います。

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!

「すきなもので自分の顔をかいてみよう!」開催しました

3月3日(日)創作プログラム「すきなもので自分の顔をかいてみよう!」を開催しました。

講師は画家であり女子美術大学助手の坂内直美さんです。

F10号のキャンバスに、好きな食べ物、好きな色など、自分の好きなものをかき集めて、色々な画材で自画像を描きます。

クレヨン、色鉛筆、油性ペン、木炭、アクリル絵の具、油絵の具など色々な画材があります。

スパンコール、モール、ビーズも今日は画材です。

 

坂内さんの参考作品です。抽象・具象問わず自分の描きたい方法で作品を制作します。

 

坂内さんのアドバイスを聞きながら構想を練ります。

 

色々な画材で、思い思いに作品を仕上げていきます。

 

色面と線描の対比が絶妙です!

 

わくわくする絵の具の使い方を教えてもらいました!

 

最後は全員の作品を並べて鑑賞会です。

どの作品も魅力的です!

 

自分の作品について一人一人発表をしていただきました。

坂内直美さん、参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

 

館長講座開催しました

1月19日(土)当館講義室にて、館長講座「古典に帰れ-西洋美術の巨匠たち-」を開講しました。

第5回目の今回のテーマは、「バロック(1)カラヴァッジオ、ルーベンス、ヴェラスケス」。

作品が描かれた背景や、描かれた人物のポーズや筋肉の表現、人物同士の関係性など・・・

様々な視点から、ひとつひとつの作品についてじっくりとお話しました。

 

次回は3月に開催します!

 

第6回 3月9日(土) バロック(2)レンブラント、フェルメール

※3月のみ臨時休館にともない第2週(3月9日)の開催となります。

時間:10:30~12:00

場所:美術館講義室(聴講無料)

*各回の進行具合で内容が変更になる可能性もございます。

*本年度は事前申込を不要としていますので、聴講ご希望の方は直接会場までお越しください。 

ご参加をお待ちしております!