カテゴリ:教育普及
「親子で作ろう! シルバーアクセサリー」開催!
様々な宝飾作品が展示されることにちなんで開催いたしました。
竹田さんからは、純銀粘土のこと・制作の流れと注意・作品例などについて説明を頂きました。
全体のザックリとした流れは、デザインを考える→粘土成形→乾燥→研磨→焼成→研磨で完成です。
デザイン考え中。指輪にするか?ネックレスにするか?
でも粘土は意外に扱いが難しいのです。(慣れるまでは)受講された皆さん、悪戦苦闘です。
今回は、特別にアシスタントの方が4人も来て下さいました。(心強い)
成形が終わり乾燥(約20分)の後は研磨の作業に入ります。
粘土は乾燥の後はカチカチになりますが、力を入れて握るとパリンと割れてしまうので、
慎重に研磨しなくてはなりません。
繊細な作業が続きます・・・でも皆さん楽しそうです。
次は焼成です。本日は美術館の七宝焼き用の電気炉を使います。
800度〜840度ぐらいで、約20分から30分ぐらい焼きます。
焼くと1割2割小さくなるので、それを見込んで粘土を成形するのがこつだそうです。
焼成されると、粘土は純銀(金属)になります。(不思議ですねぇ)
後はひたすらヤスリがけ。スポンジ研磨剤→磨きベラ→シルバークロスで磨きます。
磨くと磨くだけ輝きだします!(「おおっ!」と皆さんから歓声があがります)
そしていよいよ完成です!
羽の形をしたネックレス。
模様をあしらった指輪。
かわいい猫と鳥のアクセサリー。
羽の形をしたキーホルダーに、おしゃれな指輪。
ばらの花の指輪などなど。
キラキラ輝く素敵な作品が完成して・・・。
みなさんの笑顔もキラキラ輝きました!
GWの素敵な思い出をお持ち帰りです。
おしまい。
美術館では年間を通じて、大人の方、お子さん、ご家族の方々が気軽に参加頂ける
楽しい創作プログラムをたくさん実施しております。
情報は、当ホームページ、美術館ニュース、展覧会チラシまたはポスターなどをご覧ください。
ご応募は、美術館総合受付、電話、ホームページで受付しております。
ぜひ、展覧会とあわせて美術館創作プログラムをお楽しみください!
皆さまのお越しをお待ちしております!
「コラージュでつくるブックカバー」開催しました
3月12日(日)、当館実習室にて「コラージュでつくるブックカバー」を開催しました。
講師は、キャッサバコラージュデザインの佐藤洋美さんです。
ハンドメイドの時計である「Time lag」の制作、HPやチラシなどのグラフィックデザインなど様々なお仕事をされています。
今回は、紙の表情を知りながら、包装紙や古い雑誌を使ってブックカバーをつくります。
まずは台紙となる紙が一人1枚ずつ配られます。
参加者のみなさんには事前にブックカバーをかけたい本を持参してもらっていました。
持ってきた本のサイズに合わせて、紙を折ります。折り目を外側にすると、しおりを収納できるポケットにもなります。
次に洋美さんが準備してくださった様々な種類の紙から、ブックカバーに使いたい紙を自由に選びます。
みなさん使いたい紙の質感や色の感じ、模様などの組み合わせを考えながら選んでいました。
紙を選び終えると、洋美さんからのアドバイスを受けながら、はさみで切り抜いたり、折ったり、くしゃくしゃにしてみたり、破ってみたり・・・と、質感を楽しみながら配置を考えました。
組み合わせができたら、のりで丁寧に台紙に貼っていきます。
完成後、みなさんの作品をひとつのテーブルにのせ、お互いの作品を楽しみました。
紙を折って立体的にしたり
ブックカバーの内側にしおりを収納するポケットを作ってみたり・・・
みなさん様々な工夫を凝らして制作に取り組んでいました。
今回のワークショップには、「色んな肌触りを楽しめるブックカバーで、読書の時間がより心地よいものになりますように。」という洋美さんの想いが込められています。
参加者のみなさんそれぞれにとって、読書をする度にあたたかい気持ちになるようなブックカバーが完成したのではないかと思います。
洋美さん、ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
館長講座「みちのくの美-その源流を巡る旅」第6回 福島編
3月11日(土)、当館講義室にて館長講座を開催しました。
今年度は、「みちのくの美-その源流を巡る旅」というテーマで、青森から福島に至る東北地方の近代美術を中心にご紹介しています。最終回は「福島編」です。
福島県では、美術の分野でどのような作家が活躍し、どのような作品が生み出されたのか、各作家とその作品について画像を映しながらお話しました。
今回は、広い福島県を6つの地域に分けて、それぞれの地域でどのような作家が活躍したのかお話しました。まずは中通り。県北地域は、東北にゆかりのある画家の高橋由一、福島市出身の吉井忠、桑折町と霊山にゆかりのある橋本章、そして二本松市出身の大山忠作を紹介しました。
県中地域は、郡山市と三春町ゆかりの鎌田正蔵、郡山出身の彫刻家、三木宗策、佐藤静司、ガラス工芸作家として知られる佐藤潤四郎。須賀川市は亜欧堂田善、須田珙中。棚倉町の勝田蕉琴。
県南地域は白河市出身の画家、関根正二を紹介しました。
続いて浜通り。相双地域からは、彫刻家の佐藤玄々(朝山)と画家の太田正弘。
いわき地域からは、画家の若松光一郎と田口安男。彫刻家の北郷悟を紹介しました。
最後は会津地域。三島町出身の画家である酒井三良。水彩画家として活躍した渡部菊二、春日部たすく。そして会津の冬シリーズで知られる版画家の斎藤清を取り上げました。
今回は、21名の福島出身・ゆかりの作家と、その作品44点を紹介しました。
今年度の館長講座は最終回となりました。
1年にわたりご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
次回は5月からとなります。
29年度のテーマは、
「~パリの異邦人~エコール・ド・パリの画家たち」
29年度は、隔月第2土曜日の開催となります。
第1回は5月13日(土)10:30~12:00です。
現在、受講申し込みを受け付けております。
こちらもどうぞよろしくお願いいたします。
館長講座 第5回 宮城編と次回日程変更のお知らせ
1月21日(土)、当館講義室にて館長講座を開催しました。
今年度は、「みちのくの美-その源流を巡る旅」ということで、青森から福島に至る東北地方の近代美術を中心にご紹介しています。
第5回は「宮城編」です。
宮城県では、美術の分野でどのような作家が活躍し、どのような作品が生み出されたのか、各作家とその作品について画像を映し出しながらお話しました。
今回は、画家の太田聴雨、荘司福、高橋由一、佐々木正芳。
そして彫刻家の高橋英吉、佐藤忠良、昆野恒・・・計7名の作家を取り上げました。
最後に、仙台市で24年かけて取り組まれた“彫刻のある街づくり”についても紹介しました。
次回は今年度最終回の「福島編」です。
開催日が変更になりました。
3月18日(土)→3月11日(土)
時間は10:30~12:00まで、場所は講義室で変更ありません。
すでに予定を立てられていた皆様には大変ご迷惑をおかけしますが、
何卒ご理解とご協力をお願いいたします。
「美術館への年賀状展」開催中!
1月12日(木)より、当館エントランスホールにて「美術館への年賀状展」を開催しています。
1984年の開館以来、休館をはさみ30回目の開催となりました。
県内の子ども達から届いた手作り年賀状を全て展示しています。
2017年の干支である「酉」をモチーフにしたもの、富士山(初日の出)やお正月ならではのコマや鏡餅などを描いたものや、新年の抱負を書いたものなど、多彩な年賀状をいただきました。
送ってくださったみなさま、ありがとうございました!
1月31日(火)まで展示しています。ぜひご覧ください!
2016学校連携共同ワークショップ参加校作品展開催中
学校連携共同ワークショップ参加校作品展2016
(年末年始休館2016年12月26日〜2017年1月6日)
2017年1月7日㈯〜1月15日㈰
会場:福島県立美術館(企画展示室B)
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
観覧無料
2016年度参加校
1983年 福島市出身。
佐藤 香 氏(土絵作家)
展示室に入ると、三人の不思議キャラがお出迎え(フライデースクリーン:若松二中作品)
ここからは、フライデースクリーンのワークショップ作品が見渡せます。正面の机には、
若松一中と若松二中の生徒さんが集めた「音」を聞くことが出来るパッドが三つ並びます。
(なんの音か当ててみてね)
入って左の壁には太古の壁画を思わせるプリミティブな作品たち!
佐藤香さんワークショップは、「土」から絵の具を作り、土絵を描きました。
三春中学校 2年生120名が描いた迫力の土絵!3m×3mの作品が4枚並びます。
迫力の三春中と向き合うのは、これまた負けず劣らず迫力のある渋川小学校5年生の作品!(フライデースクリーン)
映し出された映像はゴジラではありません。これは渋川小に立つ大きな二本の桜の木。
葉のある季節は大きな恐竜に見えることから「シブカワザウルス」と呼ばれ、子ども達に親しまれています。
今回のワークショップは、シブカワザウルスの「鳴き声」を想像してダンボールで作りました!
不思議な鳴き声たちが、光りと影の中で交錯します。
ボリューム満点の作品に挟まれた空間には、金谷川幼稚園の園児たちが作った「海の音色」を響かせる
かわいい楽器たちが浮遊しています。(フライデースクリーン)
触れると「カラカラカラッ」と静かに音色を奏でます。
最後は、建築家アサノコウタさんによるワークショップ(ウチをつくる)作品です。
一見、ダンボールの山のように見えますが、良く観ると様々な「おもちゃ」たちが住んでいるようです。
そう!ここは、福島東高校美術部の生徒さんたちが、園児たちの作った「おもちゃの住むウチ」を
親と子の美術教室「クリスマスを彩るどうぶつライトをつくろう!」
2016年、12月11日(日)、当館実習室にて、「クリスマスを彩るどうぶつライトをつくろう!」を開催しました。
講師は、光のアトリエPAPERMOON主宰の冬野朋子先生です。
今回は、好きな動物のかたちのフットライト(足下灯)を親子で一緒に作ります。
先生から自己紹介などのあと、まずはどんな動物にするか決めます。
今回は事前の準備として、子ども達につくりたい動物のイラストを描いてきてもらいました。丸い形にした針金を基本形として、冬野先生と相談しながら、あかりにする動物のかたちを決めていきます。
次に、イラストを描いた紙に合わせて、針金を切ったり、曲げていきました。これは少し力がいる作業です。ハンダづけするためののりしろも考えつつ、ペンチやパイプを使いながら、みなさん丁寧に曲げていました。
針金ができたらいよいよ接着!
まず冬野先生からハンダごての使い方や、扱うときの注意点について説明がありました。
針金をつける手順を、実際にやってみせてもらいます。
次は自分たちで挑戦!お母さんやお父さんと協力しながら、針金をハンダづけしていきます。みんな先生の説明をしっかり聞いていたので、上手にできました。
針金の枠をたくさん入れる子もいて、少し大変そうでしたが、みんな集中して一生懸命取り組み、それぞれ自分が考えた動物形の針金の枠が完成しました。
できた枠をきれいに洗い、今度は和紙を貼る作業です。
まず、白い和紙をくしゃくしゃにして広げます。
次に針金の枠の片面にボンドを塗り、先ほどの白い和紙を貼り付けました。
ボンドが乾いたら、はさみで針金より少し大きめに和紙を切っていきます。
切り終わると、こんどはその上に自由にカラフルな和紙を貼り付けていきます。
色ごとに並べられた和紙の山から、自分の好きな和紙をいくつか選びました。
選んだ和紙を、自分がつくりたいイメージに合わせてちぎりながら白い和紙の上に貼り付けていきます。
子ども達はどのような感じに透けて見えるのか、色が重なるのかを見るために、前に置いてあるライトにかざして何度も確認していました。
黄色一色でも、同じ色の和紙を使うのではなく、濃い黄色やオレンジに近い黄色など、様々な黄色を組み合わせて重ねることによって、光を通して美しいグラデーションが生まれます。
世界にひとつだけのフットライトが完成しました!
最後は点灯式。部屋を暗くして、ひとりひとりの作品をライトに付け、みんなで楽しみます。
寒い冬を彩る、あたたかく素敵なフットライトが完成しました。
おうちであかりを灯すたびに、一緒につくった時のことを思いだしてもらえたらいいなと思います。
冬野先生、参加してくださったみなさま、ありがとうございました!!
「アートなおはなしかい」開催しました!
12月3日(土)、おとなりの図書館さんと一緒に「アートなおはなしかい」を開催しました。
今回のテーマは、来年の干支である「とり」です。
まずは図書館の研修室で、「とり」に関連する素敵な絵本のよみきかせをしてもらいました。
1、『にわとりとたまご』 作: イエラ・マリ エンゾ・マリ
にわとりとたまごが変化していく様子が絵だけで表現された、美しい絵本でした。
2、『ロージーのおさんぽ』 作:パット・ハッチンス 訳:渡辺茂男
ある日、めんどりのロージーがおさんぽに出かけます。背後にはロージーを狙う動物がいますが…?黄色や赤、だいだいなどの同系色でまとめられ、黒く細い線で描きこまれた絵にひきこまれます。
3、『十二支のはじまり』 作:岩崎京子 絵:二俣英五郎
「ね、うし、とら、う、たつ、み…」みんなが知っている十二支。
この動物達の順番はどの様に決められたのか知ることができる絵本です。
4、『でんごんでーす』 文:マック・バーネット 絵:ジェン・カラーチー 訳:林木林
お母さん鳥が、小さなピーターへ伝言を送ります。いろんな種類の鳥たちが次々と伝言していきます。果たしてピーターにお母さんからのメッセージはきちんと伝わるのでしょうか?鳥たちによる愉快な伝言ゲームが描かれた、楽しい作品でした。
5、『しまふくろうのみずうみ』 作・絵: 手島圭三郎
ある湖のほとりにすむ、しまふくろうの親子のお話。大きく翼をひろげて魚をつかまえるシーンは、とても迫力があります。
さて、おはなしかいの後は秘密の抜け道(連絡通路)を通って美術館へ。
美術館では、2階の常設展示室で作品を一緒に鑑賞していきました。
まずは展示室入口すぐの作品、《雪に埋もれつつ正月はゆく》(1919年)
作者は三島町出身の画家、酒井三良(1897‐1969)。この作品では、囲炉裏を囲む家族の様子が描かれています。画面上部には会津の小正月行事のひとつである「だんごさし」が描かれており、「学校でやったことがある」と話してくれた子もいました。
みんなで作品の真ん中に集まり、低い姿勢から作品をみてみます。そうしてみると、あたたかい囲炉裏を囲んでいる家族の一員になったような、そんな気持ちにもなってきます。
次に紹介したのは、佐藤忠良(1912-2011)作、《ジャコビン》(1977年)。
これは絵ではなく、立体の作品です。ケースのまわりをぐるりと1周してみます。
ジャコビンとは鳩の一種で、首の周りがふわふわとしています。今期の展示作品の中で唯一はっきりと「鳥」がモチーフになっている作品でした。
最後に紹介したのは、河野コレクションのひとつである高橋忠弥(1912-2001)の作品です。
まずはタイトルを言わず、なにが描かれているように見えるか聞いてみました。
はっきりとはなにが描かれているのか分からない絵に、みんな困り顔です。
この作品には《花・鳥・ランプ》(1950年)というタイトルがついています。
子どもたちと「どこの部分が鳥に見えるかな?」と絵をもう一度みて考えてみます。
「右側の大きな丸いところが目に見える」
「ここが胴体で、ここが羽に見える」などと、絵を指さしながら、お話してくれました。
現在の展示が始まってから、子どもたちや大人の方と、何度か≪花・鳥・ランプ≫を一緒に見る機会がありましたが、みんなそれぞれ異なる部分に鳥の姿を見つけるので、毎回色々な発見があります。
少し急ぎ気味に展示室をまわってしまいましたが、「これなに?」「これ不思議」などと、子どもたちは展示されている作品に対して、様々な反応をしてくれました。またゆっくりと作品に会いに来てほしいです。
最後は工作の時間です。図書館の研修室に戻り、ステンシルでカラフルな鳥を描いていきます。
まずははがきサイズの紙にやってみよう!
自分の気に入った鳥の型をひとつ選び、紙の上に置きます。マスキングテープでずれないようにしっかりととめます。
スポンジに絵の具をつけて、トントンと紙に色をのせていきます。
ふちの方までしっかりと。何色か重ねてカラフルな鳥をつくっている子もいました。
ステンシルが終わったら、今度は文字や絵を描きこんでみよう!背景に山や空を描いたり、枝や卵を描いてみたり…。
みんな一枚一枚丁寧に描き、素敵なはがきが完成しました。はがきサイズなので、年賀状にも使うことができます。
今度はもっと大きなステンシルに挑戦!ロール紙を準備しました。
真ん中には「HAPPY NEW YEAR!! 2017」
その周りに、カラフルな鳥をどんどんステンシルで写していきました。
みんな手を絵の具だらけにしながら、制作に取り組んでくれました。(作品は展示の時にご紹介したいと思います。)
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
美術館では、毎年「美術館への年賀状」展を開催しています。小学生から高校生による手づくりの年賀状を募集し、届いた年賀状全てを展示しています。
今回大きな紙にみんなでつくった作品は、2017年の年賀状展会期中、エントランスホールに展示します。
会期は2017年1月12日(木)~1月31日(火)までです。
子ども達の作品を見に、ぜひ遊びにいらしてください。
わんぱくミュージアム「キラキラつやつや七宝焼きバッジに挑戦!!」
11/13(日)の午前と午後、2回にわたり、
今回は小学1年生~6年生まで、23名の子ども達が参加してくれました。
七宝焼きとは、簡単にいうと金属の土台(銅板)に、
まずは丸か楕円のかたちの土台を選び、どんなバッジにしたいか、
あまり細かい模様は難しいですが、
どんどんアイディアが浮かぶのか、もう一枚描く!
スケッチが終わったら、お気に入りのひとつを選びます。
いよいよ一番難しい作業へ。考えた絵柄に沿って、ガラス絵の具を選び、
子ども達は、透明色(すける色)、不透明色(はっきりした色)を使い分けながら、丁寧に土台の上にのせていました。
のせている時の表情はみんな真剣!細かい模様にした子も、慎重にホセを動かしながらガラス絵の具をのせていました。
完成すると、スタッフが800度に熱した電気がまで焼きます。
かまの小さな窓から、ガラスが溶ける様子を見てもらいました。
焼き上がった熱々のバッジ。焼きたては絵の具の状態と全く色が異なります。
子ども達はどきどきしながら作品が焼き上がるのを待っていました。
バッジが冷めたら縁をやすりで削り、後ろにピンをつけます。
キラキラでつやつやの、世界にひとつだけのバッジが完成しました!
参加して下さったみなさま、お手伝いいただいたみなさま、ありがとうございました!
「触って、話して、見て楽しむ美術鑑賞ワークショップ」開催
福島県立美術館では、2012年から毎年1回、視覚障がい者の方々とコレクション作品を鑑賞する「視覚障がい者のための美術鑑賞ワークショップ」を開催してきました。回を重ねるごとに、「今度はこういうのをやってみたらどうだろう?」というようなアイディアも出てきて、今年は見えない人と見える人一緒に作品を鑑賞するワークショップに挑戦することになりました。タイトルは「触って、話して、見て楽しむ美術鑑賞ワークショップ」。
新しい試みでしたので、いろいろな方々にご協力をいただき、打ち合わせを重ねました。2012年の初回から講師をして下さっている真下弥生さん、半田こづえさん、そして福島県点字図書館の方に加え、県内の視覚障がい者の方、福島市内で活動されている「てつがくカフェ@ふくしま」の世話人の方々。その中で、昨年度新収蔵のロダンの彫刻《影の頭部》《髪をすく女》を鑑賞作品として選び、ワークショップの進め方を話し合ってきました。
11月3日(木・祝)ワークショップの当日。
午前と午後二回開催されたワークショップには、見えない方、見える方合わせて22人の方がご参加下さいました。
その様子をご紹介しましょう。
場所は常設展示室。
彫刻を触察するので、まずは手を洗い、時計やアクセサリーを外し準備をととのえてロダンの彫刻が展示してあるところに集合。
スタッフも大勢いましたし、いろいろな人たちが集まっていたので、まずは自己紹介から始まりました。多分、みんな緊張していたと思います。なんせ初めてのことですから。まずは緊張をほぐしウォーミングアップ。
そして講師の真下弥生さんがこれから鑑賞する作品の制作者、彫刻家のオーギュスト・ロダンについて、いつの時代のどこの作家なのか、どんな作品を作った人なのかをお話しして下さいました。
これから鑑賞する《影の頭部》という作品は、頭部だけなのですが、実はロダンの代表作である巨大な《地獄の門》のてっぺんに置かれた3人の男性の全身像《三つの影》に由来するものだということも紹介されました。
いよいよ鑑賞です。見えない人2人、見える人2人がチームになります。3チームで以下の3つの作品を鑑賞していきました。
ロダンの《影の頭部》と《髪をすく女》。
いずれもブロンズでできています。彫刻ってどうやって作るんだろう、ということを少しわかっていただくために、今回はいわきの彫刻家、髙野正晃さんにご協力をいただき、制作途中の粘土の人物頭部を拝借し、それも触察していただきました。
見えない人から鑑賞が始まります。触りながら、「これは何?」「ここはどうなっているの?」など、見える人と会話をしながら鑑賞を進めました。もちろん見える人も触ってみます。
《影の頭部》では、「目は開いてるの?」「あれっ、閉じてるのかしら?」お互いに対話をすることで、気がつかなかったいろいろなことが見えてきたようです。
鑑賞が終わったところで、「てつがくカフェ@ふくしま」の渡部純さん、小野原雅夫さんがファシリテーターとなり、それぞれが感じたことを共有し、深める場を持ちました。
午前中の「てつがくカフェ」では、どんな話しが出たかご紹介しましょう。
触ることと見ること
見える人:(見えない人から)、このところどうなっているのかと質問されましたが、それは触れるからこそ出てきた質問だと思いました。あらためて自分で触ってみて、彫刻って触ってみると一番いいところが見えるという思いがしました。(視覚障がい者の方は)いつも触っていらっしゃるので感覚が研ぎ澄まされているのだということが伝わってきました。
見えない人:《髪をすく女》は女だということはわかりましたが、果たして髪の毛がどこにあるかわからなかったです。前か後ろかもわからなかった。触ってみて、胸がある、お腹も出てるとかわかりました。手や足を触って、こうなってるから髪は前にあるんだとわかりました。Tさん(見える人)から前にあるんだよ、と聞かなければイメージできなかったと思う。
見える人:鑑賞の最初は、あまりヒントを与えないでいました。全体を触った後にだんだん細かいところをこういう風に触るとわかるわよと。
一緒に鑑賞しながら、見える者が無視しているものがあることがわかりました。例えば継ぎ目。それは鑑賞している時には全く目に入っていませんでした。今回、細かいところも一緒に触って、初めてこういうところもあるんだと逆に教えていただきました。
《影の頭部》の表情について
見える人:口のところがへの字に曲がっているようでした。苦悩というか、恍惚感と言ったらいいか。目のところには安堵感のようなものも感じられましたが、全体として、希望がない、諦念のような世界が表現されていると思いました。
見える人:そういう感じ方と、技巧的にこういう風になっているのだと感じることとは違うのですね。世界観を感じるためにもう一度触ってみたいです。
見える人:普段は眼鏡をかけています。今日は眼鏡を外して目を閉じて触ったのですが、触っての感想は、表情もへったくれもなかったです。《髪をすく女》はそもそも何のことかよくわからない。視覚をシャットアウトして触ってみて、最低限の情報が得られただけだったという感想でした。
伝えるということについて
見える人:障がい者の方は、支援する者の説明を受けながら鑑賞するわけですが、支援する側の資質、感性が非常に重要な位置にあることを感じました。どういう意図を持って感じてもらうのか、大変な課題です。責任重大だというのを感じました。うっかりすると自分の押しつけになってしまうのではないかと。
作品を鑑賞することとは
見えない人:ロダンの彫刻という先入観を持つことで、僕らは何かを感じ取らなければならないと感じてしまいます。私自身は絵や彫刻に対する知識もありませんから、最初からロダンは凄い彫刻家なんだという思いで触る。そうすると、首をかしげていることは何かを意味しているのか、ということばかり考えてしまいます。何でこれを世の中の人が評価するのか、私にはまずわからない。私自身はこれのどこがいいのかなって思う。見えている人は逆にそれがわかるのかな、という思いがあります。街中にある彫刻は通り過ぎてしまうのに、美術館に来た時だけ一生懸命触るというのは何なのでしょう。美術鑑賞するってどういうことなのかな、と思いました。
見えない人:この前モネ展に行ってきました。私も、モネの睡蓮は学校で習うので知っています。でもよくわからなかった。モネの描いた睡蓮だから、みんなお金を出してでも見に行くということがもしかするとあるのかな。
てつカフェ:見えているからちゃんと鑑賞できているのでしょうか。ただ単にモネとかロダンという名前の権威に照らされて、有り難く見ているだけかもしれないし、逆にそういうところから切り離された人の方が言い当ててくれるのかもしれない、という気がします。
美術館への要望
見えない人:作品保存のためなどいろいろな問題で、どうして美術館って暗いのだろうという素朴な疑問があります。段差もあるし、美術館は怖いです。保存などの理由があるのはわかります。わかりますが、でも明るいところで見たいです。それが私の希望です。
見える人:それは私たちも同じです。歳のせいもありますが、暗いですね。
午後の部の様子は、「てつがくカフェ@ふくしま」さんがブログにまとめて下さいました。是非チェックして下さい。
http://blog.goo.ne.jp/fukushimacafe
みなさんと作品鑑賞し、お話しをする中で、見える人、見えない人それぞれに発見があったと思います。そして最後の対話の部分では、鑑賞の本質的な部分にも話しが及びました。また美術館への要望も出ました。どれもすぐに解決できることではありません。答えはありません。これからもまた一緒に考えていきたいと思っています。
皆さま、本当に有り難うございました。
〜実技講座〜 粘土で表現する「首像制作」2日目
常設展第Ⅲ期(10月15日㈯〜12月25日日)の展示にあわせ、エントランスホール2階に髙野さんの作品
『ずっとここで生きてゆく』2013(平成25)年の展示が始まりました。
今回の講座では、受講者の方々に髙野さん自ら作品について語って頂きました。
震災当時のこと、この作品をつくるきっかけ、そして作品についての思いなど。貴重なお時間を頂きました。
さて、制作です。
講座は全3日間。真ん中の2日目は各々のペースで制作が続きます。
改めてエスキースを描いたり......
かたちを探ったり....
「首から下、鎖骨の所までつくるということは、そこで終わりではなくその先の身体を意識して粘土の際まで力を入れてつくるということ。作品は、そうした空間をつくっていくこと。」と髙野さんから。
視点を変えてみましょう!モデルさんに台から降りてもらって、上からのぞき込みます。
なるほど。顔から肩にかけての凹凸がよくわかります。
こうして、2日目も黙々と充実した時間が流れました。
みなさんの首像もだいぶ形が見えてきました。次回はいよいよ最終回です!完成が楽しみですね。
〜実技講座〜 粘土で表現する「首像制作」1日目
彫塑用粘土をつかって人体モデルの頭部をつくる講座が始まりました。彫塑の基礎からじっくり学べる三週連続(3回)の講座です。
講師の先生は、いわき市の彫刻家、髙野正晃さんです。髙野さんには、2年前の夏、当館展覧会「コレクションクッキング展」に作品を
ご出品頂きました。
講座のはじめに、髙野さんから18歳当時制作された処女作のご紹介にあわせ、彫塑制作への心構えなどをご教授頂きました。
クロッキーは、みんな真剣。髙野さんの「モデルの(骨格や筋肉などの)情報を集める」という言葉を受けてみんな黙々とスケッチブックむかいます。
彫塑制作は、芯棒作りから始まっている!(髙野さん) 長野県上田市出身の彫刻家、石井鶴三の「こだわりの芯棒」を参照しながらの芯棒作り講義です。
しっかりとした芯棒ですね。
次は粘土の粗付けです。
髙野さんは、おひとりおひとり丁寧にご指導くださいます。
ユーモアを交えながらの・・・。
モデルさんを様々な角度からみてつくること。顔から首にかけて、自分で何処かに基準を定める。そこを手がかりに粘土の付け具合を調整する。
髙野さんのアドバイスで、皆さんだんだん形になってきましたね!
次回は、いよいよ作り込みです。週末が楽しみです。
常設展にて鑑賞会!
10月7日(金)、二本松市立東和小学校の3、4年生73名が来館しました。
美術館に来るのは今回がはじめてという子ども達。まずは美術館ではどのようなものを飾っているのか、そして、美術館でのやくそくごとなどをお話しました。
いよいよ鑑賞会。4つのグループに分かれ、それぞれのグループと当館のスタッフが一緒に鑑賞します。
今回取り上げた作品は、マリノ・マリーニ《騎手》、荻生天泉《霊夢》、玉川信一《樹のある風景》、ジョン・スローン《ジェファーソン・マーケットナイト》です。
スタッフと一緒にそれぞれの作品の前に集まり、4、5人の小さな班に分かれて、作品をじっくりみます。
今回は、作品から想像をふくらませて物語を考えました。
「ここに〇〇があるからきっと季節は□□だよ」
「ここにある△△はなんだろう?」
・・・作品をじっと見つめながら、なにが描かれているのか、どのような印象なのか、気づいたことなどを話しながら、子ども達は物語をふくらませていきました。
それぞれの班で物語が完成すると、今度は発表会。自分たちの班で考えた物語をみんなに紹介します。同じ作品をみていても、班によってできる物語はひとつひとつ異なり、どれも作品を細かいところまでよくみて、自由に物語を考えていました。
全てのグループの発表が終わると、今度はスタッフから、作者や作品が生まれた背景などについてお話しました。作品によって、悲しい時代背景があったり、不思議なできごとが画題になっていたりします。作者が作品に込めた想いや、作者がどのような人物だったのか?子ども達は真剣に耳を傾けてくれました。
ここで、東和小学校の子ども達に特に注目してほしい作家を紹介。
それは、子ども達が暮らしている東和町出身の画家、荻生天泉です。
第Ⅱ期の常設展示室では、没後60年ということで特集展示をしていました。
東和町生まれの画家だということを紹介すると、子ども達は「えー!」「すごい!」「本当?」「上手!」などと、つぶやいていました。
今回はちょうど来館のタイミングで、子ども達の大先輩である天泉を紹介することができました。常設展示といっても、当館では年に4回展示替えがあるため、いつも同じ作品をみることができるわけではありません。その時、その作品に出会うというのは、巡り合わせともいえるかもしれません。
さて、残りの時間は自分の好きな作品を1点選び、物語を考えたりしながら、自由に常設展示室と1階の企画展示室を巡りました。
はじめての美術館。子ども達の心の中にどのような思い出が残ったのでしょうか・・・。
館長講座「みちのくの美-その源流を巡る旅」第3回 岩手編
本日、当館講義室にて、館長講座を開催しました。
青森から福島に至る東北地方の近代美術を中心にご紹介しています。
第3回となった今回は「岩手編」。
はじめに、岩手山や北上川、浄土ヶ浜。盛岡さんさ踊りやチャグチャグ馬コ、中尊寺。
さらに岩手で生まれた石川啄木、宮沢賢治らの写真を見ながら、さまざまな視点から岩手県のイメージをふくらませていきました。
では、岩手県で美術の分野ではどのような作家が活躍し、どのような作品が生み出されたのか。
各作家とその作品について画像を映し出しながら紹介しました。
近代塑像の礎を築いたといわれる彫刻家、長沼守敬(ながぬま もりよし)。
強烈な色彩と、大胆な筆致による作品で知られる画家、萬鉄五郎 (よろず てつごろう)。
岩手に美術教育を根付かせ、自ら美術館を創設した画家、橋本八百二(はしもと やおじ)。
社会や時代を深く見つめ、詩情溢れる絵を描き続けた画家、松本竣介(まつもと しゅんすけ)。
そして清らかな女性像や、カトリック信仰を題材にした作品で知られる彫刻家の舟越保武(ふなこし やすたけ)。
5名の芸術家たちの魅力についてじっくりと語りました。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
次回、「山形編」は、11月19日(土)、10:30~12:00まで開催いたします。
みなさまのご参加をお待ちしております。
一日創作教室「絵封筒をつくろう!」
「エドワード・ゴーリーの優雅な秘密」展最終日の8月28日(日)、当館エントランスホールにて、「絵封筒をつくろう!」ワークショップを開催しました。
ゴーリーは若い頃、母親に宛てて手紙を送っています。その封筒には絵が描きこまれ、不思議な世界が広がっています。絵本などの原画とはまた違った魅力があり、今回の出品作のなかでも、人気のあるもののひとつでした。
今回のワークショップでは、封筒という小さな画面に絵を描いたり、コラージュをしたりして、オリジナルの絵封筒づくりをしました。
午前中は、博物館実習に来ていた学生さんにも、お手伝いをしていただきました。
4種類ある洋封筒の中からひとつ好きな形のものを選び、画材を考えます。ゴーリー風に細い黒ペンで描きこむ。和紙などを切り、きれいに貼り付ける。水彩色鉛筆を用いて優しい風合いに仕上げる・・・
他の郵便物を汚したり、傷つけないものにすること。そして宛名や住所などを書く部分を残しておくことなどに気をつけながら、みなさん様々な方法で制作に取り組んでいました。
参加者の方に、作った絵封筒を誰に送るのかお聞きしたところ、「孫に」、「お母さんに」、「先生に」・・・などと、ひとりひとり誰かを想って作り出していました。
作るのも楽しいですが、送った相手の方に楽んでいただくのも、絵封筒の魅力のひとつかもしれません。
もちろん、送らないで記念に手元に残しておくという方もいらっしゃいました。素敵なものができると、誰に送るか悩んでしまいます。
今回のワークショップは、展覧会最終日ということもあり、小さなお子さんから大人の方まで幅広く、たくさんの方々にご参加いただきました。
参加して下さったみなさま、お手伝いしてくれた実習生のみなさんありがとうございました!
ワークショップ絵本完成しました!
8月7日(日)に開催した、親と子の美術教室「みんなで絵本をつくろう!!」の絵本が印刷製本され、当館に届きました!
絵本のタイトルは「どんなこえでなくのかな?」
参加者のみなさんの作品が各4ページずつ入り、一冊の絵本になっています。
さらに、最後の方には、ワークショップ中の参加者の様子や集合写真などが入っています。
思い出に残る、素敵な絵本ができあがりました!
28日(日)まで、1階企画展示室ショップ付近にある「読書コーナー」に展示しています。
ご来館の際はぜひご覧ください。
親と子の美術教室「みんなで絵本をつくろう!!」
8月7日(日)、当館実習室にて、親と子の美術教室「みんなで絵本をつくろう!!」を開催しました。
講師は絵本作家の加藤志異さん。
アシスタントに西田伸昌さんをお迎えしました。
まずは加藤さんが文を書いている絵本のよみきかせ。不思議なおはなしにみんな興味津々です。
次に参加者とスタッフみんなで自己紹介。加藤さんから「お名前と、好きな妖怪をひとつ言って下さい。」とお題が出されます。和気あいあいと自己紹介が進みました。
さて、今回のワークショップで加藤さんからだされたテーマは、
「どんなこえでなくのかな?」
参加者のみなさんに自由に動物やおばけ、ロボットなどを描いてもらい、どんな風に鳴くのかを考えてもらいます。例えば、巨大な怪獣が「ギャパギャパギャパ!!」と鳴いたり、河童が「ヤーポーヤーポー」と鳴いたり・・・。
テーマに合わせ、子ども達はお母さんやお父さんに相談しながら、好きな動物やオリジナルのキャラクターなどを描き、鳴き声を考えます。
下描きができたら、加藤さんからアドバイスをもらい、今度は本番の紙に描きます!
色鉛筆などを使ってきれいに絵を完成させていきました。
描き終えて、時間のある参加者の方々は企画展示室へ。今回のワークショップは、企画展「エドワード・ゴーリーの優雅な秘密」展に合わせたものでした。
ゴーリーの絵本は、絵だけではなくテキストも魅力的です。彼は「絵をやる前にテキストが全部できていないとだめだ」とインタビューでも語っているほど、ことばへのこだわりを持ち、遊び心を作品の随所に含ませています。
みなさんが戻ってきたら、発表会。ひとりひとり自分が描いたページを見せながら、発表します。
子ども達の手によって生みだされたキャラクターたちが、様々な鳴き声で現れます。
発表会が終わると、加藤さんによる絵本のよみきかせ。子ども達は真剣におはなしに聞き入ります。
最後に、加藤さんから「みなさんの夢を書いてください」と紙を渡され、ひとりひとり自分の夢を書きました。
その紙を元に、加藤さんによる「夢の演説」が繰り広げられ、大盛り上がりの中、ワークショップは終了しました。
みなさんが描いた絵本は、後日印刷製本され、参加者の方々に送り届けられます。完成した絵本を見るのが楽しみです!
加藤さん、西田さん、ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
わんぱくミュージアム「ものの表面採集をして、描いてみよう」
7月31日(日)の10:00~15:00、当館エントランスホールにて、わんぱくミュージアム「ものの表面採集をして、描いてみよう」を開催しました!
講師は多摩美術大学教授、美術家の海老塚耕一先生。
小学生から高校生まで幅広く参加者が集まりました。
まずは海老塚先生から、「フロッタージュ」という技法について簡単な説明がありました。参加者のみなさんは「フロッタージュ」という言葉は聞いたことがないようでしたが、「コインの模様とか鉛筆でこすりとったことない?」と聞かれると、ピンときた子もいたようでした。
その「フロッタージュ」を使っている作品を見に行こう!ということで、2階の常設展示室へ。4つに分かれた展示室の最後に、その作品は展示されています。
マックス・エルンスト(1891~1976)の『博物誌』(1926年)。現在34点のうち、13点が展示されています。そこで当館学芸員から作品について説明を聞き、作品をじっくり鑑賞しました。
「この作品はどんなものをこすっているか分かる?」という問いかけには、参加者のみなさんから「木」「布」「葉っぱ」などと、作品から思い浮かぶものが出されます。さらに、エルンストの作品は、タイトルもおもしろい。《予防接種を受けたパン》というタイトルに子ども達から「え~!」という声が上がります。
鑑賞が終わったら、いよいよ表面採集!まずはみんなで大きな紙にエントランスホールの床のでこぼこをうつしとります。小学生から高校生、そしてスタッフが入り交じり、大きな紙がエントランスホールの床の表面で埋められていきます。
次は自分で探してみよう!表面採集図鑑と鉛筆、クレヨンを手に、美術館の外や中でエントランスのスロープのデコボコ、傘立て、庭にある岩、木、石畳、壁・・・いろいろなものの表面を採集していきます。
お昼をはさみ、午後からは表面採集したものを元に、ひとりひとりの作品づくり。
紙に描きたいものの輪郭線を描き、中をフロッタージュで埋めていき、色とりどりの作品ができあがりました!
最後に完成した作品をみんなで囲み、最後に鑑賞会。
普段何気なくみているものも、少し視点を変えてみてみると、作品づくりのおもしろい素材になる。そんなわくわくした一日になりました!
今回の企画は、たくさんの方々にご協力をいただきました。
講師をしてくださった海老塚先生、一般社団法人CWAJのみなさま、多摩美術大学のみなさま参加して下さったみなさま、ありがとうございました!
今回のワークショップでつくった作品は、「エドワード・ゴーリーの優雅な秘密」展の会期中、エントランスホールにて展示しています。ぜひ会場に来て、みなさんの作品をご覧下さい!
受講者募集中です!
の参加者を募集しています!
日時:7月31日(日)10:00~15:00 ※お昼休憩をはさみます
対象:小学生~高校生 40名程度
講師:海老塚耕一氏(美術家、多摩美術大学教授)
会場:美術館エントランスホール
参加費:無料
美術館の外や中にある壁や床、植物や道具などさまざまなものの表面(デコボコ)を集めて、不思議な絵を描いてみましょう!
★海老塚先生からのメッセージ★
ものはとってもおしゃべりなんだ。いろいろなものにふれたなら、それはそれは、たくさんのことばをきくことができるんだ。
そんなもののおしゃべりを聞いて、集めて描いたら、どんなにすてきな世界が生まれるだろう、ね、そう思わない?
申し込みは、電話(024-531-5511)もしくはHPの申し込みフォーム、美術館総合受付にて、受け付けております。
ぜひお申し込みください!※HPは29日、それ以外のお申し込みは30日まで受け付けます。
実技講座 ~大堀相馬焼をつくる 2日目絵付け〜
講師:半谷さんの窯で素焼きをしていただいた受講者それぞれの器に絵付けをしました。
絵付けに先立ち、半谷さんから筆の使い方や絵の具ののせ方など、絵付けのコツを学びました。
受講生の皆さんは、大堀相馬焼の代表的なデザイン「走り駒」や、前もって考えてこられた模様など、
思い思いのデザインを器に描いていきました。
絵付けの後は、釉薬(ゆうやく)をかけて、本焼きをしてもらいます。
完成が楽しみですね。
実技講座 ~大堀相馬焼をつくる 開催しました。
講師は、大堀相馬焼 半谷窯:窯元 半谷菊枝さんです。大堀相馬焼は、浪江町大堀地区(山津見神社と
同じ地域:相馬地方)に、320年もの間受け継がれてきた焼き物です。半谷さんは、平成23年の東日本大
震災で大堀の地を失いましたが、その火を絶やすことなく、吾妻山麓荒井の地で再起されております。
講座では、1キロの粘土を使い、手びねりで器などを作りました。
受講者の方々は、半谷さんに粘土の積み上げ方や繋ぎ方を教わりながら、思い思いの器を作りました。
講座の最後に、大堀相馬焼の特徴の一つである意匠「走り駒」(疾駆する馬)を半谷さんに描いて頂きました。
なめらかな筆さばきと躍動感のある馬の姿に皆さんから拍手がわき起こりました。
次回は、7月2日㈯。半谷さんに素焼きをして頂いたそれぞれの器に絵付けをします。
実技講座 ~大堀相馬焼をつくる〜受講生募集中!
半谷氏(はんがい)は半谷窯を継いで十六代目になります。
平成23年の東日本大震災で大堀の地を失いましたが、その火を絶やすことなく、吾妻山麓荒井の地で再起されております。
講座では、手びねりで成形し、素焼き、絵付け、本焼きまで行います。
※定員になり次第、締め切らせて頂きます。
●ホームページからもお申し込みいただけます。
トップページ⇒教育普及⇒受講生の募集をクリック!
お電話は、024-531-5511(実技講座係まで)
美術館の総合受付でもお申し込み頂けます。
技法講座 オオカミを杉板に描こう!開催しました。
杉板に描こう!」を開催しました。
講師は、この度の山津見神社天井絵復元プロジェクトにおいて、オオカミ絵の復元
制作をご指導し、自らもオオカミ絵を描かれた東京藝術大学大学院准教授であり
日本画家でもある荒井経先生です。
またこの日は、荒井先生のご指導の下、同じくオオカミ絵を描かれた学生の向井さん
と松原さんにアシスタントとしてお手伝いいただきました。
講座は小学3年生から大人まで幅広い年齢層の方々にご参加いただきました。
受講された方は、筆の使い方や顔料(絵の具)の塗り方など、日本画の特殊な技法
(復元プロジェクトと同様の技法)を学びながら、熱心に杉板へオオカミ絵を描き
ました。
オオカミ展開催期間中、エントランスホールに受講者された方々の作品を展示して
おります。どの作品もオオカミが生き生きと描かれた力作揃いです。
ぜひご鑑賞ください!
技法講座のご案内
学校連携共同ワークショップ・参加校作品展 開催中です!
本展覧会では、ワークショップで作られた全ての作品を展示しております。今年度は当館が休館中のため、福島市内のA・O・Z(アオウゼ)をお借りしています。
会場 ● 福島市A・O・Z(アオウゼ) 福島市曾根田町1-18 MAXふくしま4F
会期 ● 2016年1月5日(火)~11(月・祝) 入場無料
開館時間 ● 9:00~19:00(最終日は16:00まで)
アサノコウタ氏(福島市出身)のワークショップ「ごみりのべ(Waste Renovation)not RE CYCLE but NEW CYCLE!~リサイクルじゃない新しいサイクルを考えよう~」参加校の作品
佐藤香氏(田村市出身)のワークショップ「大地のえのぐで絵をえがこう!」参加校の作品(一部)
坂内まゆ子氏(福島市出身)のワークショップ「つなげて、つくって、テキスタイル!」参加校の作品
会期は11日(月・祝)までです!(最終日は16:00までですので、ご注意下さい)
子ども達の元気があふれる素敵な作品をぜひご堪能ください!!
(SY)
カラーキューブで円空展を楽しみました!
2月28日(日)、福島第四中学校美術部の生徒さんが、現在企画展示室にて開催中の「飛騨の円空―千光寺とその周辺の足跡―」の鑑賞に来てくれました。
今回は顧問の丹野先生のアイデアで、アートキューブのなかのカラーキューブを使った円空展の鑑賞です。アートキューブとは、郡山市立美術館と当館で開発した、鑑賞補助ツールです。
この四中の美術部さんは1月にも常設展示を見に来てくださり、その際は型どりキューブを使って、彫刻作品を中心とした鑑賞活動をしました。
今回は企画展の鑑賞。
まずは顧問の丹野先生からの説明で、美術資料集や手書きのワークシートなどを元にして、仏像全般についてみんなで学んでいきます。先生からは、「資料集に載っている仏像と円空の仏像はどう違うか」という点にも注目してみるようお話がありました。
さて、活動のメインは、展示されている仏像のうちの何点かのイメージカラーを決めること。
アートキューブの使い方などについて、当館学芸員から簡単に説明が入ります。
今回使ったカラーキューブは、“色”をテーマにカラーフィルターを積み重ねたキューブです。
それぞれのフィルター越しに作品を見て印象の違いを感じたりすることができます。
説明を終えると、一人ひとつずつカラーキューブを手にいよいよ展示室へ!
カラーフィルター越しに円空仏をのぞき、それぞれの仏像から受ける印象から、イメージカラーを考え、ワークシートに記入していきます。
暗い展示室では、少し色が見えづらい部分もあったかもしれませんが、みんな真剣に円空仏をみて、友だちと意見を交換しながら、じっくりとイメージカラーを考えていました。
会議室に戻ると、今度は先生が用意した円空仏の輪郭線を写し取ったワークシートに、イメージカラーとして選んだ色を色鉛筆で塗っていきます。ピンク、黄色、青、紫・・・陰影を色づけていくことにより、円空仏がカラフルに生まれ変わっていきました。
みんな丁寧に塗っていたので、完成はしませんでしたが、それぞれが仏像から受ける印象に想いをめぐらせた、楽しい鑑賞活動となりました!そして私たち美術館のスタッフも、活動をみながら一緒に楽しむことができました!!
みんなの手によって、どのような色の円空仏が現れてきたのでしょうか?完成したカラフルな円空仏たちは、学校内で掲示するようです。
2005年に郡山市立美術館と当館との共同開発で生まれ、約10年経ったアートキューブ。
今回使ったキューブも含め、12種類のキューブがあり様々な視点から作品を楽しむことができます。
ご興味のある方はぜひ美術館にお問い合わせ下さい!
S.Y.
学校連携共同ワークショップ・参加校作品展 始まりました!
今年度のワークショップは『不思議な世界の入口』をテーマに、まったく違う材料を組み合わせ新たな世界を創り上げるイラストレーター・グラフィックデザイナーの酒井賢司氏と東北芸術工科大学美術科准教授で画家の鴻崎正武氏をお招きし開催してきました。
参加校は県内全域より12 校(幼稚園3、小学校2、中学校3、高校4[養護学校高等部1含]で参加者総数約531 名です。
本展覧会では、ワークショップで作られた全ての作品を展示いたします。子ども達の思いやときめきがギッシリ詰まった素敵な作品をぜひご堪能ください!
会期■2014年12月9日(火)~2015年1月12日(月・祝)
会場■福島県立美術館 企画展示室A-1
開館時間■9:30~17:00 最終入館は16:30
休館日■12月15日(月)、22日(月)、24日(水)、年末年始休館12月28日~1月5日
入場無料
(くに)
美術館への年賀状展 作品大募集!!
福島県内の小・中学生からイラストや版画などで描いた手づくりの年賀状を募集します。
新年の目標や願いを1枚に込めて楽しい作品に仕上げて送って下さい。
賞の授与はいたしませんが、届いた年賀状はすべて展示します。
◆ 募集内容
はがきサイズ(14.8×10cm)の用紙に、年賀状のために制作した作品1人1点。技法や画面の縦横は自由。あて名面に「郵便番号」「住所」「氏名」「学校名」「学年」を明記の上、下記のあて先まで送って下さい。
学校・学年・クラスなどでまとめて送付いただいてもかまいません。
なお、応募対象は福島県内の小・中学生に限らせて頂きます。
【応募〆切】
2015年1月4日[日]まで必着
【あて先とお問合せ】
〒960-8003 福島市森合字西養山1
福島県立美術館「美術館への年賀状展」係
Tel. 024-531-5511
(くに)
今年は冬の「アートなおはなしかい」
図書館では「よみきかせ」美術館では「アートの鑑賞会」を楽しみます!
テーマは「人と形」です。どんな体験がまっているかな?ワクワクドキドキのプログラムです!
みんな、あそびにきてね!
(くに)
視覚障がい者のための鑑賞ワークショップを開催
昨年度の「ベン・シャーン展」に引き続き、今年度も3月21日(金・祝)に視覚障がい者の方々と収蔵作品のベン・シャーンを鑑賞するワークショップを開催しました。
午前と午後の2回。午前は10:30から。午後は14:00のスタート。
講師は真下弥生さん(ルーテル学院大学非常勤講師)と半田こづえさん(筑波大学大学院)。
前日は雪が降る寒い日で、足元が悪いのではないかと心配しましたが、当日はみなさん予定通りというよりも、楽しみにされていたようで早々とお集まりいただき、いい雰囲気でスタートしました。
まずは自己紹介。
そして介添えの方々も一緒に、ウォーミングアップ。
簡単な図形の触図を触ってみました。見てはいけません。私もやってみたのですが、意外と難しいものです。丸と八角形がなかなかわかりません。触図を把握するのには思ったより時間がかかるのですね。そういうことを頭に置いて、まわりの私たちもゆっくりと鑑賞をサポートしていきたいと思いました。
さて本番です。作品はベン・シャーンの版画作品《詩篇133篇》(1963年 リトグラフ・紙)。
鳩が2羽向き合っています。その鳩を囲む唐草模様。そこに旧約聖書の詩篇133篇が書き込まれています。絵の構図は複雑なので、鳩と唐草と二つ別々の触図が用意されていました。
まずは鳩の触図。
線描のみで描かれた鳩と、色が塗られた鳩。最初は何が描かれているかよくわからず、先生から「鳥」というヒントをもらいました。そうすると嘴、眼、足、しっぽなどが見えてくるようです。気づいたことを自由に発言しあい、お互いの言葉に耳を傾けながら鑑賞を進めていきます。
次は唐草模様。ぽっかりとあいた二つの空間のところに鳩が入ることがわかってきました。そして唐草模様を辿りながら、ベン・シャーン独特の線描を感じていきました。
今回の触図に文字は入っていませんでしたので、先生が内容を日本語訳にして朗読して下さいました。
見よ、兄弟が共に座っている。
なんという恵み、なんとういう喜び。
・・・・
そして、ベン・シャーン(1898-1969)という画家について、この絵の描かれた時代背景が説明されました。
旧ロシア帝国内だった現・リトアニアのユダヤ人家庭に生まれたシャーンは、20世紀初頭、ロシアの迫害を逃れて家族でアメリカに移住。貧しい中、リトグラフの工房で働きながら絵を学び、常に社会に厳しい視線を投げかけ、人々の慎ましい暮らしを暖かく見守った作家でした。1960年代初頭は、国外では冷戦が緊迫し、国内では公民権運動が盛り上がった時代でした。そういうことを知ってあらためて作品を鑑賞すると、もっといろいろなものが作品から感じ取れるようになります。
触図による鑑賞を一旦終え、版画のプレス機がある部屋に移動。今度は作品を技法の点から見てみます。
リトグラフの原版(アルミ板)とシャーンも使ったアルシュ紙、そしてリトグラフのプレス機を触ってみました。
みなさん、プレス機の大きさにびっくりされていました。
そして実際の作品の前で鑑賞するために常設展示室に移動です。
天井の高いエントランスホール、常設展の第一室、第二室と歩き、やっとシャーンの作品がある第三室に到着。
今まで得た情報と、今度は作品を目の前に、先生や介添えの方の言葉を手がかりにしてより深く鑑賞を進めていきました。みんなで会話しながら、感想を述べながら想像を膨らませていく作業は、私たちにとってもとても楽しいものでした。
《詩篇133篇》だけでなく《ラッキードラゴン》も鑑賞。
再び講義室に戻って、みなさんにひとことずつ感想を言っていただきました。
触図を使っての鑑賞が初めての方が多かったので、それが意外と難しいこと。でも言葉を媒介にしたサポートがあるとだんだんとわかってくること。こういう美術鑑賞の機会をまた作って欲しいという要望も出ました。「目が見えなくても美術鑑賞はできる。」見えないからこそ想像し、鑑賞が膨らむこともある、という感想には私もハッとしました。
午前、午後、みなさん堪能され、また美術館に来てみたいと感じていただけたのは本当に嬉しい限りです。有り難うございました。
そして真下弥生さん、半田こづえさんをはじめ、ご協力いただきました福島県点字図書館、福島県立盲学校、そして福島県立美術館協力会に心からお礼申し上げます。
A.Y.
今年も始まりました!「美術館への年賀状展2014」
新春恒例の展覧会「美術館への年賀状展」、今年は771通もの多数のご応募をいただき、質・量ともに充実した展覧会になりました。この展覧会は『生活習慣と美術の関わりを知り、美術により親しんでもらう機会とする事』や『子供の自由な発想と多様な表現の発表の場をつくる事』などを目的に、開かれた美術館づくりの一環として1984年の開館時より開催してきました。
絵柄は干支の「午」のキャラクターをモチーフにした作品の割合が高いですが、表現・技法はさまざまで、水彩絵の具・色鉛筆・ペンなど色々な描画材を使用した作品、折り紙や色画用紙などを貼り込んだ貼り絵作品などバラエティーに富んでいます。
さらに、モチーフの「馬」の姿もリアルに描かれたものから愛嬌のあるかわいい姿に描かれたものまで様々あり、個性豊かな描写力に優れた作品が揃いました。
ご応募頂いたみなさま、本当にありがとうございました。
展覧会は、1月31日(金)まで開催しております。(休館日は14日、20日、27日)
企画展示室「スタンプで創ろう!大きな絵」作品展(~1月26日(日))とあわせて是非ご覧下さい。
2014年 みなさまに たくさんのいいえがおが おとづれますよう こころより
お祈り申し上げます。
(くに)
「スタンプで創ろう!大きな絵」展はじまりました!
学校連携共同ワークショップとは、美術家を講師に招き、各学校で児童・生徒対象のワークショップを開催する事業です。今年度は、青山ひろゆき氏(東北芸術工科大学講師)をお招きし、幼稚園から高校まで県内9箇所をまわりました。大きなキャンバスにスタンプを押したり、絵を描いたりしながら、思いっきり絵の具にまみれ、みんなで一緒に創る楽しみを味わいました。この度、下記の通り完成した全作品を美術館で展示いたします。どの作品にも子どもたちのわくわく感や驚きが満ちあふれています。是非ご堪能下さい。
会 場 : 福島県立美術館企画展示室B
会 期 : 2013年12月18日(水)~2014年1月26日(日)
ただし12月24日(火)、12月28日(土)~1月4日(土)、1月6日(月)、
1月14日(火)、1月20日(月)は休館
開館時間: 9:30~17:00
主 催 : 福島藝術計画×ASTT、福島県立美術館
観覧料 : 無料
出品校 : 原釜幼稚園
ふどうの木鏡石栄光幼稚園
ぼだい樹西こども園西幼稚園
郡山市立多田野小学校
白河市立第四小学校
須賀川市立稲田小学校
福島市立森合小学校
郡山市立第二中学校
福島県立小野高等学校平田校
各学校ワークショップの様子は後日ご紹介いたします。
(くに)
参加者募集中!どんどん応募してね!
(くに)
この夏! 若冲展でもりあがろうっ!! こども向けワークショップのご案内
東日本大震災復興支援 特別展
「若冲が来てくれました~プライスコレクション 江戸絵画の美と生命~」展が、いよいよ7月27日(土)から開催です!
夏休み、この展覧会にあわせた「子ども向けワークショップ」をゾクゾクご用意しました!!
今日は、このワークショップのご紹介です(^^) 夏休みの宿題にもつかえるかも?
◆第一弾はこれっ!
掛け軸になるので、おうちにも飾れる!
君も若冲になろう!
他にもゾクゾク!
あらためてご案内しますが、このブログをみてくれているみなさんには特別早くおしえちゃいます!
早い者勝ち!どんどん応募してね。
◆第二弾 ~キッズ・レクチャー~
ー江戸時代にタイムスリップ?!ーすてきなあんどん(昔の灯り)を作って、江戸の夜にみる「びょうぶ」のみりょくにせまってみよう!
江戸時代の照明器具(あんどん)を作り、その灯りで屏風を鑑賞します。江戸の夜の暗さを体験しながら、あんどんの灯りで浮かび上がる屏風の魅力を探ります。
●日時:8月4日(日)10:00~15:00頃
●場所:福島県立美術館 実習室・企画展示室・講義室
●対象:小学生(未就学のお子さんについてはお問い合わせください。)
●定員:定員15名程度
●講師:県立美術館学芸員
●経費:600円程度(お一人様)
●申込み・問い合わせ:福島県立美術館 024-531-5511
※申込み締切7月25日(木)(先着順)
◆第三弾 県立図書館&県立美術館連携企画
アートなおはなしかい ~キーワード「どうぶつ」~
図書館と美術館を歩きながら、本や美術作品との新鮮な出会いを楽しむプログラム。今回は「どうぶつ」がキーワードです。図書館では絵本の読み聞かせや本の紹介、美術館では美術作品の鑑賞や工作を楽しみます。(開催中の企画展と組合わせます。)
●日時:8月10日(土)13:30~15:30頃
●場所:県立図書館・県立美術館
●対象:年長~小学生
●定員:20名程度(保護者の方も同伴できます。)
●経費:無料
●申込み・お問い合わせ:福島県立美術館 024-531-5511
福島県立図書館「こどものへや」024-535-3218
(どちらか一方にお申し込みください。)
※申込み締め切り8月10日(土(先着順) ※当日は13:00より県立図書館「こどものへや」にて受付を開始します。
◆第四弾 親と子の美術教室
小さな張子人形をつくろう!
伊藤若冲の作品にも登場する伏見人形(土人形)は、京都で親しまれてきた「民芸品」です。この教室では伏見人形のように福島県でも親しまれてきた民芸である「張り子」による人形づくりを親子で楽しみます。
●日時:9月22日(日)10:00~15:30頃
●場所:県立美術館 実習室 企画展示室
●対象:小学生(未就学のお子さんについてはお問い合わせください。)
●定員:親子10組程度
●講師:笠原広一 氏(福岡教育大学幼児教育講座講師)
●経費:200円程度(お一人様)
●申込み・問い合わせ:福島県立美術館 024-531-5511
※申込み締切9月15日(日)(先着順)
●●●実はまだスペシャルな企画が●●●
そのお知らせは、もう少し待っててね!
※展覧会開催期間中は、たいへんな混雑が予想されます。できる限り公共交通
機関をご利用ください。
電車で・・・JR福島駅東口より福島交通飯坂線「美術館図書館前駅」下車徒歩2分
バスで・・・JR福島駅東口より福島交通バス9番乗場から市内循環ももりん2コース
「県立美術館入口」下車徒歩3分
またはタクシーで・・・JR福島駅東口、西口より約5分
(くに)
わんぱくミュージアムのご案内(主に小学生対象)
常設展示室の彫刻作品:保田春彦「季節の残像」シリーズなどを鑑賞しながら、木片を組み合わせ「不思議な形の家」をつくります。丸や四角、三角など、様々な形の木片に色を付けたり、線を描きながら組み合わせ、自分が住んでみたい家を想像し、制作します。
(くに)
平成24年度 学校連携共同ワークショップのご紹介。
本日は、現在エントランスホールにて展示開催しております、当館学校連携事業ワークショップ作品について、その活動内容をご紹介いたします。
当館の学校連携事業は、2003年より実施しております。現在活躍中のアーティストを講師として招き、各学校を会場に児童・生徒と交流しながら、創作活動を中心とした出張ワークショップを展開する事業です。
プロの美術家と交流する貴重な経験と通常の授業では取り上げられていない題材、素材、技法を体験できる機会として県下小、中、高校へ公募し開催しております。
今年度は、講師に現代美術家の三瀬夏之介先生をお招きし、三春町立三春中学校、福島県立福島南高等学校、福島県立福島工業高校を会場に開催いたしました。
今回のワークショップは、三瀬夏之介先生の制作の素材でもある水墨の技法を用いて、伝統的な水墨画と現代のマンガが融合した表現に挑戦しました。
中国を源流として日本に伝わった水墨画は、京都高山寺に伝わる絵巻物「鳥獣戯画」にも代表されるように、日頃私たちが目にするマンガと深い共通点があります。
ワークショップの中で三瀬先生は、水墨が創り出す白黒濃淡世界の奥深さや現代マンガとの不思議な繋がりをわかりやすく・おもしろく生徒の皆さんにご教授してくださいました。
10月29日午前中は福島工業高校へ
工業高校の生徒さん達は、図面を引くように正確な線を描いております。
筆を使って細い輪郭線を引くためには、高い技術力と集中力が求められます。
作業が始まると、生徒のみなさんは一言も発せず机に向かっていました。
10月29日午後は放課後、福島南高校へ
こちらは、美術部のみなさんと有志の方々。使う画材は墨と筆、普段あまり使うことのない道具に最初はちょっと緊張ぎみでしたが、さすがに美術部と有志の方々です、完成した作品のレベルの高さは初めてと思えませんね。
ぜひ、美術館でご覧ください。
「筆の使い方、輪郭線の太さや細さなど、筆さばき一つで描いたものの個性を表現することができる。」と三瀬先生。こうしたところにも着目して作品を鑑賞してみてはいかがでしょうか。
11月19日は三春中学校にお邪魔しました。
2年生の美術の授業(27名)クラスが参加してくれました。三瀬先生は、ワークショップの中でマンガと水墨画の共通点について分かりやすく解説してくださったほか、先生本人が美術を好きになったきっかけなど、小学生時代の実体験等のエピソードを交えながら作品制作の魅力についても話してくださいました。生徒さん達は熱心に耳を傾け、作品制作にとりかかると創意工夫を凝らし、集中して作業に取り組んでいました。
この度の展示は、江戸時代に使われた「模本」と生徒さん達が自ら探し選び出した「現代マンガ」の模写による組み合わせ作品です。筆先の緊張感が伝わる輪郭線の表情や、「江戸時代の模本」と「現代マンガ」の不思議な調和など、生徒さん達が描き出したモノクロームの見応えある作品の数々をどうぞご観覧ください。
展示期間〇2月15日(金)から3月24日(日)
開館時間〇9:30~17:00(最終入館は16:30)
休 館 日 〇月曜日(祝祭日にあたる場合は開館)
祝祭日の翌日は休館(土日にあたる場合は開館)
来年度(平成25年度)の学校連携共同ワークショップの応募内容は6月号の「福島県立美術館ニュース」に掲載いたします。
来年度も素敵なワークショップを開催する予定です。ぜひご応募お待ちしております!
(くに)
新年恒例 年賀状展開催中!
恒例の年賀状展、只今開催中です!
この展覧会は『生活習慣と美術の関わりを知り、美術により親しんでもらう機会とする事』や『子供の自由な発想と多様な表現の発表の場をつくる事』などを目的に、開かれた美術館づくりの一環として1984年の開館時より開催してきました。
年賀状展は、主に小中学生を中心に応募しております。今年は617通もの年賀状をいただきました!送ってくださったみなさま、本当にありがとうございます!
送って頂いた年賀状は「今年の抱負」や「親しい人へのメッセージ」なども添えられ、どれも力作揃いです!
展覧会は1月31日(木)まで県立美術館エントランスホールにて開催しておりますので(無料)ぜひご覧ください!
2013年 みなさまに たくさんのいいえがおが おとずれますよう こころより おいのりもうしあげます。
(くに)
ふとん山が初日を迎えました
今年は小沢剛さんの「あなたが誰かを好きなように、誰もが誰かを好き」という作品をエントランスホールに展示しました。通称ふとん山です。
9時半、美術館が開館する時間。さて、子供たちが来てくれるかしら?
実は本格的な広報活動がまだできていなかったのです。
一番最初に来てくれたのは、お父さんに連れられた女の子。誰もいないし~んとした美術館に足を踏み入れ、なんか間違ったところに来ちゃったんじゃないかといった面持ち。こちらも最初のお客様にちょっと緊張気味で、封筒を渡しながらお話をしました。
封筒の中に、何が入ってる?一枚には、この作品が旅をしてきた先で出会った子供が描いた好きな人の絵。これはあなたへのプレゼント。もう一枚は真っ白だよね。そこには、あなたが好きな人の絵を描いてね。そしてこのカードをふとん山のてっぺんのポストに入れると、この作品が次に行く美術館に遊びに来た子供に、同じようにプレゼントされるんだよ。
早速お絵かきタイムです。そしてそろそろ、こわごわ、ポストカードを手に山を登って行きました。でも、この儀式が無事に終わり、ふとんの山が楽しいところだとわかると、一気に笑顔と歓声が沸き起こります。結局、この女の子は、そのあと、妹とお母さんを連れて戻ってきました。何度も転がり、滑り降り、汗だくだくになって帰っていきました。
手応えを感じた一日でした。
さてさて、これから3か月、どんなことになるでしょう?
みんな来てね!ふとん山は楽しいよ!
A.Y.
夏休みの思い出「アートなおはなしかい2012」
遅くなりましたが、今年の夏に開催いたしました県立図書館+県立美術館連携事業「アートなおはなしかい2012」のご報告です。
8月11日に開催しました毎年夏の恒例イベント「アートなおはなしかい」は、ご好評頂き、おかげさまで今年7回目を迎えました。今年のテーマは「ひかり」です。「ひかり」というと、みなさんは何を思い浮かべますか?「太陽の日差し」「照明の灯り」形容詞で言ったら「まぶしい」「暖かい」など、色々連想できそうですね。
今回は、そんな身近に感じることの出来る「ひかり」について、図書館では「実験!」も取り入れながらの読み聞かせを行い、美術館では、「ひかり」のさすところには「影」ができることを意識しながらの作品鑑賞を行いました。
まずは図書館での読み聞かせです。
図書館での読み聞かせは、聞いているだけでも楽しいのに、今回はなんと「ひかりを見つける実験」付きです!セロハンやCDにひかりを当てると・・・・。
私たちの身のまわりにある「ひかり」には、こんなに様々な「色」があるんですね!
びっくりです。
そして、こんなところでもひかりの観察ができちゃうのです!
(安齋司書力作のネームプレート)
みんな夢中でひかりの観察です!
光の三原色は「赤」「青」「緑」。三色混ぜると、ひかりは「白」になることをみなさんはご存じでしたか?
楽しいひかりの実験盛りだくさんの後は「アン・ジョナス作『光の旅かげの旅』」の読み聞かせでしっとり終了です。
ボリューム満点の楽しい読み聞かせになりました!
次は美術館へGO!
美術館では「光」と「影」の不思議な関係を見つけるところかのスタートです。
ガラスのオブジェに反射する半透明の不思議な「影」。そして、マリソールの作品にライトを当てると作品の顔の表情が変わりました!怒ったり、笑ったり。光の当て方で影のかたちも変わりますが、あわせて顔の表情も変わるのです。不思議ですよね。
さて、光と影の不思議な関係をちょっと体験したところで、いよいよ美術館『光と影、鑑賞の旅』へ出発です!
美術館鑑賞の旅は「アート・キューブ」がナビゲーターです。『小さい子チーム』は「カラーキューブ」、『大きい子チーム』は「感覚キューブ・絵画キューブ・色材キューブ」が楽しい鑑賞の旅へ導いてくれます。
大きい子チームは、モネ《ジヴェルニーの草原》の前で「感覚キューブ」を使いました。
感覚キューブは立方体で6つの面に目=視覚、耳=聴覚、鼻=嗅覚、手=触覚、口=味覚、電球=第六感のマークが描かれています。サイコロのように転がして…出た目は電球マーク!これは「ひらめき」のマークです。
「この作品を見て、ひらめいた事や連想した事を教えてください。」
「空に紫色が使われているので、夕方なのかも?」
「お~鋭い意見。この絵を描いたモネなど印象派と呼ばれる画家達は「光と影」に注目していました。
野外にキャンバスを持ち出して同じ場所で何枚も描き、太陽の位置によって変化する「光と影」を描き分けていたのですね。」
そして「感覚キューブ」の後は「絵画キューブ」の登場です。油彩画、水彩画、日本画の感触を実際の作品の前で体験しました。本物には触れないけれど、これなら本物に触った気持ちになれますね。
小さい子チームは「さまざまな作品の中にある光や影」を探し出した後、カラーキューブを使って、いつもとは違う「色の世界」で作品を観る体験をしました。まさに図書館で発見した「ひかりの色」の世界へ飛び込んだような感じです。
そこでは、ワイエスの《冬の水車小屋》が大人気。水車小屋の周囲に降り積もる雪の白さは、色が変わると「全体が暖かそうに見える」「夕方のように見える」など感じ方も様々に変化しました。
こうして、色んな角度から鑑賞を楽しんだ両チームは、無事美術館鑑賞の旅を終えました。
が、なんと最後に楽しい工作が待っていました!
様々な形に切り抜いた色セロハンを半透明の「メダル」の中に詰め込みます。光にかざすと色々な色が重なって輝く「光のメダル」の制作です!時はロンドンオリンピック。今回のアートなおはなしかい参加者は素敵な体験を完了したご褒美に、自分だけの「光のメダル」を獲得しました!おめでと~。という感じですね(笑顔)
「アートなおはなしかい」今年の夏の思い出を「光のメダル」に詰め込んでお持ち帰り頂きました。
ありがとうございました。また来年もお会いしましょう!
(くに)
実技講習会「シャーンと立つ私の姿」報告(後編)
6月9日(土)から始まったタノタイガ氏の実技講座も先週末の6月24日(日)が最終日になりました。
計6回の講座も振り返ってみればあっという間でしたが、受講された方々の完成度の高い作品を観ると、この講座の充実ぶりをうかがい知ることが出来ます。
彫る作業もいよいよ最終段階。個性的な作品がみえてきました。
彫る作業の次は思い思いに着彩です。
タノ氏は「あまり細かくアドバイスをすると、それはその人の作品ではなく僕の作品になってしまう」ということで、講座開始当初に技術的なアドバイスをする以外、なるべく話しかけない(制作の邪魔をしない)スタイル。
したがって、制作をどう進めて良いか戸惑う受講生も・・・・。しかし「悩んで試行錯誤し結果的に失敗しても、それが自分の作品だということを受け入れることも大事」とタノ氏。まさに「自分と向き合う」講座のテーマそのものです。
写真は、完成した作品をいよいよ美術館の前庭に設置している様子です。運良く梅雨の晴れ間の作業になりました。日差しはもう夏の気配です。
そして互いの作品を鑑賞しあい、デジカメなどで画像に収めました。
受講された方々は、前庭に立つ自刻像をみて何を思うのでしょうか?
「シャーン」と立つ、受講された方々の作品をしばしご鑑賞ください。
福島県立美術館では、多彩な講座をご用意して皆様のおこしをお待ちしております。是非ご参加ください!
詳しくは・・・・・
http://www.art-museum.fks.ed.jp/education/kouza.html
(くに)
実技講習会「シャーンと立つ私の姿」報告
「ベン・シャーン展」開催に併せて、6月9日(土)から現代美術家タノタイガ氏の実技講座「シャーンと立つ私の姿」が行われています。6月の週末を使った計6回連続の講座は、量質ともにかなりのボリュームです。
タノタイガ氏の現在の活動は、地域に潜む社会問題や出来事を自身の作品や制作過程の中で表現しようとするもの。また一方で、東日本大震災以来、独自の取り組み方で被災地のボランティア活動を行うなど、アーティストという枠を越えた幅広い活動を手がけられております。
講座は、べイマツ 【米松】の杙(くい)の先端に自分の胸像を彫り、美術館の庭に立てて鑑賞するもの。行程はいたってシンプルですが、タノ氏曰く「ベン・シャーンがその当時の社会と向き合う作品づくりをしていたように、参加者のみなさんが、震災を経た今の福島や日本、自分を取り巻く環境とどう向き合う自分自身がいるか、その姿をこの作品制作に投影してもらえたら・・・。」ということ。とても深いテーマが込められている講座になっているのです。
参加して頂いた方々は、タノ氏のアドバイスに熱心に耳を傾け、作業は真剣そのもの。さすが6回連続の講座に参加されるだけあって気合いも十分です。
四角い杙の先端に、だんだん人の姿が現れはじめました。木彫は「マイナスの作業」。削るだけの作業で作品づくりを進めます。間違って削ってしまえば、後戻りは出来ません。実習室には緊張感が漂います。
来週は、いよいよ完成へ向けて仕上げに入ります。そして鑑賞。
(くに)
館長講座最終日
2005年4月から続いてきた館長による美術鑑賞講座。略して「館長講座」。
テーマは「日本の近代美術」です。
月に1回、第三土曜日に、日本の近代美術について貴重な作品図版を使って時には力強く、時にはまったりと語る人気講座でした。
常連さんも数多く(意外にも?熟年男性にも根強い人気があったんですよ!)、夏の殺人的な暑さにもマケズ、冬の凍てつくような寒さにもマケズ、通ってくださいました。
感謝の念にたえません。
館長が今年度(今年3月)で退任すること、そして、当館が2~3月、前庭の除染作業と建物の災害復旧工事で休館することから、本日1月21日が最終講義でした。
雪が降りしきり、足元のお悪い中、みなさんお集まり下さいまして、ありがとうございました!
↑「館長、熱弁をふるう」之図
↑「館長、赤ちゃんもあやせます」之図
最終講義後、生まれたばかりの赤ちゃんを抱いて元事務補助の女性が訪ねてきてくれました。
その女性と赤ちゃん、館長講座を聴きにきて下さった福島市出身の画家佐藤幸代さん、福島県立美術館
友の会の丹治会長さん、荒木学芸員と共にパチリ!
(吉)
こちらも毎年恒例、学校連携ワークショップ!
こちらも毎年恒例の学校連携ワークショップ「アーティストinスクール」です。
エントランスホール2階に、昨年の学校連携ワークショップで中学生や高校生が制作した作品を展示しています。
昨年のお題は、「光で遊ぶ-メディアアート」。
講師は東北芸術工科大学准教授のメディアアーティスト松村泰三さんです!
まず、安達郡大玉村立大玉中学校、福島県立会津学鳳中学校・高等学校、会津若松市立一箕中学校のみなさんが参加してくれた、「光の箱」。
どんなんだと思うでしょう?
↑こんなんです。え?もっとよく見たい?ハイハイ。
↑幻想的でしょう。窓の外の雪景色とあいまって、この世のものとは思われぬ美しさです。
↑え?もっとアップで?しょうがないなぁ。
↑どうよ、どうよ。(エッヘン)
制作方法もパネルにてご紹介しています。ぜひ足をお運びくださいね。
さて、もうひとつの昨年のお題は「コマ撮りアニメーション」。
こちらは当館のご近所の福島県立工業高校情報電子科のみなさんが参加してくれました。
講師はやはり、松村泰三さんです!
アニメと言っても、セル画をたくさん描くのではなく、デジタルカメラの画像を利用したいわば「実写版アニメ」です。
これは実際にテレビ画面で見てもらわないと面白さが伝わってこないのですが、ちょっとご紹介。
人間サーフィンあり(どんな意味かって?あなたも見れば分かる!)、ジャッキー・チェンばりの(古い?)格闘技ありの楽しい映像作品に仕上がってます。
突っ込みどころもマンサイ!
テレビ画面にエンドレスで映し出していますので、どうぞ突っ込みながら見てくださいね!
「光の箱」も「コマ撮りアニメーション」も「美術館への年賀状展」と同じく今月末まで展示しています。ぜひ足をお運びください。
(吉)
アート・キューブ☆メガ、郡山美術館へ!
みなさん、アート・キューブを覚えておいででしょうか?
会津若松市文化センターでの福島県立美術館移動美術館ワークショップで活躍した、あの「ヒミツ兵器」です。
↑コレ。
アート・キューブには、約30cm四方の手提げバッグサイズのケースに7cm四方のキューブが詰まった普通サイズの「アート・キューブ」と、約1mメートル四方の(死体の2つや3つ詰められるような)巨大なケースに約30cm四方のキューブが詰まった「アート・キューブ☆メガ」があります。
この「アート・キューブ☆メガ」2セットのうち1セットが、この「アート・キューブ」プロジェクトの偉大なパートナー、郡山市立美術館さんに引き取られていきました。
↑なんとか積み込み完了!もう、ぎゅうぎゅう詰めでございます。
ちょっとハイになっている郡山市立美術館の永山学芸員さんと杉原学芸員さんです。
「アート・キューブ」製作へのひとかたならぬご協力、本当にありがとうございました。
今後は、郡山市立美術館さんで子供たちを出迎えることでしょう。
郡山のお友だち、楽しみにしていてね!
あまりの迫力にびっくりすんなよ!
(吉)
アーティストinスクール最終回。
アーティストinスクール~光で遊ぶ メディア・アートの第3回目は、会津若松市にある福島県立会津学鳳中学校・高等学校にお邪魔しました。今回は同じ町にある会津若松市立一箕中学校の生徒さんも一緒に、22名で「光の箱」を作りました。
原広司氏設計の校舎は2007年に完成したばかり…斬新で美しい建築です。
最初は「光」についてのレクチャーからスタート。
色彩の三原色(赤青黄)は混色すると黒に近づくけれど、光の三原色(赤青緑)は混色すると白になる。角度を少しずらした3色の光源を使って影絵遊びをしながら体感します。
同じ原理を応用した松村さんの作品「光の彫刻」を鑑賞しました。
「今日は絵の具で描いたり、木を彫ったりするのではなく、《光》を使って作品を作ってみよう。」…「光の箱」の制作をスタートします。
前面と背面が切り抜かれた白い枠を組み立て、その中に丸・三角・四角・ハート・しずく・雲・星などの形の筒状に加工したフィルムミラーを並べ、組み合わせたりして造形していきました。この「筒」の中に入った《光》が乱反射して、様々な表情を生み出す仕組みです。
さすがは美術部…それぞれが作品全体のイメージを持ちつつ、一つ一つの工程を丁寧にすすめていました。
箱の中が筒で埋まってくると…少しずつ個性的な表情が見えてきました。
制作途中の作品を蛍光灯にかざして確認、調整を繰り返していきました。制作する生徒さん達も、次第にこだわりの表情になっていました。
「筒」を詰め終わったところで、作品背面に4色(赤・青・黄・緑)の帯状のカラーセロハンを自由に組み合わせて貼ります。色同士を重ねたり、筒にテープがかかる割合を調整することで、様々な色彩が生まれます。
同じ材料、同じ時間で作っても、本当に様々な表情の作品ができあがるものです。
最後に作品を合体させて、スポットライト、蛍光灯、間接照明、自然光…さまざまな光を楽しみます。思わず見とれてしまうほどの美しさ…。
最後に生徒を代表して会津学鳳高美術部の部長さんが、お礼の言葉をくれました。
「光を使って作るなんて初めての経験でしたが、とても綺麗な作品ができました。松村先生、素晴らしい時間をありがとうございました。」
今回のワークショップの作品は、しばらく自宅や学校で飾って楽しんでもらった後、1月に福島県立美術館でお借りして展示させてもらう予定です。(詳しくは、また改めて…。)
講師:松村泰三先生のブログでもWSの様子を紹介しています。
http://taizoinfolog.seesaa.net/article/236988297.html
(橋)
「アートなおはなしかい」開催しました!
11月3日(木)、お隣の県立図書館との共同ワークショップ「アートなおはなしかい」を開催しました!
2006年から毎年1回開催しており、今年で6回目です。
美術館と図書館がお隣あっているからこそできるこのワークショップ。実は日本初、いや、世界初か?!
今回は「変わる」がテーマ。
まずは、「変わる」がテーマになっている絵本の数々を、図書館で読み聞かせ。
リサイクルでお洋服が「変わる」、卵がいろんなお料理に「変わる」など、いろんな「変わる」があるものです・・・。大人もついつい聞き入ってしまう面白さ。
↑吉田司書、演技力抜群です!
↑安齋司書の癒し系の読み聞かせに、こどもたちうっとり・・・。
その後は美術館に移動。
おトイレ休憩をはさんで、あの秘密兵器「アート・キューブ」を使ってのワークショップです!
「素材キューブ」を使って、「彫刻」の素材を当てっこした後で、「型どりキューブ」登場!
シリコンの型に石膏を流し込み、人生初の彫刻制作に挑戦です。
かわいい白ワンコが作れて、しかも、おみやげに持って帰れるとあって、みんな真剣そのもの。
↑型に石膏を流し込み中。
石膏を流し込んだ後は、キューブを回してまんべんなく石膏を型に行き渡らせます。
大体固まってきたら、20分くらい待つのだぞ!
その間、展示室で「感覚キューブ」、「絵画キューブ」、「おみくじキューブ」を使って、いろんな絵を見ます。
↑ふかふかの「感覚キューブ」を投げて、出た目に書かれたミッション遂行!
↑「絵画キューブ」で、「日本画ってどんな手触り~?」
↑「おみくじキューブ」で、おみくじに書かれた言葉にぴったりの作品を見つけます。
実は、毎回人気ナンバーワンのキューブなんです。
さて、最後に「型どりキューブ」のところに戻ってきて・・・、型を開けますよ~!
上手くできてるかな?
↑おおお!大成功!
実は失敗しちゃった子もいたんですが、「もう1回やる~!」とリベンジ。
二度目は見事に成功させました。
粘り強いところ感心しました。ハナマルです~。
そして、「無事終了」といきたかったんですが、今回はなんと!
「おみくじキューブ、もっとやる~」と、おみくじキューブを奪い取って展示室に駆け出すこどもたち。
学芸員は置いてけぼり・・・。(笑)
唖然としましたが、嬉しかったです~!
また、来てね!
(吉)
アーティストinスクール第2回目、行ってきました。
アーティストinスクール《光で遊ぶ~メディアアート》の第2回目は、安達郡大玉村立大玉中学校で開催。美術部員と有志の16名が、講師考案の「光の箱」を制作しました。
美術と聞くと《絵の具》で描いたり、《粘土》で作ったりする事を連想しがちですが…今回のワークショップは《光》を素材に作ります。
はじめに、講師の松村さんの作品「光の彫刻」を鑑賞します。黒い縦長のボックスの中心の支柱がモーターで回転すると「赤」「青」「緑」…光の三原色の影が現れます。回転速度が変化するようにプログラミングされていて、見える形も速度にあわせて変化します。
いよいよ「光の箱」の制作。
「ハサミで切る」「セロテープでとめる」など、身近な用具で、初めてでも無理なく作ることができます。工程を一つ一つ追いながら制作が進んでいきます。
時間が経つにつれ、だんだんと箱の中は銀色のフィルムミラーの「筒」で埋まっていきました。この「筒」の中で《光》が乱反射し、様々な表情を生み出します。制作途中の作品を蛍光灯にかざしたり、後ろからライトを当てて具合をみます。
全体のバランスがとれたら、赤・青・黄・緑の帯状のカラーセロハンを作品の背面に、自由に組み合わせて貼ります。
自然と制作に夢中になって、いつの間にか教室内はセロテープを使う音しか聞こえなくなっていました。校長先生が様子を見にいらして「みんな、いい顔になってるなぁ。」とおっしゃっていました。
最後に完成した作品を積み重ねて…教室の電気を消し、作品の背面からスポットライトをあてて鑑賞会。職員室にいらした先生達も駆けつけてくれました。
作品の中を通過する光が「筒」の中で乱反射し、色同士が溶け合って、鮮やかな煌めきとなり、歓声と拍手がわき起こりました。みんなの目もキラキラと輝いて、驚きと発見にあふれたワークショップになりました。
講師:松村泰三さんのブログにも記事が掲載されています。
http://taizoinfolog.seesaa.net/article/232308384.html
(橋)
アーティストinスクール第1回目、行ってきました。
活躍中のアーティストが福島県内の学校を会場にワークショップを開催する『アーティストinスクール』。《光で遊ぶ~メディアアート》と題して松村泰三さん(メディアアーティスト、東北芸術工科大学准教授)を講師に10月~11月に開催希望の3校を訪ねます。
今日はその第1回目。福島県立福島工業高等学校(福島市)で「コマ撮りアニメーション」を制作しました。
アニメーションの制作には膨大な枚数の絵(画像)が必要になります。大変な労力と時間が必要になるイメージがあるかと思いますが、今回は画材を使って絵を描くのではなく…デジタルカメラで撮影した写真(画像)を素材に使います。つまり「実写コマ撮りアニメーション」。参加者は全員「撮影者」であり、全員「役者(登場人物)」でもある訳です。
はじめに、参考作品を鑑賞しながらコマ撮り独特の不思議な動きの仕組みを少しだけ紹介しました。デジタルカメラを三脚に取り付け、カメラ・フレームを固定して、少し動いては撮影、また少し動いては撮影を繰り返す。それが「動き」になる仕組み。
情報電子科1年生は女子が1名のみ…男子率9割以上のクラス。約40人が8つのグループに分かれて、校舎内の思い思いの場所で撮影します。
最初はなかなか進みませんでしたが、撮影・プレビューを繰り返しているうちに、「○○したら面白くない?」「ここは△△でしょう!」「おー、いいねぇ~。」と、だんだんと会話も生まれ、ワイワイ盛り上がりながら撮影は進みました。アイデアは次第に形になっていき、みんなの表情も豊かに、表現も大胆になっていきました。
撮影時間は1時間ほど。時間ギリギリまで熱中して撮影しました。
画像データをパソコンに集約して映像編集ソフトで処理し、みんなで鑑賞。クラスメートがどんな作品を作ったか…すぐに見られるのはデジタルメディアの恩恵です。
自然と笑いや歓声、拍手が生まれていました。
遊ぶ感覚で即興で作った作品でしたが、「足を動かさずに廊下を滑る」「小さな箱に5人で入っていく」「大ジャンプ」などなど…コマ撮りアニメーションならではの表現も織り込まれていて、みんなのアイデア満載のユニークな動きの映像作品に仕上がりました。
講師:松村泰三さんのブログにも記事が掲載されています。
http://taizoinfolog.seesaa.net/article/230307620.html
(橋)